<3379> 奈良県のレッドデータブックの花たち(40) オオバクサフジ (大葉草藤) マメ科
[学名] Vicia pceudo-orobus
[奈良県のカテゴリー] 絶滅寸前種
[特徴] 山地の林縁や丘陵地の草地などに生えるつる性の多年草。稜があるつるの茎は他物に絡みついて1.5メートルほどに伸びる。葉は長さが3~5センチの卵形乃至は楕円形で、軟らかい小葉はよく似るツルフジバカマより少なく、4~10個の偶数羽状複葉になる。茎の先は分枝する巻き髭になり他物に絡む。短い柄の基部には托葉があり、互生する。花期は8~9月。葉腋に総状花序を出し、長さが1.5センチほどの紅紫色の蝶形花を多数つける。実は豆果で、長さが3センチほどの狹楕円形。
[分布] 北海道、本州、四国、九州。国外では朝鮮半島、中国、アムール、ウスリー、シベリア東部。
[県内分布] 御所市の金剛山
[記事] 近年、外来種のナヨクサフジが大繁殖し、奈良盆地の平野部では席巻しているが、これに反し、オオバクサフジは山際に押しやられ、風前の灯の感がある。 写真は花期のオオバクサフジ(左)と花序のアップ(右・セセリチョウが来ていた)。
野生は自然環境の下に生を得て
その生を展開している存在である