某大手エサメーカーが「フェロモン系特殊誘引剤」なるエサを開発して売り出している。このエサの効果については、本年4月の日本水産学会で発表があったらしい。フェロモンという言葉には少し引っかかる。フェロモンというのは、魚の体から分泌されるものだが、今回の某大手エサメーカーが開発したものははたしてそのようなものなのだろうか?ただ単に摂餌活性物質とすべきではないのか。ヘラブナの摂餌活性物質については、研究がされているらしく、興味のある文献を見つけた「カワチブナ摂餌刺激物質の養殖餌料への添加効果」http://www.epcc.pref.osaka.jp/afr/fish/seika/kase/index.html 実際に効果があるとして、競技会でみんなが同じエサを使えば・・・・・? こういうものはこっそり使いたい!!
水沼ダムで釣りをして感じることは、土曜日にはいくら混み合っても1日中釣れ続くのに対して、日曜日に例会が入ると朝の1時間ぐらいはバタバタ釣れるのに、フラシに10枚位ずつ入る頃にはピタリと食いが止まってしまうことだ。日曜でも、例会が入っていない場合にはやはり良く釣れるのであるが、これはどう考えても、フラシの中の魚が警戒フェロモンを出しているとしか考えられない。ノーフラシでやれば釣れ続くものが、フラシを使うことで、魚にストレスを与え、警戒フェロモンを出し続けることで、釣場の食いが止まるのだと思う。
フラシの中に活かしているうちはまだいい。フラシの中の魚を放したりすると最悪になる。かつて某釣場で団体トーナメント戦予選があった時、非常に良く釣れた。午前中でフラシが一杯になってしまう会員が続出したため、急遽、途中検量を行ったが、その後は全く釣れなくなってしまった。それまでフラシの中に入っていたストレスに満ちた魚が放されて、釣り場全体が警戒フェロモンで満ちてしまったせいだろう。管理釣り場では、検量時にまだ釣りをしているお客さんがいれば、魚を放流しないのが常識なのは、このためだ。 続く
生理活性物質のうち個体の体内で働くのがホルモン、個体間の体外で働くのがフェロモンである。魚のフェロモンについては、昔から研究されてきた。産卵時に群れが同調して産卵行動をしたり、メスをオスが追尾するのもフェロモンの作用であろう。
大学時代の生理活性物質についての講義で魚が警戒フェロモンなるものを出すことを教わった。外敵などから襲われて傷などを負うと魚は仲間に警戒を促すために警戒フェロモンを出すらしい。ウグイでは、この警戒フェロモンの分子構造が研究により確認されている。
以前、ウグイがうるさくて釣りにならない時に、釣れたウグイをハリに付け直してポイント周辺を泳がしたことがあるが、その後、見事にウグイのアタリが消えてしまった。最近は、どの釣場に行ってもジャミがいなくなったので、このような事をする必要がなくなったが、ウグイの警戒フェロモンはウグイだけに作用があるのか、あるいは、フェロモンの分子構造がヘラブナのそれと似ているために、ヘラブナに対しても作用してしまうのかよく分からない(一般にフェロモンは種特異性があり、異なる種間には作用しないとはいわれていますが・・)。へたをすると、ウグイの警戒フェロモンがヘラブナに対しても作用してしまい、魚を散らす結果になりかねないので注意が必要だ。 続く
今までは、ダンゴに当たるカラツンについて書いてきた。では、セットでカラツン地獄に陥ったらどうするか?まず、バラケに当たっているのか、クワセに当たっているのかをハッキリさせる。両ダンゴで様子を見るのも1つの手だろう。冬場の管理釣り場などでは、試すまでも無く食わせに当たってのカラツンだろう。食わせに当たってのカラツンだったらどうするか?グルテンでやっていたなら、私なら迷わずウドン系かオカメ系に代える。ウドンでのカラツンだったら耐えるしかないのではないか?誰か良い方法があれば教えて欲しいものだ。カラツン地獄で苦しんでいる時は、得てして好成績を得る。とにかく食いアタリが頻繁に出ていれば、攻略できなくても、最終的には結果オーライになることが多い。
