吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

常磐線ローカル車窓からの蔓蔦荒野風景

2013年07月28日 | Weblog
高速道両サイド景色もそうだが、最近のJR鉄道両サイドの荒れ放題はひどい。里山や原野が蔦や葛など蔓性植物に覆われ、その裏山の姿が見えない。荒れた竹林や葛や蔓性雑低木が、細い杉やクヌギ林などを覆う。

2013年7月28日(日)前日の雷ゲリラ豪雨がウソのような真夏の午前、ひとり常磐線特急で上野に向かった。水戸あたりから石岡あたりの車窓両サイドは、遠く濃い緑の中に百日紅やむくげや夾竹桃の薄紫が、きれいなコントラストを見せて休まる。ときどき、荒れた廃耕田に葦や背高アワダチソイウが映る。

葦(アシ)は、ヨシとも言われる。悪しより良しの方がいいと誰かが縁起を担いだのだろう。よしずと言い、あしずとはいわないが、考える葦(アシ)とは言っても、考える葦(ヨシ)と言わないのも面白い。どうでもいいようなハナシだが、線路両サイドの廃耕田には、このような葦やかやや蒲などが背高アワダチソウと競って繁茂している。

アシとヨシの話に近いが、かやも茅がいいのか萱がいいのか分からない。ススキと同じだという人もいるが、すすきなら薄だろう。カヤ葺きの屋根は、大きなかやススキだったようにも思うが、ときどき米や麦の藁なども混じっていたように思う。先ほどの葦と競う蒲(ガマ)も、アシとヨシどちらと共生しているのか知らないが、ガマの穂綿だけがやけに目立つ。

荒れた原野や廃耕田がなくなり、石岡から土浦に近づくと線路の両サイドは、緑濃い稲田と蓮根田になる。ただいまの車窓からの蓮根田風景は、実にきれいだ。緑の大葉が波のようにうねり、真っ白な蓮根の花がその波を織りなす。不忍池など公園などに見る古代蓮花の多くは、薄い紫やピンクだが、蓮根田の花はほとんどが真っ白だ。

常磐線車窓近くの蔦や葛や蔓性植物で荒れた原野に、ところどころ真っ白な山ゆりが目立つのもいまごろ。ちょっと遠くに目を転ずれば、色とりどりに咲く葵や赤・黄のカンナを見る。旺盛に繁茂し、原野を荒廃させる葛(くず)も、秋近くになると房状のきれいな紫の花を咲かす。
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