肘当て


D810 + Carl Zeiss Otus 1.4/55 ZF.2

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古いアルパカのテーラードジャケットを、クローゼットから出してきた。
20年・・いや、下手をすると30年くらい前に買ったものだ。
色は渋めの水色でゴワゴワとした素材。

羽織ってみると、今でも身体によくフィットして着心地がいい。
しかし今後着る機会はほとんど無さそうである。
別に形がおかしい訳ではないのだが、随分前に買ったものなので、何だか着る気が起きないのだ。

ふと、ジャケットを手直しして、イメージチェンジを図ってはどうかと思った。
ジャケットに肘当てを付けてみてはどうだろう。
世代的なものなのか、僕は肘当て付きのジャケットが好きで、特にツィードなどの生地と肘当ての組み合わせには、憧れさえ持っているのだ。
夢中になって見た、当時の映画の主人公たちが着ていたからだ。

早速、ネットで肘当て加工してくれるお店を探した。
以前靴の色を塗り替えてもらった銀座のお店で、洋服の手直しをやってくれる。
メニューに肘当て取り付けも入っていたので、そこに頼むことにした。

リュックにジャケットを詰めて、銀座のお店に向かう。
カメラも持っていたので、少々荷物が多くなったが、ジャケットをお店に預ければ、それ以降は動きやすくなる。

お店に入っていくと、男性の店員さんから、予約のお客さんですか?と聞かれた。
見ると、既に次のお客さんがひとり椅子に座って待っている。
どうやらそこは高級なお店で、ひとりひとり時間をかけて話し合いをする形式らしい。

予約が無いと、今日は受け付けることが出来ないという。
せっかく重いジャケットを持ってきたのに・・・
たかが肘当てくらいで予約も無いだろうと思ったが、一切受け付けてくれそうにないので、已む無く諦めることにした。
もちろん予約して出直すのではなく、他のお店を探すことにした(笑)

寒風吹きすさぶ中に立ち、携帯で銀座周辺を検索してみると、デパートのメンズ館でお直しを受け付けていることがわかった。
デパートはすぐ目の前だったので、これ幸いと建物に入った。
お直しのコーナーまで行き、肘当てを付けてもらえないか聞いてみた。

立派な相談カウンターに案内され、係りの人と話した。
こちらとしては、あちら側から何か適当な提案があるかと思っていたが、そういうものではないようだ。
まずはパッドの材質や色をどうするかのヒアリングから始まった。
聞かれてみると、具体的にどうするか全然考えていなくて、答えに困った。

材質は・・・よくあるのはバックスキンみたいなものですよね、あれでいいです。
色も適当に合うものを選んでいただければ・・・もちろん黄色とか赤とかでは困りますが・・・
パッドがそれなりに主張する方がいいですが、かと言って、とんでもない色ではちょっと・・・

結局生地と同系色で、より濃い色のものを探してもらうことになった。
しかし欲しい色の適した素材がみつかるかどうかはわからない。
そこで、一度候補をリストアップした時点で、もう一度デパートまで出向いて話し合うことになった。
決定後に作業に入るので、完成まで1ヶ月くらいかかるという。

話が大袈裟になってしまった。
てっきり切り抜いたパッドの素材が用意されていて、そこから選ぶものと思っていた。
たかがパッドくらい、と考えていたが、こういうものはうるさいユーザーが多くて、勝手にはできないのだろう。
とりあえずはジャケットを預けることが出来て、荷物が軽くなってほっとした(笑)
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