1946年のアメリカの西部劇映画「荒野の決闘」の主題歌になったのが、有名な「愛しのクレメンタイン」です。この西部劇の名作は、監督ジョンフォード、主演ヘンリーフォンダです。
My Darling Clementine
In a cavern, in a canyon,
Excavating for a mine
Dwelt a miner forty niner,
And his daughter Clementine.
Oh my daring oh my darling
Oh my darling, Clementine!
Thou art lost and gone forever,
Dreadful sorry, Clementine.
Light she was and like a fairy,
And her shoes were number nine,
Herring boxes, without topses,
Sandals were for Clementine.
繰り返し(後略)
これは1880年代に生まれたアメリカの民謡で、パーシー・モントローズの作と言われています。19世紀の半ば、カリフォルニアに金が発見され、それを求めて金鉱堀りが殺到しました。ゴールドラッシュです。その人達をフォーティ・ナイナーと言います。これが歌詞の中にあります。その金鉱堀りの娘が川に落ちて命を落としましたが、彼女を助けることができなかったのを娘の恋人が悔やみ悲しむといった内容です。
この歌は、日本では「雪山賛歌」という歌として歌われるようになりました。
1927年(昭和2年)に京都大学の学士山岳会員が鹿沢温泉でスキー合宿をした時、悪天候で足止めされた折りに作詞をして、外国人教師から教わった「愛しのクレメンタイン」の曲で歌ったものです。
1. 雪よ岩よわれ等が宿り 俺たちゃ街には住めないからに
2. シール外してパイプの煙 輝く尾根に春風そよぐ
3. 煙い小屋でも黄金の御殿 早く行こうよ谷間の小屋へ
4. テントの中でも月見はできる 雨が降ったら濡れればいいさ
5. 吹雪の日には本当に辛い ピッケル握る手が凍えるよ
6. 荒れて狂うは吹雪か雪崩 俺たちゃそんなもの恐れはせぬぞ
7. 雪の間に間にキラキラ光る 明日は登ろうよあの頂へ
8. 朝日に輝く新雪踏んで 今日も行こうよあの山越えて
9.山よさよならご機嫌宜しゅう また来る時にも笑っておくれ
なお、これを作詞した山岳会員の中に、後に第一次南極越冬隊長となった西堀栄三郎氏もいました。