【大場所 ペリリューコーナー】
【3日目(1月12日)】
昨晩の夕食時、明日は何所へ行こうかと皆で相談し、パラオで一番有名なペリリューコーナーへ行こうとなった。
約1時間走って、ペリリュー島の手前にあるジャーマンチャンネルから始める。
ここは、広大なリーフの中に、幅100m位の人工的に掘り込んだ航路がある場所だ。干満の際に潮がかっ飛ぶらしい。
上手く嵌れば釣堀状になったこともあるとか。
基本シャローポイントで、リーフの間からハタやゴールデンスポットなどが飛び出した。
僕は根に入られ、何をどうやっても出てこずガンマを失う。
【ヒット! 水深2m速攻根に潜られた・・・ ロッドはグランダーマーリン。 柔らかい竿なので止められなかった。】
次にペリリュー島西岸を叩きながら南下する。
この辺のリーフは幅が狭く、島の直ぐそばでの釣りになる。
この日は晴天無風。午前中から暑くて仕方が無い。
たいした釣果もないまま午前の部終了。
ペリリュー島南端に小さな入り江があり上陸できる。
桟橋にはライトトローリングボートなどが、3,4艘舫っており、昼食休憩している。
トローリングチームはバラクーダしか釣れなかったとぼやいている。巨大なセネターがセットしてあったのが印象的でした。
【トローリングチーム ロッドポスト4箇所。アウトリガーなし】
ペリリュー島は太平洋戦争の激戦地で、この場所にも旧日本軍が構築した護岸などが朽ち果てて残っている。
ほんの少し、ライトタックルでのリーフのオカッパリを試みる。
カスミアジが果敢にアタックしてきた。こういう釣りもパラオならではです。
のんびりした南洋の時間を楽しめたひと時だった。
【ペリリュー島にて。静かに南国の時間が流れている。】
1時間ほど休憩して、いよいよペリリューコーナーに挑戦。
潮波が物凄く、激しく揺れる船にみんなまともに投げられない。
最後は僕一人が投げていたが、ヒットなし。深みに払い出す潮で、潮向きと地形が合っていない。
ジギングしたら凄そうなポイントでした。
みんな釣りにならないので、ペリリューコーナーは短時間で終了。
島の東側のリーフ叩きで何発か出たが、イマイチ活性が悪い。
無風、炎天下で投げ続けているので、人間の活性もだんだん下がる。
誰かがヒットさせると、その時だけチョット盛り上がる感じかな。
【旧日本軍が作った護岸。赤錆び朽ち果てている。かつての残像。】
調子が悪いので、目ぼしいポイントのみを叩きながら帰港コースを辿り、再度夕方のジャーマンチャンネルに賭けることにする。
午後の炎天下を投げ続けたせいか、熱中症気味で頭痛が酷く、体に力が入らない。
水分を取り続けるが一向に回復せず、飛距離も50mがいいところ。
現金なもので、昨日までの雨が恋しくなった。
午後はまったく釣りになってませんでした。 歳だなぁ・・・
夕マズメまじかのジャーマンチャンネルは潮位が低く、航路の両側は一部干出しており、海の中に川が出来上がっている。ここにGTが溜まったら凄いだろうなと思いつつ投げるが、期待に反してチェイスすらない。
18時まで釣り続け、夕闇に追われるように帰港した。
複雑な島と水路と浅瀬を、現地人はGPS無しに良く帰れるものだと感心。
夕食はWCTCショッピングセンター裏の地元系レストラン。鳥の唐揚げは旨かった。他の料理は、まあ値段も安いので可も無く不可もなくそれなりです。
夕食後、僕は頭痛が酷くって薬を飲んで本日はギブアップ。 同室の二人は「パラダイス」へ出かけていきました・・・
【4日目(1月13日)】
釣りは今日が最終日。
3日間で西と南を回ったが、いまひとつパッとしない。
魚はそれなりに多いのだが、フィッシングプレッシャーもあってか、魚の出が悪いのだ。
皆で相談して、コロールから航程2時間ぐらい掛かるが、北のテールトップへ行こうと決まった。チャーター料も高くなるし別途パーミットも必要だが、それゆえあまり攻められていないと言う。
天気晴れ、東の風が6、7m吹いている。
テールトップリーフは沖に大きく張り出した巨大なリーフ。アウトリーフまで出るともう陸は見えない距離だ。全部攻めたら3日は掛かりそうなポイントだ。
リーフの形状は南と違って、複雑に入り組んで変化に富んで実に面白そう。
僕はここでは型狙いに絞ってムラムラポップをチョイス。
【ムラムラポップとガンマ。 黄色のムラムラは強かった!】
皆は昨日までと同様にリーフエッジ側にガンマなどを投げているが、僕は一発大型を狙って一人ドロップ側にポッパーを打ち込む。
スリットやチャンネル、コーナーや沈み根など出そうな場所を見定めて、一投一投考えて投げ分けていると、キャプテンも僕の作戦を悟ったようで、絶妙なコースを流してくれる。
こやつアドルフcap.は、GTフィッシングをよく理解しているなっと思いました。かなり腕の良いキャプテンですね。
ミヨシでエッジ側に投げている3人には、例によって小型GTやアオチビキ、カスミ、バラフエなど多種多様な魚がヒットしてくる。
やがて、トモでアウト側を叩いていた僕にドカンとGTヒット!