が、最近は、カラツンすらもらえないことが非常に多くなった。特に私のホームグランドの水沼ダムでは、かつては例会のたびにカラツン地獄で苦しんだが、今では、魚は水面に見えるほど寄るのだが、アタリを出さなくなってしまった。こうなると完全にお手上げ状態。水沼で何が起こったのだろうか? 最後に、「カラツン大好き!」
土日と水沼に行ってきました。そのついでに、アユの状況を見てきました。
花園川下流の車橋では、いい型のアユがゴロゴロ見えます。天然遡上は決して多いとはいえませんが、ここ数年と比べるとマシな方だと思います。昨年解禁日にはこの周辺で80尾以上で出たようです。今年も数は釣れそうですが、両岸に葦か邪魔で釣りづらそうです。上流の上小津田橋でも、近年に無くたくさんアユが見えます。放流物中心と思われますが、型も十分釣りになるサイズです。今年の解禁日にはここでも相当数が出そうです。昨年は橋の下流に入った人がやはり80尾以上釣ったようです。
大北川本流の方も魚は結構見えます。水量が多く、やや濁っていたので流芯の魚は良く見えませんでしたが、辺地には小型の天然魚が相当数群れています。これから上がってくる魚もあると思います。水量はやや多めなので、解禁日は期待できそうです。
水槽実験に於いて、もう1つカラツンの出にくいエサがあった。極端に水気の少ないボソ(ボソとういよりバサバサ)のエサだ。水気が少ないので、このエサも丸めづらい。この硬いエサが水の中で水を吸うと非常にもろくなり、魚が吸い込んだ瞬間に形がなくなることがある。やはり煙幕状にばらけると魚は吐き出さない。しかしこのボソタッチのエサは、経時変化で粘りが出やすく、粘ってしまうと最悪のエサになってしまい、使いこなすのは難しいと思った。また、水を吸う前には、非常に硬いので当然カラツンになってしまうので、早いアタリは取れない。という事で、カタボソは、ダンゴエサとしては、あまり現実的でないと思ったが、ボソエサのメリットについては理解できた。
適当に柔らかく粘りのあるエサは、丸めやすく、ハリ付けも楽で、振り込みやすく、タナまで持たせやすく、初心者にも使いやすいが、これがクセモノで、最もカラツンが出やすく、釣れないエサなのかもしれない!!
どうすればカラツンを減らせるのか?
水槽で魚を飼い、色々に練った配合飼料を与えて観察したことがある。適当に硬く、粘りのあるエサ(最も普通に使うようなエサのタッチ)では、全て吸った瞬間に吐き出してしまう。エサに水を加え、どんどん柔らかくしていった。ビチャビチャで丸められない程度まで柔らかくしたところ、吸い込んだ瞬間に口の中でエサが煙幕状にばらけ、吐き出さなくなる。「これだ!!」魚は、エサを吸い込み、口の中でその形が留まっていると違和感を感じて吐き出すらしい。
このようなカラツンのでない極端に柔らかいエサを送り込むには、短竿しか使えない。また、タナまでエサを持たすにはカッツケしかできないだろう。ハリはエサを持たすために大きめのものを使用しなければならない。もし1mのタナでやろうとすれば、それなりにしっかりしたエサにせざるを得ない。このときには、早いアタリは意識的に見逃し、エサ落ち寸前になった3回目位のアタリを狙うとカラツンになりづらいのだ。夏場の管理釣り場(湯崎湖)において、この超柔らかダンゴで好成績を収められるようになった。エサを丸める左手の指先は常に水でふやけた状態。エサボールの隅には水が浮いているような状態だ。とても上手く丸められないようなエサだ。小さくハリ付けするのも難しい。理屈は分かっても超柔らかいエサを使いこなせる人は少ないと思う。 続く
カラツンは、スレだと思っている人もいるかもしれない。もちろんスレあたりでもカラツンらしいアタリは出るだろうが、ほとんどは喰いのアタリだ。カラツンは、一度吸い込んだエサを吸い込んだ瞬間に吐き出す時に出るのである。
