yoshのブログ

日々の発見や所感を述べます。

推敲

2008-02-26 09:01:05 | 文学

 文章や短歌や詩を推敲して練るのはとても大切なことだそうです。<o:p></o:p>

推敲100辺と言って100回やってもまだ直す所が出てきます。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

推敲の謂われは有名ですから、皆様はご承知のことと思います。<o:p></o:p>

唐の詩人賈島(かとう)が「僧は推す月下の門」という自作の詩句について「推す」を「敲(たた)く」とすべきかどうか迷った末に、韓愈(かんゆ)に問うて「敲く」に決めました。推敲の謂われとなった故事です。<o:p></o:p>

文章や字句を十分に吟味して練りなおすことは、大事なことです。<o:p></o:p>

短歌を作るのに、推敲を楽しむという人もあります。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

推敲100辺でなくても、文章を作ったら、最低1回は見直すことがとても重要です。<o:p></o:p>

私などは、この段階でつまらないミスを見つけることが、とても多いです。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

一昨日の新聞にもありましたが、先生が生徒からもらった手紙にこう書いてあったとのことです。<o:p></o:p>

「秋も段々深まりました。姉も段々色付きました」柿と書く積もりが誤って姉となったと思われますが、吹き出してしまいました。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

私がメール友達からもらうメールに<o:p></o:p>

「いつもお突き合いいただきありがとう。」というのがありました。<o:p></o:p>

その人とは槍の稽古をしているわけではありませんので、やはり爆笑しました。<o:p></o:p>

落ち着いて推敲を一辺やれば、正しい文が容易に書けると思います。<o:p></o:p>

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女性の漢詩

2008-02-21 08:51:40 | 文学

漢詩は男性のものという先入観がありますが、中国には 謝ちょう、薛濤(せっとう)、魚玄機などと言う一流の女流詩人がいました。<o:p></o:p>

ちょう(464-499)は六朝、南宋時代の詩人です。謝氏は六朝を代表する名家で、一族からは謝霊雲を始め、謝恵連、謝道うんなど多くの詩人を輩出しています。<o:p></o:p>

まず、謝ちょうの漢詩<o:p></o:p>

玉階怨(ぎょくかいえん<o:p></o:p>

夕殿下珠廉<o:p></o:p>

流螢飛復息<o:p></o:p>

長夜縫羅衣<o:p></o:p>

思君此何極<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

夕殿(せきでん)珠廉(しゅれん)を下ろし<o:p></o:p>

流螢(りゅうけい)飛んで復(ま)た息(いこ)う<o:p></o:p>

長夜(ちょうや)羅衣(らい)を縫う<o:p></o:p>

君を思うこと此に何ぞ極まらん<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

謝ちょうは、約300年後の李白も一目を置いた女性詩人でした。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

また、薛濤(せっとう)(768-831)は中唐の女流詩人でした。<o:p></o:p>

著名な劉兎錫(りゅう うしゃく)、元じん等と交友があり、詩の贈答をしました。<o:p></o:p>


海棠渓<o:p></o:p>

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風景駐仙霞<o:p></o:p>

水面魚身総帯花<o:p></o:p>

人世不思霊卉異<o:p></o:p>

競将紅纈染軽沙<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

春は風景をして仙霞を駐(とどめ)しめ<o:p></o:p>

水面の魚身総(すべ)て花を帯びる<o:p></o:p>

人世思はず霊卉(れいき)の異を<o:p></o:p>

競つて将に紅纈(こうけつ)をもつて軽沙を染む<o:p></o:p>

紅纈は赤いしぼり<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

柳絮(りゅうじょ<o:p></o:p>


二月楊花軽復微
春風揺蕩惹人衣
 他家本是無情物
 一向南飛又北飛<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

二月の楊花は軽復た微
春風は淫蕩にして人衣を惹く
他家(
たか)本(もと)是(これ)無情の物
一向に南に飛び又北に飛ぶ<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

女流詩人の詩は観察が細やかで、柔らかい流れがあるように<o:p></o:p>

思えます。<o:p></o:p>

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涼州詞

2008-02-18 07:21:50 | 文学

涼州は、中国甘粛省武威県にあり河西回廊最大の都市でした。ここから西に行き張掖、酒泉などを経て、陽関、玉門関を越えるとその西は西域諸国の世界です。涼州詞は辺境の厳しさや遠征の苦しさを主題にした詞です。<o:p></o:p>

