先週に引き続き、今週も海ナシの週末なので、またまた以前から気になっていた事の解明にチャレンジ。
今週は、ジャーン! 「ウォータープレッシャーを味方にする方法」 です。
カジキを釣る際、キャプテンの操船が相当重要と言っても過言ではありません。
アングラーと息を合わせた絶妙の操船テクニック・・・・ って事になるんだけど、それって具体的にはどういうこと???
僕の場合、初めてシングルハンドでファイトした時に、ある発見がありました。(148kgのクロカワの時です)
スタンディングファイトだから、人間もかなりへばります。 へばりながらも自分で操船もする訳です。
最初、チョンチョンと後進を掛けながらファイトしてましたが、カジキが走るとラインテンションはダイレクトに上がり、ドラグ出まくりです。完全に魚が勝ってる状態ですね。 魚との綱引き状態です。
そのうち、操船が追い付かなくなりラインはUの字に。するとなんだか体が楽になった気がしました。
意識してラインをUの字になるよう操船し、ウォータープレッシャーをラインに掛けてやると、、、 あーら不思議、何気に楽チンです。
操船とファイトを一人でやると、その辺の按配が良ーく分かるんです。
そこで、カジキをボートの後方ではなく、斜め後方に置きながら、ボートを魚の進行方向に合わせて、基本的に斜め後進で魚に近付いていくんです。こうすると、ラインテンションをあまり掛けなくても面白いように魚に近づけます。
コツはアングラーがガシガシとラインを巻き過ぎないで、適度なUの字を描きながら、ウォータープレッシャーを加味する事です。
書けばこれだけだけど、実際には操船のコツとか注意点が沢山あって、とても書き切れないので企業秘密。。。(笑)
僕がファイトした後のプロッターの航跡を見ると、見事に3回転ぐらいのスパイラルを描いてました。
別のイメージで例えると、川の両岸からロープを渡し、流れを横切ってロープをピーンと張ろうとしたら物凄い力がいるけど、ロープを流れに逆らわずにたるませてしまえば、少しの力で持っていられるということ。
川幅が広ければ広いほど、ピンと張るのは困難だし、しまいには切れてしまいます。
で、対岸のカジキと引っ張りっこしている時に、こちらはロープを少し緩めると同時にジャブジャブと川に入って相手に近付いてしまう。カジキは緩んでUの字になったロープの水圧と戦っているうちに、こちらはどんどん相手に近付いちゃうと言うわけです。
ここまでは、僕が実際のカジキとの実戦の中で得たテクです。
もしかしたら僕が知らないだけで、この世界では常識的な事なのかもしませんが。。。
では、具体的にどの位ラインをたわませれば良いのか、工学的に紐解いてみました。
ここからが、本日の本題です。

裏紙にいたずら書きをしながら、微分方程式を解きます。
ボートと魚の距離をS。ライン中央部の最大たわみ量をd。その時のライン張力をTとした計算式を導きます。これは、ワイヤーなどを空中に張る時の張力と垂れ下がる量を最適化する計算式ですが、重力を水圧に置き換えれば、まさにカジキ釣りのモデルとして使えるはずです。
最大張力 Tmax=(w・S^2)/(8・d)
意外にすんなり出ました・・・
まあ、計算式の中身は良いとして、その数式を眺めると、ある黄金率が見えました!
ライン張力に対して、たわみ量は逆比例、距離は二乗に比例する。
素晴しいですね。 ・・・でもピンと来ませんよね!?
いま、分かり易く書きます。
魚との距離を一定のまま、たわみ量を2倍に増やせば、最大張力は1/2に減る。(逆比例)
魚との距離を一定のまま、たわみ量を3倍に増やせば、最大張力は1/3に減る。
たわみ量を一定のまま、魚との距離を2倍に延ばすと、最大張力は4倍に増える。(二乗)
たわみ量を一定のまま、魚との距離を3倍に延ばすと、最大張力は9倍に増える。
ということです。
たわみ量とは、上の略図の中のdの部分です。
これ以上書くと夢が無くなるかもしれないので、この先は実戦に合わせてご自由に考えて下さい。
水平方向に高速で泳ぐカジキとライトタックルで渡り合うには、かなり面白い事だと思いませんか?
