吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

いまのいのちを守り、先の不安を増幅させる2010年度予算

2009年12月26日 | Weblog
 2010年度の予算が閣議決定された。「いのちを守る」予算が出来た。鳩山民主党内閣が掲げる”コンクリートから人へ”のコンセプトが貫けたと自画自賛する。国の姿や政府のあり様について、具体的なビジョンや構想もおっしゃらずに2010年度の予算が決まる姿は、自民党時代と変わりがない。

 小さな政府がいいのか、大きな政府がいいのかもおっしゃらない。誰が基準を与えたのかもわからない国債発行枠44兆円近くに収まったと、そのいい加減さを自覚されていない。前自民党政権時最後の国債発行水準に収まったことをヨシとお思いのようだ。歳出に占める国債費20.6兆円や37.4兆円という税収を大幅に超える国債発行額44.3兆円の異常を深慮している姿が見えない。

 公共事業費を5.8兆円に抑え、社会保障関係費を27.3兆円確保したという点で、”コンクリートから人へ”の予算が組まれたといい、どこにどのように”いのちが守れた”のかのお話がない。ホントは正規の税収が国の歳入の枠であると思うのだが、これを大きく上回る国債発行や埋蔵金かなんか知らない税外その他収入(10.6兆円)が税収の3割ほどの大きさであることの問題解決の展望をお話になっていない。

 この度の新規国債発行額44.3兆円を含めた国債発行残高は637兆円になる。赤ん坊も含めた国民一人あたり499万円の借金になる。15歳以上労働力人口(6650万人)一人当たり960万円、一世帯(4900万世帯)あたり1300万円にもなる。毎年そうだが、これをどのように低減させるのか、どのように解決するのかの展望が聞こえない。

 特別会計とのあわせワザがハテナだが、92.3兆円一般会計が展望している2010年度のGDP1.4%成長(名目0.4%)は”お約束”ですか。その前提になっている消費者物価0.8%ダウン、完全失業率5.3%(0.1ポイント低下)、個人消費1.0%アップ(09年0.6%)は、どのような経済(景気刺激)政策をもって得られたのですか。コンクリート(公共事業)大幅縮減で、どのようなカテゴリーに、どのような施策で、どのような経済(成長)活性化なのですか。

 おそらく誰が組んでも大差ない予算なのでしょうが、官僚主導から政治主導によって作られたのですから、どのように政治主導されるのかや国民の生活をどのように展望し、リードしてくれるのか、お聞かせください。
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