梶哲日記

鉄鋼流通業会長の日々

近況/職場の変化(その7)

2024年08月31日 05時43分27秒 | Weblog
このブログのテーマのシリーズ第一回目に、介護福祉士実務者研修を6月から受講することをお伝えしました。受講の動機は、介護職員初任者研修を今年4月に終え、基礎の知識や技術を折角苦労して習得したのに、月日が経つといずれ忘れてしまうとの強迫感のようなものが生まれてきたからです。そして、次の挑戦となったのが実務者研修でした。

介護職員初任者研修は介護の入門で、そのキャリアアップとして介護福祉士実務者研修があります。今回の実務者研修は、6月から通信教育(eラーニング)がスタートし、7月から始まるスクーリングは8回(週一土曜日)で終了します。筆記試験や実技検定に受かれば、卒業は9月下旬となります。その最中、私の職場は心機一転GHに変わることになりました。
 
あらためて介護福祉士実務者研修についてです。この実務者研修は、介護福祉士国家試験を受験するために、必ず受講しなければならない講座です。また、試験を受験するためだけではなく、より質の高い介護サービスを提供するために、実践的な知識と技術の習得も目的としています。介護職員として働く上で必要な介護過程の展開について学ぶことができ、介護の専門家として生涯働き続けるためのスキルを磨くことができる講座です。

2016年度の介護福祉士国家試験から受験資格として、実務者研修の修了が必須となりました。また、介護福祉士国家試験を実務ルートで受験する人は実務経験3年以上、も必要条件です。2019年4月より、訪問介護事業所で配置が必須の「サービス提供責任者」になるためには、実務者研修の修了か介護福祉士の資格が必要となりました。初任者研修や旧ホームヘルパー2級の修了だけでは、サービス提供責任者になることが出来ません。因みに、私は実務経験が約一年半なので受験資格はありません。

実務者研修の具体的な教科です。テキストが五冊、それぞれの表題は、⑴人間と社会、⑵介護Ⅰ、⑶介護Ⅱ、⑷こころとからだのしくみ、⑸医療的ケア、となっています。⑴と⑵と⑷については、初任者研修で学びましたが、さらに詳しく学び直します。初任者研修では⑶と⑸の教科はなく、実務者研修で特に力点をおかれて学習します。⑴人間と社会、⑵介護Ⅰ、⑷こころとからだのしくみ、についてはeラーニングにて自宅学習。期日まで問題集を解く形で、合格点をクリアし、授業に参加できる仕組みです。

⑶介護Ⅱとは、介護過程のことで、アセスメント→計画の立案→実施→評価の四段階で構成されています。つまり介護職が利用者のニーズにもとづいて日々の介護をする基本となるものです。⑸医療的ケアとは、本来医行為である、喀痰吸引と経管栄養について、一定の教育や環境条件(医師の指示)のもとに介護職が行えるようになったケアのことです。[喀痰吸引と経管栄養については欄外にて注釈]

今回私が西船橋の教室で受講した実務者研修の参加者は19名で、8割弱が女性でした。初任者研修とは違い、6~7割が介護福祉士資格を目指す人たちで、真剣さが全く違いました。授業の方も生徒の自主性を引っ張りだすように組み立てられています。座学で一定の知識は学びますが、後は生徒をグループ四つに分け、テーマを与えられ、皆の知恵とアイデアを出し合う形で進めていきます。

授業の五回目までが、先述の⑶介護Ⅱの介護過程の課題が中心となります。例えばパーキンソン病があり施設に入居している利用者の、介護支援計画の作成から、実際の食事や排泄などの介護の方法(手順書作成と実施訓練)の習得です。グループで話し合い導かれたこの実施訓練に、最後は自分で手を加え、演習するのが六回目の実技の検定試験となります。七回目と八回目は、⑸医療的ケアの実習受講、そして検定試験となります。

授業はグループ単位が中心なので(何回か再編成されますが)、都度グループ内の結束が出来上がります。今回も私が最高年齢でしたが、25歳の男性ともコミュニケーションが図れて親しくなりました。昼はそのグループで机を挟み各自用意した昼食を取り、昼休みの残りの時間はほとんどの人がその場に残り、色々な話で盛り上がります。職場の情報交換(処遇や不満)から将来の進路などまで、話は尽きません。色々な話が聞けて、介護職の世間を知る上で、よい機会となりました。

現在のGHの仕事ではこの資格は要りません。しかし実務者研修の知識は、活かされているように思いました。利用者への介護支援計画と実施の面で、利用者に深く入り込むためにも、私にとってはタイムリーな受講となりました。   ~次回に続く~

[注釈]
喀痰吸引:気道内に溜まった痰を除去する行為であり、吸引後は呼吸がスムーズになり、生命の維持や苦痛の軽減に直結する大切な役割を果たします。
経管栄養:自分の口から食事を取れなくなった人に対し、鼻•口から胃まで挿入されたチューブや、胃瘻(いろう)を通じて、栄養剤を胃まで送る方法です。

 実務者研修のテキスト
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