古代植物・イチョウ

2006-10-27 | 【樹木】ETC
 6500万年前、中生代白亜紀末、地球上において恐竜が絶滅している。この白亜紀の前のジュラ紀が2億1200万年前から1億4300万年前、その前の三畳紀が2億4700万年前からで、その中期に針葉樹やイチョウ類、ソテツ・シダ類の森ができたということである。ジュラ紀から白亜紀にかけて、約1億6000万年の間、恐竜が地球上に君臨した。
 イチョウは、この中生代からのもので、「生きている化石」とも言われる。億万年の生命を続けているのである。また、一科一属一種という希有な植物でもある。イチョウはそこいらにあって、珍しくはないが、たいへんな植物なのである。
 人間が誕生したのは、500万年前と言われる。人間が、自然に翻弄されるだけでなく、農耕、牧畜という独自の営みをはじめて、まだ1万年である。
 人間の生息は、恐竜の跋扈にくらべ、その長さはささやかなものである。まして、イチョウにくらべると、足もとにも及ばない。