絡み合う蛇

2010-08-16 | 【断想】蛇
 諏訪大社下社春宮で見た太くがっしり絡み合った注連縄。
 三嶋大社で見かけたゆるく絡み合った注連縄。
 いずれにしろ、絡み合う蛇が連想されもする。
 蛇の交尾はエネルギッシュで、その姿は豊饒の寿ぎ。
 吉野裕子の「蛇」(講談社学術文庫)に次のようにある。
 ・・・・『古事記』によれば、天照大神が出たあとの天岩戸には「シリクメ縄」が張られたといい、それが今の注連縄の原義とされている。志摩地方では、昔、トンボの交尾を「シリクミ」といったというが、これはシリクメ縄のシリクメと同じ語であろう。それならば、シリクメ縄、つまりシメ縄はまさに蛇の交尾を象る縄で、それ故に、もっとも神聖視されたのである。・・・・
※写真は三嶋大社

池を泳ぐ蛇

2010-07-07 | 【断想】蛇
 子どもの頃、湧き水の小さな池を蛇が泳いで進むのを見た。
 きれいな水だけど、蛇がはいったりするんだなあと見つめていた。
 それがあって、後年、次の一首をひとつのイメージとしてとらえることができたように思う。
 かぎりなく海蛇の来る岬にて神々の事語りはじめき(前登志夫)

川を泳ぐ蛇

2010-07-07 | 【断想】蛇
 先日のこと。
 今年になって、初めて蛇を見かけた。
 程久保川のそのあたりで 、これまで何度か蛇を見ている。
 それで、気にしながら歩いていて見つけた。
 だから、まったくたまたま出くわしたというわけではない。
 きっと、蛇はいつも、そのあたりにいたのだろう。
 こちらが、久しぶりにそこを通ったに過ぎないとも言える。
 蛇は、浅瀬にからだをひたしてじっとしていた。
 頭はもたげていた。
 しばらくして、蛇が動いた。
 小さなダムを滑り降り、川のなかを泳いだ。
 そして、近くの草むらに姿をかくした。
 蛇は青大将。
 蛇に出くわすことは少なくなっているので、見たときは記している。

朝の公園に青大将

2009-07-27 | 【断想】蛇
 蛇を見かけたときは、ブログなどに記しておくことにしている。町中で蛇を見かけることは、少なくはなったが、わたしが住むあたりには、その生息の環境がまだ残っている。ひとつのバロメーターとして。
 三月下旬に、程久保川のなかの草むらにアオダイショウ(青大将)、かなりの大物だった。
 五月中旬、住まいのマンションの前で、躑躅の木に逃げ込んだシマヘビ(縞蛇)。
 そして、数週間前、おもての通りで、頭を潰され捨てられている小さな蛇を見かけた。
 七月下旬の今日の朝、マンションのベランダから、したの小さな公園を見下ろしたら、蛇が這っていた。サイズからいって、アオダイショウと思われる。
 ここのところ、蛇が増えているのかな。
 そんな感じだ。
※写真は、多摩動物公園で飼われているシマヘビ。

枝のうえの縞蛇

2009-05-10 | 【断想】蛇
 住んでいるマンションの入り口付近で、繁みに素早く逃げ込む蛇を見つけた。
 たまたまカメラを手にしていたので、撮ってやろうと思った。
 繁みの中の地表を横から眺めたが見つからない。
 それで、そこの躑躅の木を上から見おろしたら、枝のうえにいた。
 躰に縞模様があり、たぶん、シマヘビ(縞蛇)といっていいと思う。
 今年になって、外で見かけた二匹目の蛇だ。
 一匹目は、程久保川でのアオダイショウ(青大将)だった。

三月下旬に青大将

2009-03-21 | 【断想】蛇
 草むらにアオダイショウ(青大将)。
 そこは程久保川のなか。
 かなり立派、太くて長い。
 まっ直ぐのばしたら、200センチ近くありそうだった。
 ゆっくり動いていた。
 3月20日、今年初めて外で見た蛇。
 蛇が生きていける環境を思う。
 蛇の食べ物があるということ。
 しばし眺めていたら、コバルトブルーのカワセミ(翡翠)が通り過ぎた。

脱皮して生きる蛇

2008-10-02 | 【断想】蛇
 脱皮した蛇の皮。野で遊んだ子どもの頃は、結構あちこちで見かけた。拾って帰ることもあった。子年のわたしは、天敵の蛇は恐かったが、その脱ぎ捨てた皮は恐くなかった。
 数年前、羽村の動物園で、ニシキヘビの皮を見て、大きくて凄いなという印象をもったことを覚えている。この前、多摩動物公園で、ジムグリのものと思われる皮を見た。
 透明感のあるもの、嫌いじゃないな。