心地よいファイトを楽しみながら、無事15kgぐらいのレギュラーサイズをキャッチ。
やっぱりポッパーで、狙った場所から出すと嬉しいねー。
【ダブルヒットの図。 これぐらいがパラオのレギュラーサイズ。】
その後も同じパターンで攻め続け、出るべき所で出るという、まるで教科書通りのそりゃー楽しいGTフィッシングが続いた。
しかーし、出るのはいいのだが、その後ことごとくバラシまくり。
狙い通りの場所でドカン、バシャンと出て、フックアップも見事成功。
追い合わせをガシガシ入れつつファイト。ドラグ値も7kgぐらいしっかり入っている。
で、ファイトも半ばあたりでフッと外れてしまうのだ。
10発近くばらしたかな。悩みました。帰ったら、もういっぺん教科書読んでみよう。
結局、僕はGTキャッチできたのは朝の1匹のみ。アドルフキャプテンごめんなさい。
【こんなのや、 -何とかハタ-】
【こんなのが、いろいろ釣れます。 -カスミアジ-】
テールトップは気に入りました。
変に気負う必要も無く、分かって投げればきちんと結果が出るしロケーションも最高、実に素直ないいポイントですね。
最終日は実に楽しいGTフィッシングを堪能できました。
【サンセットクルーズ】
サンセットクルーズを楽しみつつ帰港。
桟橋で思わぬ情報が飛び込んできた。
昨日我々が行ったペリリューコーナーで、今日の15時ごろに日本人ダイバー8人が流されて行方不明との事。
すでに暗くなっているしサメの多い海域なので心配だ。
ホテルに戻り、シャワーを浴びて帰国の準備。
毎度ながら、帰国の荷造りをしているときはチョットばかり寂しいものです。
夕食はロックアイランドカフェという、パラオのファミレスみたいな店へ行った。
地元の若者に人気の店のようだ。
カウンターでお酒も飲めるので、色々便利そうなお店ですね。
3時のフライトなので、夜中の1時過ぎにホテルを出発するまでの間、一旦ホテルに戻って数時間仮眠する。
【帰国(1月14日)】
夜中の1時に起きて、Tシャツ短パンから、Gパン長袖に衣替え。
深夜1時半にピックアップのバスが来てホテルを出発。
深夜なのに空港は日本人でいっぱい。大半はダイバーかな。
ここでペリリューで行方不明の日本人ダイバー8人が、5時間後に無事救助されたとの情報を得た。良かった。
やや遅れて4時に離陸。帰りは4時間のフライトだ。(行きは5時間)
速攻睡眠。
6時頃に起こされて朝食。眠いのにぃ~
JALの客室乗務員はこんなに年齢層が広かったかなぁ、なんて思いながら、またまた眠りに落ちる。
8時成田着。
無事帰国しました。空港でみんなと解散。お疲れでした~
空港の駐車場の入れてある車に荷物を放り込み、東関道へ。
10時過ぎには五反田の事務所に着いてました。 そのまんま仕事モードへ(悲)
パラオは実にお手軽ですね。
今回のツアー全体では、バイトは100発以上。
そのうちの半分ぐらいがGTです。
トータルのGTキャッチは17匹だったかな。
市ノ川さん、今回もお疲れ様でした。
番外編に続く(カジキ、♀カジキ、裏町事情・・・なんちゃって)