馬の結腸を、上行結腸、下行結腸と表現する人がいるがどの部分のことを言っているのかわからない。
下行 discending
は、左図の左上の人の結腸の走行から来ている。
上へ向かうascending、横へ走るtransvers、下へ向かうdiscending。
その右隣の犬やウサギは人の結腸の走行に近い。
これなら上行、横行、下行という表現が当てはまる。
しかし、他の動物種ではそうはいかない。
右上の馬は往復しているし、下の段の左の反芻獣は円盤状、下の段の右の豚類は円錐状。
これらの動物ではどこが上行でどこが下行なのかわからない。
左の記載は解剖学の教科書のものだが、これだと馬も右腹側結腸と左背側結腸が上行結腸。
左腹側結腸や右背側結腸が上行結腸、胸骨曲が横行結腸に当たると思われかねない。
馬の結腸の部位を上行、下行、横行と表現している人もそのように部位を指しているのではないだろうか?
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この教科書には右のような記載もあって、この本によると大結腸はascending colon 上行結腸であり、
小結腸がdiscending colon ということになっている。
左図によれば横行結腸 transvers colon というのは大結腸から小結腸への移行部を示している。
ところが!
右の図は英語で書かれた馬の剖検の教科書から。
この図では、transvers colon は右背側結腸のほとんど、胃状膨大部を指すように描かれている。
つまり、人とは解剖構造が全く違う馬の結腸に、人の解剖から派生した上行、下行、横行といった用語を当てはめるには不都合がある。
しかも、どうやら誤用や混乱もある。
右、左と、腹、背側で表現した方が良さそうだ。
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就職試験のシーズンだ。
職を得るのは、実力ややる気より、運やタイミングになってしまっていると常々思っている。縁「えにし」と言っても良いだろうか。
どの職場でも、精一杯やってみるべきだし、本当に自分に向かないと思ったらやり直すこともできる。
それなら、率直に自分を表現して、雇うほうも雇われる方もお互いに向いているかどうか判断し、判断してもらった方が良い。
就職試験は優劣で合否が決まる入学試験とは違う。
お互い向いているかどうか判断する matching program だと思っていた方が良いと思う。
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