前回のテーマは老害でした。名経営者でも、高齢となり後継社長にスムーズに席を譲らないと、害を及ぼす人と呼ばれてしまいます。古巣の場所で老害にならないためには、新たな分野でやることを見つけることが一つの方策です。稲盛和夫氏はその模範となります。JALの再建は自ら買って出た役ではありませんが、氏の人格や才能を世間が放っておかなかったのです。そこに、また生きる活路を見出しました。
私自自身も、会社から距離をおいた今、これからの自分をどう処すかは大きな課題です。今までの趣味や新たな習い事をすることも悪いことではありませんが、これらは社会と繋がっていません。社会に何か役に立つこと。一年前から、傾聴を通してそんなことができればとの思いがありました。
何故傾聴について、関心を持つようになったのかの振り返りです。社長職を退いて自宅に居ることが多くなった私が、身近な家族の話をしっかりと聴けているのか、また会長となり社長からの相談に応じますが、経験則で私の意見に誘導しているのではないか、との問い掛けでした。更に傾聴を通して、ボランティアではなく、少しでも収入を得たい気持ちも正直ありました。報酬はやはり活動力の源泉になります。そのような動機から、ネットで調べてみて、傾聴の普及を目指す協会を知ります。
去年の年末、その社団法人の協会が開催している「傾聴一日基礎講座」を受講しました。それが終われば「傾聴一日実践講座」になるのですが、それを飛び越えて上級のコースを思い切って受講することにしました。その三日間のコースは「傾聴サポーター養成講座」というもので、一人でも多くの傾聴を理解したサポーターを養成したいとの協会の意図です。今年の正月8日から東京で三日間の受講の初日を終わった階階で体調を崩し、残りの二日間を大阪で二月に補講したアクシデントもありましたが、全ての受講を終えて協会から“傾聴サポーター認定証”が送られてきました。
傾聴の技法の基本は、傾聴で聴きはじめる/あいづち、気持ちを聴きとる/くり返し、気持ちをたずねる/質問、気持ちを共有する/伝え返し、です。傾聴の深さは、レベル0/聴かない、レベル1/事柄を聞く、レベル2/直接的な気持ちを聴く、レベル3/意味や価値を聴く、レベル4/ニュアンスを聴く、レベル5/エッセンスを聴く、となります。傾聴の対象となるのはレベル2以上で、事柄だけなら聴くことにならず、気持ちを聴いてはじめて傾聴となるのです。
今回また傾聴について書こうとすると、このようなことも忘れていて、前に受けた講義のテキストを読み返しています。知識は使わないと忘れてしまいす。技法も実践で使わないと身に付きません。授業の詰め込みの反動があり、知らぬ間に時間が過ぎ去っていきました。その協会からのグループメールで、生徒たちが自主的に行っているズームによる実習案内が届きますが、そこにも入っていけませんでした。
〝傾聴サポーター認定証”は当協会講座を修了したことを証明するのであり、公の資格ではありません。傾聴に近い資格としては、キャリアコンサルタントがあります。これは、主に新卒者や転職者の職業選択にまつわる進路相談を行う相談員の国家資格となります。しかし私は今回の認定証を足掛かりに、何か資格をとろうとは考えていませんでした。
資格やその制度は権威を感じさせてしまいます。専門分野での資格者が、その恩恵を受ける側の人にとって、必ずしもよい働きをしているとは限りません。資格が仕事をするわけではなく、有資格者の仕事そのものが評価されるべきです。属人的なデリケートな世界で、資格だけでは括れない分野かもしれません。それだけに魅力を感じます。
月日が経つにつれて、折角の知識も薄れてしまう焦りもあり、違う角度から傾聴を学ぼうと他の団体の講座を調べました。あることはありましたが、その協会ほどの中身の講座はありませんでした。試しに「ユーキャン」のサイトを調べました。ユーキャンとは皆さんご存じのように、通信教育講座の事業を展開している大手です。国家資格から趣味の分野まで、各種の講座が約160用意されていて、模擬試験の添削までおこなう講座から、教材を配布するのみの講座まで様々です。
その中で傾聴に関するものは唯一、「高齢者傾聴スペシャリスト講座」でした。私も高齢者、同じ高齢者の傾聴です。高齢者養護施設では、入居者に対する介護・養護業務と共に心のケアをする傾聴は大事な仕事のようです。ユーキャンに申し込んで、この講座の教材を取り寄せたのが7月のことになります。 ~次回に続く~