大昔、今から30年以上前になるが、NHKで「3つの目」というタイトルの科学番組があったように思う。色々な不思議な事象を科学的にカメラの目で解明しようという番組だった。この中でヘラブナ釣りが取り上げられたことがあった。釣堀で魚探を使って、魚が集まる様子を撮影したり、魚がエサを吸い込む瞬間を水中ビデオで撮影したりしていた。へらがエサを吸い込み、次の瞬間吐き出す場面をスローコマ送りで再生した結果、エサが口の中に入っている時間は1コマの中にも収まっていなかった。分析の結果、千分の8秒!!! いくら運動神経を磨いても絶対に合わせられっこないのだ。へらは、大きくエサを吸い込み、次の瞬間吐き出す動作を繰り返している。
ためしに、夏場の管理釣り場で手元に集まっているスレカラシの魚にグルテンを丸めて投げてみてくれ!次から次へと吸っては吐き出し、吸っては吐き出しし、まるでバレーボールのトスの練習をしているようだ。決して飲み込む魚はいない(たまにおバカな魚もいますが・・)。これでは、いくらツンアタリが出てもハリ掛かりするはずがない。
では、どうすればカラツンを減らせるのか? 続く
前日下見に行くと、看板下ですごいモジリである。魚が筋状に浮いていて、いかにも釣れそうであった。高野さんが下見をしており、既に浅ダナで2枚掛けていた。平へら研の人が3人底釣りをしていたが、こちらも釣れていた。前週の例会時より活性が高そうである。水位は、前週より1尺近く落ち、椿ワンドではさすがに厳しそうであった。私の独断で本命の看板下に4人、抑えの放流場所に1人を配置することとした。万全である(多分・・・。)放流場所は、一応キャプテンの私を入れてもらうことし、当日を迎えることとなった。
放流場所を押さえるために、私が1番で出発したが、私の前には、原町のエースIさんが歩いている。ひょっとして放流場所かと心配していると、看板下に降りていってしまう。郡山中央の地区長だけが私の前を放流場所方面に向かうが、放流場所を通り越して砂場に向かい、難なく放流場所の梨の木前を確保できた。21尺を準備していると、既に看板下で魚を取り込んでいる。あっと言う間の3枚引っ張ったのは、高野さんのようだ。早すぎる!!!周りはまだ餌打ちすらしていない。私は2本弱のバランスの底で始めるが、ジャミの弱いアタリしか出ない。ようやく、7時過ぎに宙に切り替えて落ち込みを拾い、1枚釣ると、沈黙していた看板下の芳春君が怒涛の4連ちゃん。が、その後は、看板下は全員沈黙。私は忘れた頃に出るアタリを拾いポツポツ釣り、5枚で終了。高野さんは、終盤ドボンで2枚追加し、早朝の3枚とわせて、やはり5枚。芳春君は、怒涛の4連ちゃんだけで終わり、4枚。松ちゃんは終盤、底で1枚拾った。全員で15枚。作戦通りの結果になった。後半、上流で想定外の入れパクもあったが、いわきは硬くまとめて、全体で1位の予選通過。
大井川監督をはじめ皆さんお疲れ様でした。大越君!気にするな!何時か頑張ってもらう時が来るよ!
トロ掛け爆釣パターン
先に、バラケの下5cmのところに魚を集められれば入れパク間違いなしと書いたが、実は、水面とバラケの間に魚を集中できれば、本当の入れパクパターンになる。一昨年、水沼でハリスカッツケをした際、正にこのパターンで入れパクになった。
エサを送り込み、バラケが水面にアタリ、水中を落下する際、魚が水面に当たってバラケた粒子をめがけて上を向きながら突進する。そして、水面付近で大きな口を開けてバラケ粒子を吸い込みだす。そこにワンテンポ遅れて比重の軽いトロロがバラケの軌跡をたどりながらゆっくり落下していくのだ。トロロは、なじむ前に大きな口に吸い込まれてしまう。ハリスが張っていないので、この瞬間には、ウキが横に振れる程度で、ほとんどウキにはアタリらしい変化が出ない(もちろんズバット入ることもある)が、へらがハリを口に入れたまま移動する際に、ウキが斜めに大きく消し込むパターンでアタリが出る。毎回同じパターンで入れパク。全て、落ち込みである。
こんな釣りが例会で出来れば、最高なのだが、例会になると何故か全然釣れないのである。何時かきっと決めてやる!!
