その2歳馬は、1歳のときに2度食道閉塞で来院している。
そして、2歳の秋、突然状態が悪くなった。
疝痛か跛行かわからなかったそうだ。
翌日運ばれてきたが、もう瀕死の状態だった。
剖検では胃破裂が確認された。
漿膜と筋層が大きく裂け、一部は粘膜も穿孔していた。
ふつう胃破裂すると12時間持たないが、大きく破裂したのではなく、腹腔内に大量の汚染が広がるのを粘膜や大網が防いでいたために翌日まで持ったのだろう。
空腸の上部に乾いた内容が詰まっている箇所があった。
急いで飲み込むようにして食べて、その一部が空腸上部に詰まり、胃に満杯の食べた物が水を含んで膨張し、胃の筋層と漿膜がまず裂けたのだ。
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馬にとっても早食いは命取り。
まとめ食いも馬にとってはよろしくない。1日16時間以上歩き回りながら食べているのが本来の動物なのだ。
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当歳馬が朝飼いを半分食べたところで転がるような疝痛。
すぐに来院したら疝痛は治まっていた。血液検査で異常所見なし。
超音波で、内容のある小腸が脾臓の外側に見えた。
その後も、ごくたまに仰向けに寝るが、痛くない時間の方がずっと長かった。
翌日夕方の再度の超音波検査で左の腎臓が見えず、結腸左背側変位の可能性も考えられた。
まだ体重270kgほどで直腸検査するのは危ない。
で、次の日の夜、激しく痛くなり開腹手術したら、結腸左背側変位だった。
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結腸左背側変位は、ガスが張った結腸が風船のように浮き上がり、脾臓にひっかかる、と説明されていたりするが、
私は採食して重くなった胃が、結腸を押しのけるように沈み込み、胃には脾臓がくっついているために、結腸が脾臓にひっかかるのだと考えている。
結腸左背側変位は、濃厚飼料を採食した後に発症していることが多い、とも思っている。
馬は濃厚飼料が大好きだが、1日何度にも回数を分け、ゆっくり食べてもらいたい。
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うちの相棒もちょ~早食い。
少しでもゆっくり食べた方が良いと思って、この食器を買ってやった。
ところが、この食器に腹が立つらしい。
食べ終わってからくわえて放り投げ、くわえて振り回し、ガジガジかじって・・・・
ストレスを与えるのは良くないと思って・・・・・使わなくなった;笑
ちょうどChelブログを読んでいたところだったので驚きました;笑
飼い桶に石を入れる方法はありますよね。当たり前のようにはやられていないかもしれません。面倒なのか・・・
草を食べさせてから配合をやる牧場もあります。
日本ではいまだに切り草を与えます。早食いを促進しているようなものかと。
グレートデンも早食いは良くないので、そこら辺にあった蹄鉄(アルミ)を入れてました(笑)
私も、ゆっくり食事することを心がけます。
食の細い子に苦労、というのもありそうですね。
競走馬の食事の管理には経験、知識とか観察眼などが高いレベルで求められるのでしょね。
オラ君、そんなことしたり、あんなことしたりしても、やっぱ死角のないフォトジェニックだね
飼い桶を吊るすのは、本来地面の草を食べている馬にとっては余計なことかもしれません。
切り草は、やっているのは日本だけかもしれません。
馬服は・・・・
フードボウルに蹄鉄は良いかもしれませんね。
こちらは冬時間が今週から始まり日本と17時間差となりました。