<3424> 奈良県のレッドデータブックの花たち(58) オニバス(鬼蓮) スイレン科
[別名] ミズブキ、イバラバス
[学名] Euryale ferox
[奈良県のカテゴリー] 絶滅寸前種(環境省:絶滅危惧Ⅱ類)
[特徴] 池や沼などに生える大形の1年生水草で、水底の地下茎から葉柄を伸ばし、水面に直径2メートルになるものも見られる円形の葉を浮かべる。花期は8~10月で、花は地下茎より太い花柄を立ち上げ、水面に抽出して、紫色の1花をつける。一方、これとは別に、花柄が水中で止まり閉鎖花をつける。この閉鎖花の方が圧倒的に多く、自家受粉で結実する。葉、茎、萼など全体に刺が多く、このことからオニ(鬼)をイメージし、この名が生まれたという。
[分布] 本州の新潟県以西、四国、九州。国外では中国、インド。
[県内分布] 奈良市(最近姿を見せない)。
[記事] オニバスは1属1種で、日本で知られる1年草の中では最も大きい。『大切にしたい奈良県の野生動植物』(奈良県版レッドデータブック2016改訂版)は、「水質汚濁や池沼の開発のために減少している。種子は休眠状態で数十年生存可能とされ、生育が見られなくなっても、ひょっこり池面に現れる年がある。オニバスの復活のためには池沼の保護を図る必要がある」と指摘している。 なお、漢方では乾燥した実を芡実(けんじつ)と称し、リュウマチ、強壮に用いる。種子はデンプンを含み、食べられる。 写真は1999年、奈良市の磐之媛命稜の外濠で撮影したもので、以後見ていない。
希望は 明日への思い
憧れにほかならないが
今に基づくところの
事情の一端に 発するもの
言わば 希望は 生における
必要欠くべからざるもの
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