現在、トロロ研究員募集中です!
トロダンゴ
トロ掛けセットとトロダンゴの釣りは似て非なるものだ。トロダンゴは、ダンゴの延長で、ダンゴのエサ落ちをトロロ繊維で防いでいるものだ。トロダンゴでは、ダンゴがバラケても、トロロの繊維が残るため、ハリのふところにエサが残り、喰いアタリを出しやすくしている。また、水でドロドロに柔らかくしてもハリ付けが出来る為、エサを極端に柔らかく出来、空ツンが少なくなる。トロダンゴは、極端に水を多くして超柔らかい状態で使用するため、ダンゴやバラケのように丸める事は不可能である。適当につまんで、ハリに引っ掛ける感じで使用する。トロロそのものが粘るせいもあるが、トロダンゴは極端にバラケ性が低下してしまう。このため、トロロに対する麩の入れ方と、トロロそのものの繊維の強さがポイントになり、複雑で面白い釣りになる。トロダンゴでは、バラケ性が期待できないため、野釣りでは私は通常、バラケとトロダンゴのセットで釣る場合が多い。トロダンゴは、通称水トロというやつで、ビチャビチャのもの。ボールには水が浮くほど水気の多い状態で使用する。
夏場の水沼は、通常、トロ掛けセットかトロダンゴセットで攻めている。未だ研究の途上で、なかなか良い成績を残せないが、研究が面白くて止められない。オカメのセットでやっている諸君!そんな釣り方で釣っていて面白いかい?そこそこは釣れるだろうが、そんな誰でもやるような釣りでは限界は見えているぞ!他人より釣りたけりゃ変わったことをせい!!釣りは日々研究じゃ!
金曜日から試釣に行こうと思ったが、真一さんから「坂下は釣れてないから水沼に行きましょう!」と誘われ、試釣は、例会前日の土曜日1日だけとなってしまった。
3 時半に自宅を出て、坂下に着くと既に上流馬車道で二郎さんと高野さんが竿を振っている。対面の出島突端で様子を見ることにする。出島突端なら湖全体が見渡せるし、流心に一番近いので、浅ダナの状況を見るのにもうってつけだ。21尺1本半でエサを打つが、チクッというアタリが4回あったが、いずれも空振り。へらなら1回ぐらいはズバッ!と消しこむので、へらではなさそうである。対面は、第3ワンド下流で、底釣りの人が3枚釣っているだけ。高野さんが横目で睨んでいるので、第3ワンド下流は完全にマークされてしまった。
続いて、どこで試釣するか?自分的には、椿ワンドが気になるのだが、2日前に高野さんがやって、オデコとの情報が入っている。ワンド内に魚がいるかどうか、どうしても確認したい所だ。18尺でタナを取ると、1本。釣りになる限界の水深だ。とりあえず、えさを打ち出すと、ものすごい根掛りでウキがなじまない。ジャミもハンパではない。へららしいアタリは全く無いまま時間だけが過ぎ、焦り出した12時半頃、やっと1枚釣れた。サさてどうする??!!何処に入るか?放流場所は、その時点で4枚、看板下も浅ダナ、ドボン共に出ている。 本命は、放流場所。ダメなら完全ノーマークの椿ワンド。ダメなら並んで入れる看板下だ。
