【神津に来るのは1年振りかな。多港湾にあるカジキのブロンズ像。】
2月15日~17日
電波関係の仕事で神津島へ行ってきました。この辺の島は毎年数回は仕事で訪れています。
22時竹芝桟橋発の「かめりあ丸」に乗り込む。大島、利島、新島、式根島と寄って、明朝10時に神津島へ到着予定。
しかし、大島以外は条件付出港。つまり海が荒れているので引き返す可能性ありとのこと。
大島を越えた辺りから西風が強まり、新島近くで波高は4、5m。物凄い風で波頭は水煙となって吹き飛んでいる。
3800トンの船でもこんなに揺れるんだから、500トンぐらいの船じゃ生きた心地はしないでしょうね。
海で遊ぶ人間の一人として、このような光景を体験しておくのは意味あると思いました。 それにしても恐ろしい光景です。
(迫力の映像を動画で撮ったんだけど、容量が大き過ぎてアップできませんでした。)
神津島は風裏になる多幸湾に入港し無事上陸できた。
仕事は淡々とこなしましたが、とにかく風が強くって保安庁の風速情報を見ると、神津島灯台20m、24m、26m・・・
見る度に風速が上がっている。
【風速26mの前浜港。 クリックすると迫力の大画面で見れます。】
島民もこんな日は殆どで出歩いていないし、観光客なんて元々一人も居ない。
見渡す限り海は大時化状態です。
神津前浜港の堤防も、でっかい波に飲み込まれていました。
夏は良い所ですが、季節風の時期は厳しいですね。
昼食時なれどお店は殆ど営業しておらず、漁協がやってる「よっちゃれ食堂」へ。メニューは焼魚と煮魚しか無いので、煮魚定食を注文。
メジナか何かが煮魚になって出てくると思っていたら、なんとキンメが一匹丸ごと登場してきた。
オオッー、キンメが1000円で食えるとは、これはラッキー!
一口食べて・・・がっかり。
味付けが生姜山盛で薄味。タカベとか磯魚を煮る時のような味付けで、キンメの旨みは生姜でかき消され、味気の無い薄い醤油味で満たされていました。
島の人たちの感覚では、キンメは単なるオカズ。食料の一つなんですね。
【昼食のキンメの煮付け、千円也。 でも、薄味で・・・ 】
宿の晩飯に期待。
今度はキンメが刺身と焼き魚とフライになって出てきた。
要するに、キンメは今の時期豊富に手に入る食料の一つなんですね。
さすがにトロキンメの刺身は美味かった。 焼き魚もなかなかいける。 フライは初めて食べたけどコクがあってなかなかです。
昼はハズレだったけど、晩飯はマズマズでした。
【宿の夕食もキンメ三昧。 旅館「秀蒼」は大物釣り宿でもある。今度はロッド持参だな。】
暴風の音を聞きながら、明日は帰れるのだろうかと思いつつ就寝。
朝起きると風の音が無い。
ヨッシャーと思ってカーテンを開けると・・・・、目がテンになりました。
外は・・・・雪が降ってます。
積もってはいないけど、ボタン雪が思いっきり降ってます。
ここは神津島だよね・・・???
神津島って雪降るの・・・???
【雪は相当降っているんだけど、写真では上手く写らなかった。】
そぼ降る雪を背景に、元々白い天上山が北アルプスの雪山に見えます。
何が何だか分からなくなりました。
島を脱出すべく港で待つ僕の視界には、下田行きの「あぜりあ丸」が式根島方向から力強くグングンと近付いて来るのが見えた。
助かった! 救助隊が来た! (大げさな・・・でもそんな気持ちでした)
14時。僕は暴風と雪の神津島から脱出する事が出来ました。
【救世主登場。乗客は10人ぐらいだけど、下田航路は年季の入った「あぜりあ丸」が頑張っている。】
下田までの航路上にあるヒョウタン、イロウアワセ、川口ダシなどの潮具合を見たかったが、昨日のウネリが残って480トンの船は気持ち良くというか気持ち悪くなるような揺れで、さすがの僕も船室で寝るしかなかった。
16時過ぎに下田に着くとピーカン&超寒。 もう、天候の変化が激しすぎて気持ちが付いて行けません。
ボーっとした頭のまま、下田駅に向ってテクテク歩く。
昼飯を食っていない事に気付き、駅近くの老舗「亀遊」の暖簾をくぐる。以前にも来た事があるお気に入りの店だ。
リベンジで、キンメの煮魚を頼む。
程なく出てきたトロキンメの煮魚を一口食べて、超ウマー! 極ウマー!
やっぱりキンメはこうでなくっちゃね!
しかしまあ、二日間でどんだけのキンメ食べているんだろうね、この僕は。
自分でも呆れてます。 よく言えば凄い集中力! B型のなせる技?
もうキンメ釣らなくってもいいかな・・・