吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

少し戻って、この30年(1980~2010)を回顧。

2010年08月28日 | Weblog
 世の中の暮らしぶりや元気さは、5年周期ぐらいで変る。いま、ふぅっと回顧する1980年代は、昭和も終わる頃。オイル・ショックなどもあったが、世の中元気だった。世界の中の日本が元気だった。

 その頃アラフォーだった自分たちの世代や世の中を牽引していた団塊の世代が、”働き盛り”だった。まだ、日本の人口が、年100万人ほど増えていた時代だ。日本の国民総生産(GDP)は、80年代前半の5年で1.3倍に、後半の5年も1.35倍になっていた(1990年GDP、439兆円)。

 80年代の10年で約100兆円成長拡大したGDPだが、その後100兆円を上乗せするためには15年かかった。2005年のGDPは541兆円。その後の5年の2010年まで、日本はこれを維持するのがやっとだった。

 私たちの暮らしの素所得(可処分所得)の移り変わりは、もっと深刻だ。1980(昭和55)年頃、月平均31万円だった国民一人あたり可処分所得は、1.4倍強の1990年44万円になり、1995年には48万円になった。バブルの崩壊をもろに受けて、私たちの所得(平均可処分所得)は2000年の47万円が、2005年44万円、2009年44万円と、"維持”がやっとになった。

 ここ10年の消費支出合計額に占める食料費支出というかエンゲル係数も、2000年22%がその後の2009年まで年平均22%と、変っていない。GDPに占める家計消費支出額の割合も、2005年52%から変らず2009年も52%(285兆円/545兆円)だ。この5年、停滞感や閉塞感をつよく感ずる事由だ。

 この30年の前半の20年、日本の総人口は1億1700万人(1980年)から1億2700万人(2000年)と、1000万人増えた。一時は1億2800万人(2005年)まで増えた日本の人口は、その後漸減し、いま(2009年)では1億2700万人と10年前のそれに戻った。

 名目であれ国民総生産(GDP)や国民所得が増大して、そして人々の消費支出額が伸長している世の中は、元気だ。きょうの活力が希望や夢を生む。希望や夢のある世の中は、安心と平和を育む。
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