<3545> 奈良県のレッドデータブックの花たち(117) コクラン(黒蘭) ラン科
[学名] Liparis nervosa
[奈良県のカテゴリー] 希少種
[特徴] 常緑樹林内や竹林などあまり日の当たらないところに生える多年草で、地中に多肉質の偽球茎を有し、長さが5~12センチの広楕円形の先が尖る葉を2、3個つける。葉は鞘状になって偽球茎を抱くようにつく。花期は6~7月で、高さが15~30センチに直立する花茎の上部から茎頂にかけて小さな暗紫色乃至は黒褐色の花を5~10個つける。群生することが多いが、花が地味で、目立たない。
[分布] 本州の茨城県以西、四国、九州。国外では台湾、中国。
[県内分布] 自生地は北中部に集中、南部の紀伊山地には分布していない。
[記事] コクラン(黒蘭)の名は暗紫色乃至黒褐色の花の色に由来する。減少の危険要因は、自生地の開発、環境の変化による遷移、園芸用採取などによるという。
全ては生きいるゆゑの証