時事馬券は時々やると的中するものだ。
今日の重賞を振り返る。まずは小倉で行われたサマースプリントシリーズ第3戦【北九州記念】。勝ったのは“のりピー”と同じ苗字の酒井学騎乗の8番人気サンダルフォン (牡6・松永幹夫厩舎)。中団追走から直線で抜け出し、2番人気レディルージュに1.1/4馬身差をつけて優勝した。勝ちタイムは1分07秒5。さらに3/4馬身差の3着には1番人気カノヤザクラが入った。勝ったサンダルフォンだが、いつもの直線一気の競馬ではなく、中団につけて積極的に勝ちにいく堂々たる競馬であった。自分の時計も大幅に短縮しており、立派であった。まるで今までとは別馬。ひょっとしたら“覚醒”したのかもしれない。2着のレディルージュは良く走っているし、馬の出来も走りも満点だった。これで負けたら諦めつくだろう。3着ソツのないレースぶりを見せたカノヤザクラはやや反応が鈍いところがあったが、それでも勝ち馬には勝てなかっただろう。
勝ったサンダルフォンは、父サクラバクシンオー、母はコウユーラヴ(父ジェイドロバリー)という血統。半弟に昨年の【小倉記念】2着のダイシングロウ(牡5・松田博資厩舎、父ダンスインザダーク)がいる。’06年5月のデビューから4戦目で初勝利を挙げ、その後もダート戦で勝ち星を重ねていたが、昨年4月の【福島中央テレビ杯】で芝初勝利。同年7月の【ジュライS】を勝ってオープン入りした。昇級後は勝ち星がなく、前走の【米子S】は4着。今回が5度目の重賞挑戦だった。通算成績30戦6勝(重賞1勝)。
鞍上の酒井学はタフネススターで制した’01年【カブトヤマ記念】以来、約8年ぶりのJRA重賞制覇で通算2勝目。管理する松永幹夫調教師はダンスアジョイで制した2日の【小倉記念】に続くJRA重賞2勝目となった
一方、札幌で行われた【クイーンS】は、古川吉洋騎乗の11番人気ピエビーナス (牝5・南井克巳厩舎)が、中団追走から直線で内を突いて伸びると、好位から抜け出しを図った1番人気ザレマに1馬身差をつけて優勝した。勝ちタイムは1分48秒2。さらにクビ差の3着には6番人気アメジストリングが入った。勝ったピエナビーナスだが、内枠を利した理想的なレース運び。勿論馬の出来もよかったのだろうが、直線でも前がぽっかりと開いた運と古川の手綱捌きによる勝利といっていいだろう。またこの馬休み明けの方が良さそうな馬である。2着ザレマは完全な勝ちレース。4角の手応えもよくこの馬が勝つのかと思っていたが、直線先頭になると・・・難しい馬だ。3着アメジストリンクも良く走っている。ただもう少し距離があった方が良さそうだ。僕が推した8着スペルバインドは道中ゴチャついてレースにならなかった。もう少しスムーズなら・・・。
勝ったピエナビーナスは、父フジキセキ、母オープニングタイトル(父Caerleon)という血統。’07年1月にデビューし、3戦目で初勝利。3歳上500万下、’08年【下北半島特別】、’08年【羊ヶ丘特別】と、これまでの4勝すべてを北海道でマークしている。前走の【パールS】は6着に敗れており、今回は格上挑戦での出走だった。通算成績20戦5勝(重賞1勝)。
鞍上の古川吉洋はアインブライドで制した’97年【阪神3歳牝馬S】以来、約12年ぶりのJRA重賞制覇で通算2勝目。管理する南井克巳調教師はタマモホットプレイで制した’06年【シルクロードS】以来のJRA重賞制覇で通算6勝目となった。
昨日書いた僕の愛馬は1番人気であったにも拘らず5着に敗れた。レースを観ていた僕は途中で「太宰ダメだぁ~」と怒鳴ったのだが、後の祭り。太宰は1番人気ゆえに安全策をとって外々を回って内をついた馬に及ばなかったのだが、「そんな競馬で勝てるんだったら、こんなとこ走ってない」とブツブツ。不幸中の幸いは5着になって次走の優先出走権を取れたこと。多分残り2戦、何とかならないものだろうか。