新人


Z9 + NIKKOR Z 50mm f/1.2 S

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大手の得意先から、新人向けに講習会を開いて欲しいと頼まれた。
実はもう何年にも渡って、その得意先に新しく入ってきた人たちを対象に、勉強会を開いている。
まあ、いわゆる工場見学である。

実際に製造している現場を販売員が見ることで、販売促進につなげようというものだ。
製品の内部がどうなっているのか、どういう工程で作り上げているのか・・を自分の目で見て知ることは大きい。
お店でお客様に説明する際に、実際に製造現場を知っているかどうかで、話のリアリティが違ってくる。
自信を持って説明できなければ、お客様にはすぐに見破られてしまう。

実際この説明会以降、売上を伸ばした人が何人もいる。
送られてくる発注書の販売担当者の欄に、見学に来た新人の名前が書かれているので、おお、頑張っているな・・と分かるのだ。
その結果を見ているので、得意先でも、この講習会は極めて有効であると考えているようだ。
毎年数名の新人の研修を頼まれるようになった。

今年は2組に分けて実施することになり、先日まず最初の組を対象に会を開き、製造工程を見てもらった。
いきなり見せられても、工場で働いたことの無い人にとっては、ちんぷんかんぷんであろう。
ポカンとした顔で見ていて、話の半分も分かっていないな・・という印象を受ける。
でも、それでいいのだ。
これから販売の経験を積み重ねていくと、研修で見たり聞いたりした内容がよみがえり、ああ、そうだったのか・・という事になる。

実際、新人の時に研修を受けて、翌年もう一度受けたいと申し出る人がけっこういる。
ある程度経験を積んだ今、もう一度現場を見れば、身になるものがはるかに大きいと、当人が感じているのだ。
今年も新人に混ざって、昨年見た顔がいた。
自分から再度受けたいと訴えるくらいだから、向上心を持った人なのだろう。
昨年よりはるかに貫禄が付いて、どっしり構えているのが面白かった。

一方今年入ったばかりの新人は、皆まだ子供のような顔をしている。
中には緊張で顔が引きつっている人もいた。(何も緊張するほどの事ではないのだが・・・笑)
もしかすると、昔より若者の経験値が低くなっているのかな・・とも感じた。

もう何年も前の事であるが、一番最初に得意先とこの会を開いた時、新人ばかりでなく、ベテランを含めた販売員全員に講習を受けさせたいという話になった。
しかし一度に全員はとても無理なので、1回の人数を数名と決めて、午前と午後で1日2組ずつ実施することになった。
ところが人数が多すぎて、結局2週間ほぼぶっ通しで毎日開催する・・という凄まじいことになった。
連日朝から晩まで説明して、さすがにへとへとになったのを覚えている。

今回は2回だけだが、その1回目で半日話しただけで、何だか疲れてげっそりしてしまった。
暑かったこともあるが、やはりこれは自分の年齢が原因であろう。
あちらは新人でも、こちらは定年間際の老人なのだと、改めて思い知った次第である(笑)
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