週明けから忙しくて、ブログが追いつきません。
取り合えず完成したのでアップします。チョイチョイ書き直すかも・・・
8月21日
すっかりシリーズ化した北海道釣りの旅。
今回のテーマは、”秘境知床半島でカラフトマスを釣る。”
茅ケ崎にある開口健の自宅に飾ってあったカラフトマスの剥製を見て以来「僕もいつかは!」って思ったターゲットだ。
そしてサブターゲットとしてオショロコマも。こちらは北海道の固有種です。
夕方の飛行機で札幌入り。
当シリーズの相方Iさんと合流し、札幌狸小路で地元民御用達のジンギスカン屋へ。勿論激ウマ。
そぞろ歩く札幌の宵は、暑くも無く、寒くも無く、湿度も低い。これ以上快適な空気はないのでは。
完璧なスタートです。
8月22日
午前中Iさんは仕事なので、僕一人で北海道大学のキャンパスを散策。
楡の木陰で読書、、、なーんちゃって。
昼にIさんの車で札幌を出発。一路道東を目指してひた走る。
途中、休憩がてら北見の「山の水族館」に立ち寄る。
小さな水族館だが、イトウやアメマス、オショロコマなどの群遊する姿に、早くも釣り師の心は高鳴った。
約6時間掛けてやっと知床半島の付け根の斜里に到着。
夕闇迫る中、これは斜里岳かな。
知床半島の北面の道路の終点ウトロまで進み、ここから南面の終点羅臼まで知床横断路で半島越えをする。
夜間&濃霧で視界20m。デッドスローで走るしかない。
霧を照らすヘッドライトの光芒の中に、エゾジカやキタキツネが何匹も現れた。きっとヒグマも近くに居たんだろうな、、、
20時、羅臼へ無事到着。秘境感満載の知床半島横断となった。
最果ての宿は、最高の人情と激旨海産物で我々を暖かく受け入れてくれた。
今回の釣りの旅も何だか面白いことになりそうだ。。。
8月23日
カラフトマスは夏から秋にに掛けてオホーツク海沿岸を南下し、道東の各河川で産卵してその一生を終える。
産卵直前のオスは朱色に染まり、背中が激しく盛り上がるセッパリという見事な体型に変化する。
一方、世界遺産である知床は、厳しい自然環境と自然保護の観点から陸路は半島の半ばぐらいまで。その先は船で渡るしかない。
当然人は住んでおらず、海岸に漁師の作業小屋が僅かにあるだけ。
南国の芳醇で濃厚な自然とはまた違う、冷たくて厳しい自然がそこにある。
野趣溢れるカラフトマスこそ、知床で釣りたいと強く思った。
しかし、、、今シーズンのカラフトマスは稀に見る絶不調で、船宿のHPでもまったく釣れてない。
航空券を予約してなければ中止が妥当といった状況だ。ボーズは覚悟済み・・・
3:30 相泊漁港集合で渡船秀人丸に乗船し、小一時間走って滝ノ下というポイントに渡してもらう。
10人ほどの釣り人が同ポイントに入った。
断崖絶壁から二本の滝が流れ落ちている。海岸はゴロタですね。
本当に秘境なんだなぁ。まったくもって凄い場所です。
ウェーディングして少し沖の磯に立ってキャスト開始。
どんなルアーが良いのか全然分からないが、取り合えず札幌で購入したスプーンを投げる。
水深は1~2mといったところ。想像していたよりも全体に浅い。
↓はIさん。沖には渡し舟が帰るまで待機しててくれる。ヒグマがウロウロするし携帯もまったく繋がらないので、この安全措置はありがたい。
しかし魚っ気がまったく無い。。。
広く展開している釣り師の誰一人ヒットしない。やはりダメか・・・
7時頃、唯一のエサ釣り師がヒット。
カラフトマスは群れで回遊するため、全てのアングラーが釣れたポイント付近に集結してルアーを投げ込む。
僕らも移動して戦列に加わるも、沈黙。
ウーン、こんな秘境まで来て、人混みの中で釣るのは微妙だなぁ。
かなり離れた場所で1羽の鳥が海面を意識して飛んでいるのが見えた。もしかしたら・・・
僕は混む場所がイヤということもあり、一人で鳥の居る場所へ大きく移動し投げ始めると、なんとこの日始めて魚の跳ねが見えた。
もしかしてカラフトマスか!?
僕はキャストを続ける。 間違いなく気配はある!
Iさんに合図を送りこちらへ呼ぶ。
刹那、僕にヒット!
想像を越える猛烈な走りだ。とにかく速くて、浅い磯を縦横無尽に走り回る。
シルバーシャドーがキュンキュンと絞り込まれる。結構パワフルで激しいです。これがカラフトマスのファイトか。
僕も久々に真剣なファイトで応戦。
徐々に間合いを詰め、そして磯波に乗せてズリ上げ勝負あり。
カラフトマス 初ゲット!!!
嬉しいぞー!
