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本当に残念です。
私はDr.Richardsonに何度か有益なコメントをいただいたことがあります。
酷い骨折の馬について、そのアドバイスがなければ救うことができなかっただろうというような貴重なアドバイスをもらったこともあります。
その症例報告の最後に謝辞を書いたほどです。
昨年は、私もまた、難しい骨折の症例を経験し、Dr.Richardsonにアドバイスを求めたいと思いましたが、Dr.Richardsonの忙しさ、プレッシャー、心労を考えると連絡するべきではないとあきらめました。
出張から帰ってこのニュースを知り、動画を見ようとしましたがうまく行かず、ラジオ放送を聴きました。
Dr.Richardsonの声は乾いているように聞こえましたが、涙をぬぐっておられたと後で知って胸が熱くなりました。
USAの責任ある地位にいる人は、涙を見せるのは嫌うそうですね。にもかかわらず・・・・
Dr.Richardsonのこの8ヶ月あまりの日々を思います。
今日、Dr.Richardsonにメールを送りました。
私の英語で伝わるかどうかはわかりませんが、
「あなたと、あなたの努力を、私たちはみんな誇りに思っています。」 と
Barbaroの経過と最期について、そして残したものについて書いてくださってありがとうございます。
私は、治療技術上は学ぶことそして考えることもあるのですが、書けないこともあります。
Dr.Richardsonからの返事には、
「友人や仲間から支援はたいへん支えになった」とありました。
Dr.Richardsonでさえ、たいへんなプレッシャーの中での8ヶ月だったろうと思います。
そして、最期にこのような自分に厳しい反省をされる先生をあらためて尊敬します。
いつか、同じような骨折の馬が助かるようになるでしょう。
挑戦を続けているからこそ、麻酔覚醒のためのプールさえあるのですから。
やっと、だいぶ落ち着いてBarbaroの死を受け入れることができるようになりました。
とは言いつつも、もう彼がこの世にいないという喪失感は、なかなか消えることはないですが。。。
Dr.Richardsonは、あの会見の際、何度も言葉を詰まらせて、少し大きく深呼吸をしたりしながら語っておられましたね。
特に、Barbaroの最期の様子を話されている時の様子は、私もこれを日本語の記事にする時、かなり辛い作業でした。
彼の流された涙も ご自分がミスを犯したと会見できちんと述べられたことも驚きでした。
先生の無念さがひしひしと伝わってきて、こちらも胸が痛くなりました。
" If I had a horse with the same fracture come in tomorrow, I honestly believe I would have a better chance of saving his life because I would think I would probably not make the same mistakes. I'm sure I made mistakes."
「あなたと、あなたの努力を、私たちはみんな誇りに思っています。」
本当に、心からそう思います。