伝統ある詰将棋のルールについて私のような一介のアマチュア将棋愛好者が発言するのは不穏当なことかも知れませんが、日頃、詰将棋を解いていて、そのルールに関して疑問を感じておりますので、ここにご紹介したいと思います。将棋や詰将棋に興味の無い方には、どうぞご容赦をお願いします。
詰将棋のルールに「詰め上がった時に攻め方に持ち駒が余っていてはいけない」というルール(駒余り禁止)があります。一般の指し将棋の対戦にはこのようなルールは無く、持ち駒の有無に関係が無く詰めれば勝ちです。「余り駒禁止」は詰将棋特有のルールです。
さて、下の図面は今回の説明のために私が作った詰将棋の簡単な例題です。
詰め手順は3通り、A,B、Cがあります。
A,2二金の1手詰 (1三にいる金で2二にある香車を取る)しかし攻め方の持駒に香車が余ったため不正解です。
B.2三桂、同香、2二金の3手詰 これも持駒に歩兵が余ったため不正解です。
C.2三桂、同香、1二歩、同角、2二金の5手詰 この手順のみが正解です。
A,Bの手順は1手とか3手で短くて自然な手順ですが持駒が余ったので不正解です。
Cの手順のみが正解です。
試みに、定評のある市販の「詰将棋解答ソフト」にこの問題を解かせてみましたら2二桂成の1手詰(駒余りの反則)を解答しました。
A,Bや「詰将棋ソフト」の答のような手順で詰めるという簡明な手順があるにもかかわらず不正解、というのはまことに不自然です。「駒余り禁止」というルールにより、詰将棋がより楽しく高度になるという可能性はほとんど無いように思われるので、「駒余り禁止」というルールは百害有って一利無しではないかと考える次第です。大抵の詰将棋の場合は持駒を全部使ってようやく詰むものです。最近挑戦した長い手順の詰将棋では8個の詰手順を考えましたが、その内の3個の詰手順が「駒余り」で不成立のため、これ以上、正解を考える気力が失せてしまいました。因みに詰碁や詰連珠(五目並べ)の世界においては、詰める時だけ別のルールを設けるという例は無いようです。

詰将棋のルールに「詰め上がった時に攻め方に持ち駒が余っていてはいけない」というルール(駒余り禁止)があります。一般の指し将棋の対戦にはこのようなルールは無く、持ち駒の有無に関係が無く詰めれば勝ちです。「余り駒禁止」は詰将棋特有のルールです。
さて、下の図面は今回の説明のために私が作った詰将棋の簡単な例題です。
詰め手順は3通り、A,B、Cがあります。
A,2二金の1手詰 (1三にいる金で2二にある香車を取る)しかし攻め方の持駒に香車が余ったため不正解です。
B.2三桂、同香、2二金の3手詰 これも持駒に歩兵が余ったため不正解です。
C.2三桂、同香、1二歩、同角、2二金の5手詰 この手順のみが正解です。
A,Bの手順は1手とか3手で短くて自然な手順ですが持駒が余ったので不正解です。
Cの手順のみが正解です。
試みに、定評のある市販の「詰将棋解答ソフト」にこの問題を解かせてみましたら2二桂成の1手詰(駒余りの反則)を解答しました。
A,Bや「詰将棋ソフト」の答のような手順で詰めるという簡明な手順があるにもかかわらず不正解、というのはまことに不自然です。「駒余り禁止」というルールにより、詰将棋がより楽しく高度になるという可能性はほとんど無いように思われるので、「駒余り禁止」というルールは百害有って一利無しではないかと考える次第です。大抵の詰将棋の場合は持駒を全部使ってようやく詰むものです。最近挑戦した長い手順の詰将棋では8個の詰手順を考えましたが、その内の3個の詰手順が「駒余り」で不成立のため、これ以上、正解を考える気力が失せてしまいました。因みに詰碁や詰連珠(五目並べ)の世界においては、詰める時だけ別のルールを設けるという例は無いようです。

解く側は、とにかく最短手数で解くのが正解で、そのとき持ち駒が残らないように作成者が作るべきというルールだと認識しています。
ですから、たまに想定解よりも短い手数で解けてしまって持ち駒が余るような問題がありますが、それは単なる作成者のミスですね笑
詰将棋作家でもあったプロの中田章道七段(引退)が「将棋世界」誌(その号は、今、手許にありません)に嘗て、私と同じような意見を書かれていました。「駒余り禁止」というルールは、困る。詰将棋作家にとっては、駒余り=単なるミス=不完全作となってしまうと、とてもやり切れないもの。作者の「単なるミス」としてかたずけられたくないということでした。
yoshさんの例題は駒の余らない手順を選んでいるのは攻方なのでおかしいですね。
ちゃんと作られた詰将棋は、玉方を詰ませることのできる攻方の手は1通りしかないのです。攻方の手が複数あるのは余詰作といって詰将棋としては失格なので、yoshさんの例題は詰将棋とは言えません。ですので、「手順A,B,CとあってCを選ぶ」みたいな複雑なことは詰将棋の完全作では存在しません。
この記事は5年前のものなので、すでにyoshさんの詰将棋ルールの誤解がなくなっていたらすみません。