認識不足かも知れませんが、私立大学や国立大学に比べて、公立大学は存在感が軽いように思われます。それは、公立大学は、規模が小さいことが多く、数も少ないことが原因の一つかも知れません。全大学の数に対して、私立大学は約75%、公立大学は約13%、残りが国立大学(約12%)だそうです。公立大学の一つである兵庫県立大学の清原正義学長は次のような意見を述べておられます。
この20年の間に国立大学の数が変わらないのに対して、私立大学は1.5倍に
増え、公立大学はおよそ2倍に増えている。これを見れば、公立大学に対する社会的ニーズが
高まっているのは間違いない。大きく言えば、進学率上昇にともなう進学者増加の受け皿に公立大学は貢献してきたのである。増加した公立大学の中には医療看護系、福祉系、社会系、教養系などが多いのを見ると公立大学は地域のニーズに応えて増えたと考えられる。
公立大学が地域のニーズに応えるべく存在している以上、そのミッションの第一は地域への
貢献であろう。とはいえ、公立大学の存在形態は多様である。単科大学も多いが総合大学もある。それぞれの大学の歴史と伝統、設立の事情もさまざまである。したがって、一口に地域への貢献と言ってもその内実は多様性に満ちている。現状では、それぞれの公立大学が、それぞれの方法で地域への貢献を追求していると言えよう。
また、高知大学(国立ですが)では、日本で最初の「地域協働学部」の設置を申請し、地域の課題を解決する人材を育成することを目指しているということです。
清原正義 「公立大学のミッション」電気学会誌 2014 Vol.134 No.10
この20年の間に国立大学の数が変わらないのに対して、私立大学は1.5倍に
増え、公立大学はおよそ2倍に増えている。これを見れば、公立大学に対する社会的ニーズが
高まっているのは間違いない。大きく言えば、進学率上昇にともなう進学者増加の受け皿に公立大学は貢献してきたのである。増加した公立大学の中には医療看護系、福祉系、社会系、教養系などが多いのを見ると公立大学は地域のニーズに応えて増えたと考えられる。
公立大学が地域のニーズに応えるべく存在している以上、そのミッションの第一は地域への
貢献であろう。とはいえ、公立大学の存在形態は多様である。単科大学も多いが総合大学もある。それぞれの大学の歴史と伝統、設立の事情もさまざまである。したがって、一口に地域への貢献と言ってもその内実は多様性に満ちている。現状では、それぞれの公立大学が、それぞれの方法で地域への貢献を追求していると言えよう。
また、高知大学(国立ですが)では、日本で最初の「地域協働学部」の設置を申請し、地域の課題を解決する人材を育成することを目指しているということです。
清原正義 「公立大学のミッション」電気学会誌 2014 Vol.134 No.10