ここで求めた最大張力と、支点張力の差(=水圧wとdの積)も考慮に入れないと、ドラグの設定を誤りウォータープレッシャーでラインブレークとなります。気を付けて下さい。
前にも書いたけど、ライトタックルの場合、魚との距離を開けない短距離勝負が肝だと思うと書きましたが、数式もその事を物語っています。
ライトタックルは、力勝負、根性ファイトだけでは、獲れない魚も出ちゃうでしょう。
まともに引っ張りっこして距離を詰めるのは至難ですが、たわみ量を調整するのは比較的容易な筈です。
操船次第で、ウォータープレッシャーは敵にもなりますが、味方にもなり得ます。
こんな事も参考にして、キャプテンとアングラーで戦略を立ててみるのも面白いのではないでしょうか?
そうそう、この計算式などはすべて僕のたわごとです。
老化防止のための頭の体操ですから、その信憑性は僕も知りません。(笑)
釣りは感性の遊びだと思ってます。
でも、こんな理論的な切り口も、ゲームフィッシングの楽しみ方の一つかもしれません。
理論と感性の融合って、なんと言いましょうか、クールでカッコ良かぁねぇでげすか・・・?
今週は、ジャーン! 「ウォータープレッシャーを味方にする方法」 です。
カジキを釣る際、キャプテンの操船が相当重要と言っても過言ではありません。
アングラーと息を合わせた絶妙の操船テクニック・・・・ って事になるんだけど、それって具体的にはどういうこと???
僕の場合、初めてシングルハンドでファイトした時に、ある発見がありました。(148kgのクロカワの時です)
スタンディングファイトだから、人間もかなりへばります。 へばりながらも自分で操船もする訳です。
最初、チョンチョンと後進を掛けながらファイトしてましたが、カジキが走るとラインテンションはダイレクトに上がり、ドラグ出まくりです。完全に魚が勝ってる状態ですね。 魚との綱引き状態です。
そのうち、操船が追い付かなくなりラインはUの字に。するとなんだか体が楽になった気がしました。
意識してラインをUの字になるよう操船し、ウォータープレッシャーをラインに掛けてやると、、、 あーら不思議、何気に楽チンです。
操船とファイトを一人でやると、その辺の按配が良ーく分かるんです。
そこで、カジキをボートの後方ではなく、斜め後方に置きながら、ボートを魚の進行方向に合わせて、基本的に斜め後進で魚に近付いていくんです。こうすると、ラインテンションをあまり掛けなくても面白いように魚に近づけます。
コツはアングラーがガシガシとラインを巻き過ぎないで、適度なUの字を描きながら、ウォータープレッシャーを加味する事です。
書けばこれだけだけど、実際には操船のコツとか注意点が沢山あって、とても書き切れないので企業秘密。。。(笑)
僕がファイトした後のプロッターの航跡を見ると、見事に3回転ぐらいのスパイラルを描いてました。
別のイメージで例えると、川の両岸からロープを渡し、流れを横切ってロープをピーンと張ろうとしたら物凄い力がいるけど、ロープを流れに逆らわずにたるませてしまえば、少しの力で持っていられるということ。
川幅が広ければ広いほど、ピンと張るのは困難だし、しまいには切れてしまいます。
で、対岸のカジキと引っ張りっこしている時に、こちらはロープを少し緩めると同時にジャブジャブと川に入って相手に近付いてしまう。カジキは緩んでUの字になったロープの水圧と戦っているうちに、こちらはどんどん相手に近付いちゃうと言うわけです。
ここまでは、僕が実際のカジキとの実戦の中で得たテクです。
もしかしたら僕が知らないだけで、この世界では常識的な事なのかもしませんが。。。
では、具体的にどの位ラインをたわませれば良いのか、工学的に紐解いてみました。
ここからが、本日の本題です。

裏紙にいたずら書きをしながら、微分方程式を解きます。
ボートと魚の距離をS。ライン中央部の最大たわみ量をd。その時のライン張力をTとした計算式を導きます。これは、ワイヤーなどを空中に張る時の張力と垂れ下がる量を最適化する計算式ですが、重力を水圧に置き換えれば、まさにカジキ釣りのモデルとして使えるはずです。
最大張力 Tmax=(w・S^2)/(8・d)
意外にすんなり出ました・・・
まあ、計算式の中身は良いとして、その数式を眺めると、ある黄金率が見えました!
ライン張力に対して、たわみ量は逆比例、距離は二乗に比例する。
素晴しいですね。 ・・・でもピンと来ませんよね!?
