梶哲日記

鉄鋼流通業会長の日々

近況/職場の変化(その11)

2024年09月28日 08時35分24秒 | Weblog
私と同じくGHの当直職員となった看護師(Aさん)の方が、ほぼ一ヵ月で、利用者の一人とソリが合わず退職してしまった。今回はその流れから入っています。利用者と介護者との本来の関係、資格と実務の違い、基礎や基本の習得の必要性、またAさんの出来事を身近で体験して感じたことを、項目ごとに書いてみます。

(利用者と介護者との本来の関係)
・利用者の現在の状態だけでなく、利用者には人生の背景があることを理解し、可能な限り共感し受容することが大切である。また利用者の、身体的・精神的・社会的側面、生活活動の状況、環境因子、個人因子、健康状態などを細かく知ることが必要である。
・介護者は自分自身を知り、自分の価値観や感情などについて客観的に理解しておくことである。その自己覚知をすることで、目の前の利用者の真の姿を理解することができる。また利用者と信頼関係を構築するには、自分の感情や行動をコントロールすることが必要である。

これは介護福祉士実務者研修のテキスト中の「人間関係の形成に関する記述」の言葉です。その上で両者の関係を、次のように定めています。
・両者の人間関係は、介護の質を決定づけるものである。特に信頼関係がないと、介護実践が成り立たない。その構築の為には十分なコミュニケーションが不可欠。

対する利用者と自分である介護者の十分な理解はいうまでもありませんが、先ず優先しなくてはならないのは自身の自己知覚です。これを阻むものは先入観や偏見、言葉を替えれば傲慢性です。これを払しょくできて初めて介護者は、利用者と対等の立場になれると私は思います。

(資格と実務の違い)                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                            これは資格取得と実務経験との意味です。医療・介護関連分野でいえば、医師や看護師はそもそも資格が無くては仕事が出来ませんが、介護職では資格が無くても仕事は出来きますし実務経験が豊富な職員も多くいます。勿論、介護職でも資格が無くては出来ない業務もあります。その上で、資格とは何か実務とは何かです。

資格は、その分野で必要とされる知識や技能の習得の、あくまで導入部分です。でも取得してしまった後、資格をかざし資格で生きている人いるもいます。資格を取得後は、実務の世界で研鑽を重ねる必要があり、また学び直しも必要かもしれません。資格と実務は両方バランスを保つことが大事で、少なくとも資格=実務ではありません。

介護分野では医師や看護師や介護士、資格を持った人たちが情報を共有し連携を取って利用者に対応します。それぞれの専門ではプロですが、互いの見解の違いを解消・解決しながら介護に当たらなくてはなりません。例えば看護師が介護の知識や実務に、必ずしも精通している訳ではありません。その意味では資格による上下はなく、皆対等です。

(基礎や基本の習得の必要性)
介護の初心者研修や実務者研修は、勤務先の施設からの要請ではなく自発的に受講しました。学ばなくては分からない世界がありました。現在の私は、実践があって勉強があって、その両方が生かされているように思います。指針となる基礎や基本の習得の必要性を改めて感じています。介護福祉業界も日進月歩、学びは継続しなくてはなりません。

(今回の出来事を体験して)
Aさんの出来事は、明日は我が身かも知れません。同じ課題に日々私も奮闘しています。利用者は、朝は自ら時間に起きて、出したものを食べてくれるとは限りません。何回起こしてもごねて、デイ施設から迎えの車が来てもギリギリ寝ていることもあります。障害者の方には理屈や道理は通じない側面もあります。そこを強制すると、利用者との関係が立ち切られ、修復できない危険性もあります。

まるで不登校児のようでもあり、GHの生活が快適だとも解釈できますが、あまやかしは利用者にとってよくありません。朝ごねるのはお仕着せの作業をさせられるデイ施設への抵抗や、食事をしないのは気持ちを分かってもらえない職員への反感が、潜在的にありそうです。前述の(利用者と介護者との本来の関係)や(基礎や基本の習得の必要性)を理解しなければ、私も第二のAさんになる可能性を秘めています。創意工夫で利用者が気持ちよく動いてくれる場面もあり、GHの仕事は自分のやり方を見つめ直す機会にもなっています。

次回は残っていた実務者研修の報告をして、今回のテーマを終わりにしたいと思います。   ~次回に続く~

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 近況/職場の変化(その10) | トップ |   
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事