まず、王之おうしかん)の七言絶句<o:p></o:p>

黄河遠上白雲間<o:p></o:p>

一片孤城万仞山<o:p></o:p>

羌笛何須怨楊柳<o:p></o:p>

春光不度玉門関<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

黄河遠く上る白雲の間<o:p></o:p>

一片の孤城、万仞の山<o:p></o:p>

羌笛(きょうてき)何ぞ須(もち)ひむ楊柳を怨むを<o:p></o:p>

春光度(わた)らず玉門関<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

ここ西の果て玉門関までは春の光がやって来ないという結句に<o:p></o:p>

荒涼とした風景がしみじみと連想されます。

 

<o:p>

次に、王翰の有名な七言絶句<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

葡萄美酒夜光杯<o:p></o:p>

欲飲琵琶馬上催<o:p></o:p>

酔臥沙場君莫笑<o:p></o:p>

古来征戦幾人回<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

葡萄の美酒夜光の杯<o:p></o:p>

飲まんと欲すれば琵琶馬上に催ほす<o:p></o:p>

酔ふて沙場に臥すとも君笑うこと莫(なか)れ<o:p></o:p>

古来征戦幾人か回(かへ)る<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

やはり「古来征戦幾人か回る」という結句に、辺境を守る<o:p></o:p>

戦いの厳しさが如実に詩われています。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

</o:p> 

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田中久重と東芝

2008-02-16 07:51:52 | 歴史

田中久重(1789-1881)は筑後国、久留米の人、幕末から明治にかけて活躍しました。「東洋のエジソン」、からくり儀右衛門と呼ばれた大発明家です。<o:p></o:p>

彼はからくり人形(弓曳童子、茶運び人形などの製作を手始めにして、懐中時計、無尽燈、雲竜水、万年自鳴鐘、万年時計などを次々に発明しました。佐賀藩に招聘された時には、日本初の蒸気船も製作しました。そして明治8年に上京するや銀座に田中製造所を設立しました。<o:p></o:p>

万年時計は、和時計の最高傑作で江戸時代の技術の精華と言われています。この時計の上部には天球儀が載っています。京都から見た太陽と月の運行を再現してこの天球儀の中で動くしかけになっています。時計の中には、昼と夜の長さを季節により変化させるという複雑な動きを可能にするメカニズムや、動力を発生させる強力なゼンマイなどに数々の創意、工夫が詰まっていて、現代の最高の技術者が調査しても完全に解明できない部分があると言われています。なお、これは国の重要文化財に指定されています。               また、この時計を東芝やセイコーなどの研究者が分析、復元し、そのレプリカは「愛・地球博」で展示されました。<o:p></o:p>

高い志を持ち、創造のためには自らに妥協を許さなかった久重は以下の言葉を残しています。<o:p></o:p>

「知識は失敗より学ぶ。事を成就するには、志があり、忍耐があり、 <o:p></o:p>

勇気があり、失敗があり、その後に、成就があるのである」 <o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

明治になって東京に出た久重は田中製造所を設立して、発明を事業の根本としながら、日本初の水車発電機や扇風機などを製作しました。その後、これが、芝浦製作所と改称されて現在の((株)東芝の基礎になりました。彼の功績を多として、東芝は明治8年をもって創業の年としています。<o:p></o:p>

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今時の若者

2008-02-13 12:13:53 | 人生

 知人のセレブなご家庭のお話です。<o:p></o:p>

 ある日、息子さんがガールフレンドを連れて来たので、お母さんは大いに歓待して帰しました。<o:p></o:p>

その後、年が替わり、そのガールフレンドから年賀状が来ました。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

「明けましておめでとうございます。先日は大変ご歓待をして下さり、ありがとうございました。今年もどうぞよろしくお願いいたします。」<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

お母さんは<o:p></o:p>

 「ふむふむ、殊勝な娘さんだこと」<o:p></o:p>

と、思いました。ここまでは普通でした。<o:p></o:p>

ところが、ふと、差出人の住所を見て、びっくり。お母さんの目は点になり、絶句してしまいました。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

その住所は息子のアパートの住所でした。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

このお話、その後、どういう風になったかは、私は聞いておりません。<o:p></o:p>

娘さんの戦略は、かなり効果を挙げたのかも知れません。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

今時の親は、この程度のことは想定範囲内として心得ておく必要があるようです。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