50cmジャストでした。
憧れの魚に出会えて、ちょっと感動です。
奇麗なのでもう一枚。
その後も、我々の目の前でカラフトマスが背びれを出して奔り回る。
完全に群れを捕まえた。
僕は立て続けに3ヒットするも、ファイト中に全てバレ。強いファイトはダメなのかも・・・
一方、並んで投げてるIさんにはヒットしない。その差はルアーのカラーだけ。
カラフトマスは色にセレクティブなのかもしれない。
ヒットルアーは↑ 札幌で購入した endo craftのグリーンに、黒銀系のスカートを付けてみた。
至福の時はあっという間に去り、9:00の磯上がりの時間となった。
この日、同ポイントのアングラーも釣果は0~1(エサ師のみ5)だがこれでも上出来。他の渡船ポイントはノーヒット。
何という幸運だろう。
激渋の状況の中、初めての挑戦でカラフトマスキャッチ出来ました。
一旦宿に帰り、昼寝。
そして午後。
我々は近くの渓流へもう一つのターゲットであるオショロコマ釣りに出掛けた。
オショロコマも道東界隈にしか居ない希少種で、イワナの近縁種だ。
ポイントはそこら辺の渓流なら何所にでもいるとのこと。
管釣りタックルを手に小型のスピナーを引くと、なるほど、面白いように釣れる。
サイズは12、3cmがアベレージ。
オショロコマにも無事出会えました。素直に嬉しいです。
宝石を散りばめた様な斑点模様。渓流魚は本当に美しい。
一方、Iさんは僕とは別動で海岸でカラフトマスを狙ってる。
僕はオショロコマ釣りに満足したので、テクテク歩いてIさんの様子を見に行く。
ンッ!? 今何か跳ねなかった?
Iさん、もしかしてここカラフトマス居るんじゃない? 頑張って!!!
Iさん、見事にヒット!
引くわ引くわ、スリリングなファイトを制し無事ゲット!
その後、何と何と、カラフトマスがバンバン跳ねだした。
僕は、、管釣りタックルしか持ってないし、、、 ライン3ポンド直結だし、、、
でも、この状況を前にした釣り師に、投げないという選択肢は無かった。
ピュっと投げたスピナーにグーンとヒット。
エキストラウルトラライト(XUL 1.5-3lb)の管釣りロッドを直線に引いてフッキング。
掛かっちゃったよー!
例のカラフトマス特有の高速ドッグファイトが開始された。
そこら中に岩が沈んでるので、足場の高い場所に移動し、ハンドドラグとロッドワークでなんとか魚の走りをコントロールし根ずれを交わす。
ロッドが極限まで曲がっているが、タックルバランスを信じての超限界ファイトです。
管釣りタックルでシイラを釣ってるようなもの。それも岩だらけのドシャローで・・・
自分の持てる技を全て出しつくすようなファイトだ。面白いぞー!
徐々に寄せて、、、
ついに3ポンド管釣りタックルでカラフトマス釣っちゃいましたー!!!
こんな超絶テクニカルファイトは滅多に味わえないですわ。
僕はもうこの一本で超超超満足。
Iさんはもう一本サクッと追釣。
こんな小場所で激釣しちゃいました。
ポイントパニックになるといけないので一応ぼかし入れときます。
一般的には回遊待ちの辛抱の釣りらしいですが、今回は自ら魚を探しだす方法が嵌りました。
それに超絶ファイトも堪能。
もはや言うことなし。
完璧な一日でした。
お世話になった民宿のお父さんとお母さん。
カラフトマスが釣れたことを二人もすごく喜んでくれました。
8月24日
元々の予定では、この日も渡船で渡る予定だったが、昨日中にカラフトマスを満喫してしまったので渡船はキャンセル。
今日は札幌に向け戻りながら、イトウが棲むという風連川を少しチェックしようとなった。
風連川は昨夜の雨で結構濁ってるが、川の感じはまさにイトウ好みの川です。
もっとも、道北の聖地に較べればイトウの数は少ないのだろう。
我々は、イトウ釣りスタイルに身を固め、軽くやぶこぎしながらミノーをキャストする。
時期的にイトウが釣れる確率が低いが、次回のための?風連川の下見といった感じだ。
1時間ほどで何箇所か見て回ったが、魚の反応は無し。
でも、イトウで有名な風連川に、次回はヨロシクネってご挨拶できました。(笑)
これで今回の釣りは終了です。
あとはひたすら走り、19時ぐらいに千歳空港に到着。ここでIさんとはお別れ。
全走行距離は1000kmほど。Iさん運転有難うございました。
昨日今日と北海道各地で大雨警報が出ていたが、我々は上手いこと避けて行程をこなす事が出来たのもラッキーでした。
今期絶不調のカラフトマスでしたが、我々の行った日のみ最高の釣果が出た。で翌日は再び沈黙してしまったらしい。
なんという幸運でしょうね。
普通は「昨日までは釣れたんだけどねぇ・・・」というのが洋の東西を問わず釣りの常套句だが、今回はまったくの逆バージョンでした。
憧れのカラフトマス、また一つ夢がかないました!
開高さんの足跡をまた一歩辿れたかな。
改めて思う、釣りの旅っていいなぁ。