眠れないまま、例会本番を迎えた。とりあえず、椿を確保した上で、放流場所を探る事にした。案の定、椿はノーマークで誰も入らない。荷物を置いて、放流場所に向かうと、なんと予想外の志賀さんが一番のポイントに入っている。その後、渋谷さんと真一さんが入った。もう入る余地は無い。諦めて、椿で始める事に。前日と同じポイントだが、エサを打つ方向を少し変えてみた。やはりなじまない。頑固な根掛りのため、数投目で道糸を切ってしまった。いつもなら、適当に仕掛けを工面する所だが、まだ薄暗く、時間はたっぷりある。ゆっくりと仕掛けを作り直した。色々打ってみると、手前に落とし込んだ時に、なじむ場合があることが分かった。少し釣り台をバックさせ、落とし込みでエサを打つが、それでも5回に1回ぐらいしかなじまない。毎回、ゴミが引っかかってくる。ジャミもウキをなじませないくらいの猛攻だ。うんざりしていると、大きくウキが煽られた。今までに無い大きなウキの動きについ手を出してしまうと、大きな鱗が引っかかってきた。へらがいる!!途端に気合が入る。しかし、ジャミの猛攻が続く。すると、ジャミアタリが消えた!ウキの周りには小さな泡付けが・・。ズバット消しこみ、1枚目。ダンゴに喰ってきた。その後もジャミの猛攻と根掛り、そして5回に1回しかなじまない釣りにうんざりしていると、ジャミアタリが消え、泡付けが・・・。手が震える。ズバッ!!。全く同じパターンで11時までに4枚釣るが、その後はへららしいアタリが1回もなく、お手上げ状態で納竿。拙雄さんの途中情報で、芳春君が3枚とのことだったので、追加が無ければ・・・と思ったが、甘かった。昨年のオデコを考えれば上出来か??へらのアタリ4回で4枚ゲット。こんなのへら釣りじゃないぞ!! オデコの皆様ご愁傷様でした。早く立ち直って下さい。暫く、坂下との戦いが続く。
何がそんなに面白いのか?
トロロをどの位掛けるかも面白いところだ。長く(10cm位)付ければ、広い範囲を探れるので喰いのアタリは多く出るが、トロロからハリまでの距離が長いので、なかなかハリは口まで入らず、乗るまでには至らないことが多い。短く掛ければ、喰いアタリは少なくなるが、あたれば乗る確率が高く、アタリが出てから決めアタリになるまでの時間も短い。通常のアタリと同じような鋭いアタリも多く出る。
トロ掛けで一番重要なのは、バラケの調整である。バラケすぎれば、魚は広範囲に分散し、なかなかバラケの真下5cmの所には集中しない。バラケをやや抑えた、ダンゴ系のバラケで、バラケの真下に魚を集め、しかもバラケに向かって上を向かせる。これが出来れば入れパク間違いないのだが、そうは簡単に行かない所がこの釣りの面白いところだ。
今まで、書いてきたように、トロ掛け釣りは、普通の釣りとは全く違う釣りだ。言うなれば、だまし釣りである。釣りそのものがだまし釣りと言ってしまえばそれまでだが。エサを喰わすのではなく、だましていつのまにかハリを口の中に入れてしまう、そのやり方の巧妙さが面白くてたまらない。
何がそんなに面白いのか?
まず、アタリの取り方である!へらでは、アタリがあれば反射的に合わせるのが常識ですが、トロ掛けでは、喰いアタリが出てから、まるでヒラメ釣りのようにドキドキしながらアワセのタイミングを計るのである。ウキにはトロ掛け特有のズルー、ズルーというアタリが出る。口の中にトロロ繊維が入ったり出たりしている時の独特なアタリだ。
通常トロ掛けでは、トロロ繊維をかなり長く付けている。トロロ繊維が口に入りだしても、ハリが口に入るまでにはかなり時間が掛かる場合が普通である。ズルー、ズルーと次第にウキが入っていき、そのうち見えなくなって上がってこなくなれば完璧の喰いアタリで、いただきだが、なかなかそうは行かない。魚が違和感を感じて途中で吐き出してしまう場合が多い。そのため、どのタイミングで合わせるかが一番ドキドキして面白いところだ。続く