閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

鬼退治ごはん

2007-01-29 08:34:50 | 日々

年々、バレンタイン商品の出足が早くなる気がする。
こらこら、節分が先でしょう。
岡野玲子の『陰陽師』以来、
なんだか節分が好きなわたしです。

スーパーに行ったら、炒り豆と並んで、
小袋入りのスナック菓子の山ができていました。
他の地方ではどうなのかわかりませんが、
こちらでは豆以上に「お菓子をまく」のが普通のようです。

昔は子どもたちがお母さんに木綿の袋を縫ってもらい、
「まーめーまかねーけー」ってはやしながら町内をまわり、
座敷にまかれたお菓子をあつめたそうです。
なんだか日本版「トリック・オア・トリート」ですね。
うちのほうは山間部なのであまりやらないようですが、
市街地は、かつては賑わった港町なので、
網元の家では、むらがる子どもを魚の群れに見立て、
小銭なんかもまいて、豊漁を願ったのだとか。

小学校の近くにちょっと立派なお寺があり、
毎年タレントさんが来て盛大に豆まきがあります。
お寺を建てたのが製薬会社の会長さんなので、
たいてい薬のCMに出てる人がゲストみたい。
子どもたちも学校帰りに寄り道していいことになっていて、
おばちゃんたちと奪い合いで勝ちとったお餅やお菓子を
袋いっぱい持って帰ってきます。

豆まき、うちでは特にしませんけど、
わたしは昔ながらの福豆を一袋買ってきます。
この豆をひとつかみ、軽く炒り直して、
こうばしい熱いところをおしょうゆにジュッと漬けます。
おしょうゆを吸ってふくらんだ豆を、
お米と一緒にいれて普通に炊きます。
これ、美味しいの。
大阪の「廣田家」の名物豆ごはんをご存知の方は、
あれを雑に(味つきで)つくったのをイメージしてください。
「鬼退治ごはん」とうちでは呼んでいます。

アカネちゃんに教わった豆ごはんは、
黒豆をよく炒って、もち米を混ぜたうるち米で、
昆布と梅干と一緒に炊き上げるもの。
うっすら紫がかったピンクに染まって、それも美味しい。

コメント
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