私自自身も、会社から距離をおいた今、これからの自分をどう処すかは大きな課題です。今までの趣味や新たな習い事をすることも悪いことではありませんが、これらは社会と繋がっていません。社会に何か役に立つこと。一年前から、傾聴を通してそんなことができればとの思いがありました。
何故傾聴について、関心を持つようになったのかの振り返りです。社長職を退いて自宅に居ることが多くなった私が、身近な家族の話をしっかりと聴けているのか、また会長となり社長からの相談に応じますが、経験則で私の意見に誘導しているのではないか、との問い掛けでした。更に傾聴を通して、ボランティアではなく、少しでも収入を得たい気持ちも正直ありました。報酬はやはり活動力の源泉になります。そのような動機から、ネットで調べてみて、傾聴の普及を目指す協会を知ります。
去年の年末、その社団法人の協会が開催している「傾聴一日基礎講座」を受講しました。それが終われば「傾聴一日実践講座」になるのですが、それを飛び越えて上級のコースを思い切って受講することにしました。その三日間のコースは「傾聴サポーター養成講座」というもので、一人でも多くの傾聴を理解したサポーターを養成したいとの協会の意図です。今年の正月8日から東京で三日間の受講の初日を終わった階階で体調を崩し、残りの二日間を大阪で二月に補講したアクシデントもありましたが、全ての受講を終えて協会から“傾聴サポーター認定証”が送られてきました。
傾聴の技法の基本は、傾聴で聴きはじめる/あいづち、気持ちを聴きとる/くり返し、気持ちをたずねる/質問、気持ちを共有する/伝え返し、です。傾聴の深さは、レベル0/聴かない、レベル1/事柄を聞く、レベル2/直接的な気持ちを聴く、レベル3/意味や価値を聴く、レベル4/ニュアンスを聴く、レベル5/エッセンスを聴く、となります。傾聴の対象となるのはレベル2以上で、事柄だけなら聴くことにならず、気持ちを聴いてはじめて傾聴となるのです。
今回また傾聴について書こうとすると、このようなことも忘れていて、前に受けた講義のテキストを読み返しています。知識は使わないと忘れてしまいす。技法も実践で使わないと身に付きません。授業の詰め込みの反動があり、知らぬ間に時間が過ぎ去っていきました。その協会からのグループメールで、生徒たちが自主的に行っているズームによる実習案内が届きますが、そこにも入っていけませんでした。
〝傾聴サポーター認定証”は当協会講座を修了したことを証明するのであり、公の資格ではありません。傾聴に近い資格としては、キャリアコンサルタントがあります。これは、主に新卒者や転職者の職業選択にまつわる進路相談を行う相談員の国家資格となります。しかし私は今回の認定証を足掛かりに、何か資格をとろうとは考えていませんでした。
資格やその制度は権威を感じさせてしまいます。専門分野での資格者が、その恩恵を受ける側の人にとって、必ずしもよい働きをしているとは限りません。資格が仕事をするわけではなく、有資格者の仕事そのものが評価されるべきです。属人的なデリケートな世界で、資格だけでは括れない分野かもしれません。それだけに魅力を感じます。
月日が経つにつれて、折角の知識も薄れてしまう焦りもあり、違う角度から傾聴を学ぼうと他の団体の講座を調べました。あることはありましたが、その協会ほどの中身の講座はありませんでした。試しに「ユーキャン」のサイトを調べました。ユーキャンとは皆さんご存じのように、通信教育講座の事業を展開している大手です。国家資格から趣味の分野まで、各種の講座が約160用意されていて、模擬試験の添削までおこなう講座から、教材を配布するのみの講座まで様々です。
その中で傾聴に関するものは唯一、「高齢者傾聴スペシャリスト講座」でした。私も高齢者、同じ高齢者の傾聴です。高齢者養護施設では、入居者に対する介護・養護業務と共に心のケアをする傾聴は大事な仕事のようです。ユーキャンに申し込んで、この講座の教材を取り寄せたのが7月のことになります。 ~次回に続く~
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