いま、分かり易く書きます。
魚との距離を一定のまま、たわみ量を2倍に増やせば、最大張力は1/2に減る。(逆比例)
魚との距離を一定のまま、たわみ量を3倍に増やせば、最大張力は1/3に減る。
たわみ量を一定のまま、魚との距離を2倍に延ばすと、最大張力は4倍に増える。(二乗)
たわみ量を一定のまま、魚との距離を3倍に延ばすと、最大張力は9倍に増える。
ということです。
たわみ量とは、上の略図の中のdの部分です。
これ以上書くと夢が無くなるかもしれないので、この先は実戦に合わせてご自由に考えて下さい。
水平方向に高速で泳ぐカジキとライトタックルで渡り合うには、かなり面白い事だと思いませんか?
ここで求めた最大張力と、支点張力の差(=水圧wとdの積)も考慮に入れないと、ドラグの設定を誤りウォータープレッシャーでラインブレークとなります。気を付けて下さい。
前にも書いたけど、ライトタックルの場合、魚との距離を開けない短距離勝負が肝だと思うと書きましたが、数式もその事を物語っています。
ライトタックルは、力勝負、根性ファイトだけでは、獲れない魚も出ちゃうでしょう。
まともに引っ張りっこして距離を詰めるのは至難ですが、たわみ量を調整するのは比較的容易な筈です。
操船次第で、ウォータープレッシャーは敵にもなりますが、味方にもなり得ます。
こんな事も参考にして、キャプテンとアングラーで戦略を立ててみるのも面白いのではないでしょうか?
そうそう、この計算式などはすべて僕のたわごとです。
老化防止のための頭の体操ですから、その信憑性は僕も知りません。(笑)
釣りは感性の遊びだと思ってます。
でも、こんな理論的な切り口も、ゲームフィッシングの楽しみ方の一つかもしれません。
理論と感性の融合って、なんと言いましょうか、クールでカッコ良かぁねぇでげすか・・・?
おはようございます。
朝に拝見いたしましたので某放送局でやっている学習講座を思い出します。物理学を、ぶっつりイッテおります。カヤンゲルでお会いした地質学者の卵さん2人(1人は体調不良でダウン!)は穴掘っていました(笑)砂なんだそうです。と言うことはいずれなくなる?私が物理を身近に感じる時はトイレの時です。何故?想像にお任せいたします。
ラインがUの字になるとウォータープレッシャーでブレイクするのが怖くて出来ませんでした。今度実践してみよ~っと。。
bobossはひたすらフルアスターンだから心配無いけどね(笑)
茨木で10TAGした日に3本のラインブレークを経験しました
いずれもWヒット、トリプルHITの猛攻を受け、もたもたしている間に横に走られた時です。
この日は波も高く切られたのはいずれも50ポンドでしたwwww。
数式を読んでいると眠くなります・・・クゥクゥクゥ
こんばんはー
北の変態さんは朝型ですね。僕は大昔から夜型であります。
学者という連中の執念は物凄いですね。
僕ら一般人の感覚では、そこそこのお金貰ってもカヤンゲル島で穴掘りする動機にはならないなぁ。
人間の探究心って凄いですね。
いやいや、研究している訳ではありません。ただただ、興味の赴くままにでして・・・
しかし、前回のラインの吸水強度は僕も驚きました。分からんモンですねぇ。
まだまだ試してみたい事って、いっぱいあるんですよ。
無駄なこととか、試行錯誤って、遊びの原点のような気がします。
遊んでばかりで、忙しいです・・・
フルアスタンが最強ってことですね!
3スピードリールが欲しくなりそうです。(笑)
北のでっかいカジキがトリプルヒットしたら、操船どころかパニックじゃないですか!?
ラインコントロールをしないでウォータープレッシャー受けたら、ブレイク街道一直線ってことですね。
そんな場面、怖いけど見てみたい・・・
オオオ? さすがいい所を突きますね!
実はUの字は計算をし易くするための理想状態っす。Uの字だと両端の張力はイコール。
つまり人間が楽になったらカジキも同じ様に楽になると言うこと。
これじゃぁ意味無いですよね。
ヒントは最大張力と支点張力の差はwとdの積だって書いてあるじゃん。
肝はJの字にすることです。(←アハハ、企業秘密って言ったじゃ~ん)
マ、マ、マオさん、起きてますか?
・・・目が覚めたかな?