これがジムグリだ

2008-09-02 | 【断想】蛇
 透明のアクリルの箱のなかのジムグリを「この赤茶っぽいやつがジムグリだ」と思って見つめていた。と、その時、そのコーナーに近づいた俺より若い男が、「あっ、ジムグリだ」と、嬉しそうに、連れの子どもに教えるかのように声をあげた。
 俺は、蛇と親しくつきあうことのなく過ごした自分の幼少年時代のことを悔しく思った。俺はひたすら、怖くて嫌いだった。
 でもどうして、蛇というのは、こんなに気になる生き物なのだろう。神と祀られたり、悪魔の使いとされたり。

泥鰌の取り合い

2008-08-31 | 【断想】蛇
 ヒバカリがヒバカリを呑み込もうとしていた。
 ヒバカリ(日計、日量)は、わが国に棲息する体長40~60センチの蛇。頸部に淡黄の帯がある。咬まれると、命はその日ばかりということで、その名がついたが、実際は毒を持ってはいない。
さて、一匹の蛇の口に、もう一匹のヒバカリの頭が入っていた。一匹は、呑み込まれまいと、近くのものに躰をからませ、頭を引き抜こうとしているように見えた。じっと眺めていたが、なかなか事態に進展は生じない。
 と、なにかの拍子に二匹が離れた。あいつ、逃れることができたなと思ったら、そうはならなかった。二匹は激しく咬み合う動きをしめし、また、元のように躰を引き合うような状態となった。ただ、二匹が動いたとき、二匹以外の何かがチラッと見えたような気がした。
 それで、よく見た。一匹のヒバカリの口から、何かが出ており、もう一匹が、それに食らいついているのだった。その何かは、第三のヒバカリなどではなく、泥鰌の下半身のようであった。そうか、この二匹のヒバカリは、一匹の泥鰌をめぐって取り合いをしていたのかと合点した。
 穏和な性格と言われるヒバカリだが、こと食い物に関しては、譲り合いの精神などないのだな、そうだろうなと思った。
 以上、多摩動物公園でのこと。

近所の蛇たち

2008-08-23 | 【断想】蛇
 多摩動物公園のなかには、8種類の野生の蛇がいることが確認されているという。8種類というと、日本の本州に棲息するすべてということか。
 アオダイショウ(青大将)
 シマヘビ(縞蛇)
 ジムグリ(地潜)
 ヒバカリ(日計、日量)
 ヤマカガシ(山楝蛇)
 ニホンマムシ(日本蝮)
 シロマダラ(白斑)
 タカチホヘビ(高千穂蛇)
 このうち、上から4種が、水鳥のケージのところに展示されている。
 ここ数年の間に見た野生の蛇を思い出してみる。
 ・程久保川の石垣を這っていた。
 ・程久保川添いの草むらを這っていた。
 ・多摩動物公園の人気の少ない遊歩道にいた。
 ・多摩動物公園のシフゾウのあたりの路上にいた。
 ・駐車場入り口あたりで、猫が興味津々というようすで眺めていた。
 ・窓の外の栗の木にあった鳩の巣を襲って樹上にいた。
 いずれもアオダイショウ。
 蛇は嫌いだけど、蛇が棲息できる環境をまもらなくてはならないと思う。

蜻蛉・翡翠・蛇

2008-07-20 | 【断想】蛇
 程久保川添いを歩いていて、ハグロトンボ(羽黒蜻蛉)、翡翠(カワセミ)、そして、蛇を見た。蛇は、色が黒っぽかったが、アオダイショウ(青大将)だろう。蛇を見たのは、今年初めてだった。
 蛇は嫌いだが、これらを見て、よかったなと思った。

緑色の木登り蛇

2007-08-03 | 【断想】蛇
 楓の木に緑色の蛇が登っていた。
 もう随分まえのことだ。
 その楓に蛇の餌になるようなものは、何も無かったと思う。
 来る鳥でも待つつもりか。
 木登りの練習だったのだろうか。
 それとも、私たちに木登りのうまいところを見せたかったのか。
 一緒に見ていたなかには、亡くなった義母もいた。
 子どもたちと蝉とりに興じていた季節だった。

 多摩動物公園の遊歩道を蛇が横切っていた。
 ついこの間のことだ。
 今年になって蛇を見るのは、2回目である。
 蛇を見かけたら写真をとっておこうと思っていた。
 携帯電話のカメラで、1回しかシャッターをおせなかった。
 アップが撮れなかった。

バラ科のヘビイチゴ

2007-06-26 | 【断想】蛇
 ヘビイチゴを見かけると、そこらに蛇が潜んでいるような気がして、警戒したものだ。その実は無毒で食べられるそうだ。ただし、ぼそぼそして味がないらしい。いずれにしろ、口にするなどもってのほかだった。蛇の「復権」を言いつつ、蛇が嫌い、怖いのである。どうしてそうなったのか。いつか、よく考えてみたい。
 ヘビイチゴはバラ科の植物。桜もバラ科。