yoshのブログ

日々の発見や所感を述べます。

 千日手

2024-09-01 06:13:16 | 将棋
棋には千日手という特別のル-ル(状態)があります。囲碁などの他のゲ-ムにはこれに似たル-ルがないようなので、将棋独特のル-ルのようです。

将棋の対局において、駒の配置、両対局者の持ち駒の種類や数、手番が全く同じ状態が1局中に4回現れると千日手となります。千日手となった場合はその勝負をなかったことにします。公式戦では30分の休憩後、先手と後手を入れ替えて最初から指し直しとなります。指し直し前の両対局者の各残り時間がそのまま持時間となり、持時間が少ない方の持時間が60分になるように、両対局者に同じ持時間を加えます。持時間が60分以下の棋戦では、その棋戦の実行規定に委ねられ、初めの持時間を越えて加算することはありません。再度、千日手になった場合も同様の処理をします。なお、千日手局は、タイトル戦を除いて
 通常の1局とは数えません。
近年、藤井七冠と強豪の対局において、よく千日手が生じています。プロの公式戦で  は約2パ-セントの確率で千日手があるそうです。後手番の人から見て千日手が成立すると先手番に変更になります。そこで、後手番の戦術の一つとして千日手に誘導する戦術もあるようです。
なお、若手の棋士は千日手局に頓着しないようです。勝負第一。嘗て大山名人は千日手を大いに嫌いました。千日手が成立するまでに要した時間と手間は無駄になるのですから、合理性、実用性を重視した大山名人の態度もよく理解できます。一方、引退された加藤一二三九段は、理知的、理論的であり、「千日手は将棋のセ-ルスポイント」だと主張されます。「対局している双方が、その局面、局面で最善手を指し、秘術を尽した結果として千日手になるのだから、とても立派な行動をしていると判定される」という見解のようです。
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