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イヤーワーム


Z7 + NIKKOR Z 50mm f/1.8 S

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無意識のうちに頭の中で何かの曲が繰り返し再生されている時がある。
そういう現象をイヤーワームというらしい。
多くの人が経験していると思うのだが、原因はよく分かっていないという。

脳内でBGMのように音楽が再生される。
暗騒音のように無意識のうちに鳴っていて、ある瞬間はっと気付く。
気付いてから初めて、それまでもずっと鳴っていて、そのリズムに合わせて行動していた事が分かる。

自分の身体の中での出来事にもかかわらず、自分でコントロールできない。
当然とても気になる。
何故そんなことが起きるのか、何か法則性のようなものが無いかと考えるが、なかなか解明できない。

好きな曲であればいいのだが、必ずしもそうではないようだ。
嫌いな曲が耳から離れなくなり、意思に反し繰り返し再生されれば、誰でも不快な気持ちになるだろう。
それとも潜在意識下ではそれほど嫌っていないのであろうか・・・
自分で自分が分からなくなる。

何をきっかけにして、その曲が頭の中で鳴り出したのか、よく思い出してみると、始まりの瞬間まで辿れる場合もある。
たまたま耳に入った言葉や、人との会話で話題になった事柄などが、その曲の歌詞とダイレクトに結びついていたりする。
あるいはどこかで偶然耳にした曲の旋律が部分的にそっくりで、それをきっかけとして別の曲がイヤーワームとして鳴り出すこともあった。
案外自分の頭の中って単純なのだと分かり、少々ガッカリした。

状況に応じて、テーマ曲のように決まった曲が呼び起こされる場合もあるようだ。
僕の場合、時折ある交響曲のメロディーが顔を出す。
冷静に分析してみると、何か低俗なものに遭遇して、頭の中を高尚な状態に戻したい時などに出てくることがわかった。
そういう曲は頭の中にあるメモリに書き込まれていて、いちいち旋律を思い出さなくても自然に出てくる。

イヤーワームに選ばれる曲は、メロディーが明確でリズミカルなものが多いような気がする。
旋律が不明確な現代音楽などは不向きであるが、そうは言っても僕の場合、ストラヴィンスキーくらいまでなら普通に出てくる。
案外細部まで覚えていて、全曲とはいかないまでも、けっこう長時間の頭内再生が可能だ。

自動車の中で聴く音楽は、現在USBに350枚くらいのアルバムが入っている。
その愛聴盤の中には、自分の頭の中のメモリーにも入っていて、イヤーワームで時々再生されるものもある。
案外先にイヤーワームとして頭の中で曲が再生されて、それを自分の身体からの欲求とみなして、USBからその曲を選んで聴く場合も多いような気がする。

頭の中にしっかり入り込んで脳の一部を占拠しているのであるから、イヤーワームって人間にとって想像以上に支配力のあるものなのかもしれない。
我々の行動自体がその影響を受けている可能性がある、ということだ。
それならば意図的に優れた音楽を鳴らして、行動をコントロールすることも出来るのではないか。
・・などと考えてみたが、それではどこかの宗教のマインドコントロールと変わらない。
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