<2236> 余聞、余話 「積雪の朝」
森々と降る雪積もるほどの雪
十二日の大和地方は積雪で朝を迎えた。昨夜は普段と異なるほど静かな夜だったので、窓越しに外を見たら雪が積もっていた。どうも雪が音を吸収しているようである。積もる雪は次から次へ間断なく降って来る。そういうときは風もなく、雪は「森々と」という言葉がぴったりの降り方で降る。降り止んでも、雪は音を吸収するようで、雑音は消えて高い音だけが耳に入って来るからか、身が引き締まるような感覚になったりする。今日は冷え込みも厳しく、そんな感じの朝だった。
今季はじめての本格的な積雪に誘われ、カメラを手に自宅近くを歩いた。雪が積もると普段見ている風景も一変する。その変化を写真にするべく歩いた。 写真は左から雪の上に出来た足跡などの模様、雪の積もった田に烏、雪を被った水仙の花、老樹の幹に付着した雪、雪が積もった蕾をつける梅の小枝。
まだ誰も触れざる雪の白さかな
横柄な烏も雪に惑へるか
花に雪 雪積む一景 雪中花
老木に似合ふ雪とは何だらう
雪を積む梅の小枝の蕾かな