大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

日ごろ撮影した写真に詩、短歌、俳句とともに短いコメント(短文)を添えてお送りする「大和だより」の小筥集です。

大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

2022年07月26日 | 植物

<3841>奈良県のレッドデータブックの花たち(250)マネキグサ(招草)        シソ科

               

[別名] ヤマキセワタ(山着せ綿)

[学名] Loxocalyx ambiguus

[奈良県のカテゴリー]    希少種(環境省:準絶滅危惧)

[特徴] 山地の谷筋の林下や林縁、または尾根筋の草地や岩場、崖地などに生える多年草で、高さは40~70センチになる。葉は長さが3~8センチの卵円形から長卵形で、縁には鈍鋸歯が見られ、表面にはやや皴があり、長い柄を有して対生する。

 花期は9月ごろで、上部の葉腋に長さが2センチほどの暗紅紫色の唇形花をつける。花冠は上唇が直立し、下唇が3裂する。この花が手招きしているように見えるのでこの名があるという。花がキセワタ(着せ綿)に似るのでヤマキセワタ(山着せ綿)の別名でも呼ばれる。

[分布] 日本の固有種で、本州の関東地方西部以西、四国、九州。

[県内分布] 御所市、五條市、東吉野村、曽爾村、川上村、天川村、上北山村。

[記事] 大和地方(奈良県域)では紀伊山地などで見られるが、自生地が限定的で、個体数も少ない。奈良県のレッドデータブックによると、「一部にはシカによる食害もでている」という。 写真は花期のマネキグサ(左)と花のアップ(右)。

   死者は還らず

   生者は祈りの中

   常なる光景


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