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馬医者残日録

サラブレッド生産地の元大動物獣医師の日々

牛の骨折のプレート固定 プレートスクリュー

2015-11-23 | 牛、ウシ、丑

整復ができ、仮止めができ、プレートが準備できたら、あとはプレートスクリューを挿入して固定するだけ。

DCPも、LC-DCPも、LCPも、

プレートのスクリュー穴の形状が工夫されていて、

穴の端よりにドリルで穴を開けると、そこへスクリューを締めていけば、スクリューヘッドがプレートを押して、

そのことで骨折線を圧迫できるようになっている。

だから compression plate なわけだ。

                         -

ただ、プレートを押すことで骨折線を圧迫するので、プレートを乗せた側だけが圧迫されがちだ。

それで、pre-bending と言って、プレートをすこし「へ」字型に曲げておく。

するとプレートを乗せた反対側の皮質も圧迫することができる。

                         -

しかし、この圧迫compressionが有効なのは、横骨折や、横骨折に近い短い斜骨折で、

それも完全な整復ができていることが条件だ。

(つづく)

                      /////////////

 そろそろ本格的に寒くなってきた。

 


6 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (はとぽっけ)
2015-11-23 20:37:57
 仮骨や骨が過剰形成にならないように、なんらかの注意や工夫はあるものですか?
 植物にとって、耐寒性もだいじだけど、耐霜性のほうがより重要な指標かも。と思うこのごろ。
 ↓でのダニの話題の直後、反対車線にうずくまってるタヌキと目が合った!痩せてて、触るの躊躇
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>はとぽっけさん (hig)
2015-11-24 04:25:57
AOでは、かつて完全な整復と固定ができれば骨増しないで骨癒合が達成される、としていましたが、今はそんなことはないと考えられています。しかし、目指すところは完全な整復と強固な固定による変位や過剰な骨増勢がない骨癒合でしょうね。

霜は植物の強敵ですね。霜柱は土中の水分が凍ったもので大気からの霜とは関係しないのでしょう。

野生動物ですから、救護とは言え餌を与えるのは問題があるかもしれません。でもイベルメクチン入りの餌を与えたくなりますよね。
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Unknown (chelsy)
2015-11-24 08:50:42
こちらも暖冬で助かっています。
霜月、 綺麗ですね。
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>chelsyさん (hig)
2015-11-24 20:25:28
人が暮らすところは、極寒よりは暖冬の方が良いことがましかもしれませんね。地球温暖化は懸念されますが・・・・

みごとな霜柱ですよね。どういう条件なんでしょう・・・
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Unknown (zebra)
2015-12-02 07:05:56
pre-bendingは教科書に載っているのでしょうけれども、かなり寓話入っているのではないでしょうか。
少なくとも紹介されているように近接したスクリューだけでは、角度安定性のないDCPではスクリューの平行が開くだけだと思います。
可能性があるとしたら、骨折面に近いスクリューだけラグスクリューにしたうえで、初めにすべてのスクリューを設置。
プレート端からスクリューを締め上げて行って、骨折面にコンプレッションを作ったうえで、そこに近いスクリューでプレート反対側の皮質骨を引っ張る方法ではないでしょうか。
この場合pre-bendingではなく、1mm程度のスペーサーをかませたうえでスクリューを打っていけば行けそうに思います。
あらかじめ余計に曲げてやるなんてのは相当な職人技になると思います。
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>zebraさん (hig)
2015-12-02 19:04:54
pre-bendingはかなり研究されていて、ドーム型に曲げるのではなく、骨折部近くだけを「へ」字型にわずかに曲げるのが良いと結論されています。それを否定しようとするならかなりの根拠が必要です。
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