吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

ひとごとではない米国”デトロイト”の破産

2013年07月20日 | Weblog
2013年7月18日、米国はミシガン州のデトロイト市が連邦裁判所に破産の申し立てをした。”ひとごとではない”の感、大だ。この国の限界集落地域や2007年の北海道は夕張市の破産を思わせるが、規模が違いすぎる。負債総額180億ドル日本円にして1兆8000億円だというから、市民一人あたりにすると260万円の負債で破産したことになる。

ひとつの巨大産業や工場企業に基盤をおく地域や自治体の危うさやリスクの高さを思い知らせるが、似たような地域や自治体は多い。巨大企業や産業の衰退は、時代の変化に合わせて必ずくるが、それ以上に地域の衰退に伴う”人口減少”がもたらす地域の衰退がこわい。産業衰退がもたらす雇用の減少と失業率の上昇が、その地域の人口を減少させる最大の要因だからだ。

一時は200万人もあった人口が、現在は70万人だという。リーマンショックや巨大自動車企業の撤退がもたらしたこの地域の失業率は、2010年6月現在23.4%だという。労働人口4人に1人がシゴトや収入にありつけていないのだ。70万人の人口の街に、10~15万人の失業者が同居しているのだ。治安が悪くなり、年間400件もの殺人事件がおきているのは、財政難で警察官の人数を減らしているからだけでもない。

荒れた治安や荒廃した公園や公共インフラをどのように手当していくのだろうか。連邦裁判所の監理下で財政再建をはかる州政府や国は、この地域をどのような姿に変身させるのだろうか。ポスト自動車工場や自動車産業のこの地域の産業やシゴトをどのように描いているのだろうか。人口減少を受け入れたコンパクト・シティ で再建ができるのだろうか。住みたい町、住み続けたい町にしてほしいと願う。
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