吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

400(人)インタビューシートからの宝さがし

2006年03月16日 | Weblog
 情報および意見や人々からのアイディアシートなどからの「コンセプト」(マーケティング戦略概念)探しほど難しい作業はない。いかに確実性や成功性の高い仮説をもって臨んでも、アンケートや質問回答肢法で得た調査結果で、これを検証し、そのコンセプトや戦略化の方向性を導き出す(コンセプトリサーチ)ことは、これまた至難の業と言わざるを得ない。ひとりわたくしが、アンストラクチュアード(非質問回答肢法)のフェイスtoフェイス インタビューやデプスインタビューなどを、おすすめしている理由です。フォーカスドグループインタビューでのコンセプト探しや確認をする場合も、プランナー、リサーチャーおよび司会者が、高く、かつ同水準の知識、認識、問題意識を持ち合わせていなければ成功しない。
 このデプスインタビューや観察などを含むプロービング・インタビューは、ターゲット消費者を30人ぐらい実行すれば「よい」のが普通ですが、何を血迷ってか、今回は10倍の400人もやってしまった。合理的な別の目的の機会にあわせて実施してしまったからです。一人仕事では出来ない相談なので、10人(延べ)
の専門インタビューアの協力を得てやったのですが、インタビューアのスキルや
性格などによる深耕のバラツキがあるのは、やむをえないのですが、商品化コンセプト探検ということの目的と目標が確認されていたのは当然です。とは言え10
人のインタビューアと地域や会場でのバラツキを内包していることは否定できませんが、わたしにとっては、400枚の宝くじや400の宝物収納箱のようなものなのです。誰かと分担して400からの宝探しを行うための基準やマニュアルを作る
ことは、もっと難しいことになります。400(人)シートからの「宝探し」は、
一種のシェフ料理人か鉱脈探しの山師のような仕事です。
 単に、キイ・ワード検索やデータ・マイニングではうまくいかない多くの経験が
「かたい」「やわらかい」などというワード検索分析を越え、どのようにかたい、
かたいのはいいこと、かたいのは好きでない、・・・というようなところまで、
マイニングしても結局 ある程度に文章化し、これを要約、積算していることに変わりないと思います。「かたい」という言葉の周辺に、無数のドロやキズなどが付いていることがわかると、これを洗ったり、切ったり、からめたり、調理することは、まるでプロの料理人か職人かにしか出来ない芸当のように思います。
 六畳の畳の部屋いっぱいに3日間、このインタビューシートを広げ、一人かるた
とりをした先週の金-土-日は、久しぶりに汗しました。400(人)シートからの「宝」は、とりあえず A4-5枚ほどにまとまりました。小さな職人の一人よがりの日誌でした。
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