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動詞の慣用

2008-02-11 07:41:22 | 文学

日本語の動詞は、主語と一体となって決まった使い方があります。<o:p></o:p>

まず、<o:p></o:p>

遊びに関して<o:p></o:p>

将棋は「指す」ものです。  「将棋を打つ」と言いません。<o:p></o:p>

碁の場合は「打つ」か「囲む」です。他の動詞は使いません。<o:p></o:p>

文芸の場合: <o:p></o:p>

短歌は「詠む」  <o:p></o:p>

ちなみに短歌は一首、二首と数えます。<o:p></o:p>

    真偽の程はわかりませんが、短歌はその一首に自分の首をかけるからだそうです。<o:p></o:p>

俳句、川柳は「ひねる」か「作る」です。<o:p></o:p>

数え方は一句、二句です。<o:p></o:p>

漢詩は「賦す」です。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

それでは「張る」ものは何でしょうか。<o:p></o:p>

横綱、店、宴、値、やまなどです。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

会合に参加する場合にも色々と使い分けなくてはいけません。下に例を示しますが、下に行く程、丁寧になります。<o:p></o:p>

  <o:p></o:p>

  出席する (某一流デパートでは挨拶状の文章に使用していましたが、お客様に対して丁寧さに欠けているのではないでしょうか。)<o:p></o:p>

  列席する (これを使えば無難です。)<o:p></o:p>

  参列する<o:p></o:p>

  臨席する<o:p></o:p>

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漢詩の作法

2008-02-08 10:43:27 | 文学

漢詩の作法について頼山陽が俗謡を残しています。<o:p></o:p>

皆様はよくご存じの事と思います。<o:p></o:p>

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大阪本町糸屋の娘  (起句)<o:p></o:p>

姉は十六、妹は十五 (承句)<o:p></o:p>

諸国大名弓矢で殺す (転句)<o:p></o:p>

糸屋の娘は目で殺す (結句)<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

起句で詩の主題を提起します。<o:p></o:p>

承句でそれに対して説明を加えたり話題を発展させます。<o:p></o:p>

転句は、一転して、今までの話と一見、関係のない意外な話題を持ち出して<o:p></o:p>

読者を惹きつけます。<o:p></o:p>

そして結句で詩を結びます。<o:p></o:p>

このように組み立てますと、糸屋の娘はさぞ、美人ではないかと想像されて<o:p></o:p>

きます。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

漢詩は中国の韻文ですから、起句と承句と結句のそれぞれの最後の文字で韻を踏むのが作法です。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

下に有名な王維の七言絶句を掲げます。この詩では塵、新、人と韻を踏んでいます。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

渭城朝雨軽塵<o:p></o:p>

客舎青青柳色新<o:p></o:p>

勧君更尽一杯酒<o:p></o:p>

西出陽関無故人<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

渭城の朝雨軽塵を浥(うる)ほす<o:p></o:p>

客舎青青柳色新たなり<o:p></o:p>

君に勧む、更に尽せ一杯の酒<o:p></o:p>

西のかた陽関を出づれば故人無からん<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

この詩は、送別の詩として、結句を3回詩う慣習があり、「陽関三畳」と<o:p></o:p>

言われています。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

漢字は表意文字で、しかも一文字の中に、多くの意味を持っています。従って、漢詩は短い詩形であっても、そこに多くの含蓄と広がりをこめることができ、詩作に適した言語と言えると思います。<o:p></o:p>

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山本五十六の名言

2008-02-04 12:04:39 | 人生

山本五十六が教育の要諦に関して名言を残しています。<o:p></o:p>

「何のためか分からせ、やって見せ、言って聞かせ、やらせてみて、褒めて<o:p></o:p>

やらねば人は動かじ」<o:p></o:p>

 そうでしょう。人を育てる要点をよくつかんでいます。マニュアルに基づいた知識や技能の教授、訓練には有効な方法だと思います。<o:p></o:p>

 しかし、昨今、特に求められている「考える力の養成」や「人徳の涵養」を行うには、山本流だけでは不充分ではないかと思われます。<o:p></o:p>

 ただし、よくできた時に、褒めてやることはとても大切なことでしょう。人は褒めてもらうことにより、いっそうやる気を出します。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 近年、世界的に、考える力を伸ばす教育の必要性が重視され、ヨーロッパでは色々な試行がなされています。フィンランドなどでは特に成果を挙げているとのことです。そのために、優秀な教師を育てていく社会システムができあがっています。<o:p></o:p>

 一方、日本の学生は、「考える力」が弱いと指摘されています。<o:p></o:p>

儒学が教える、昔風の修身・斉家・治国・平天下も悪くはないですが、現代の教育の分野では、「協調」、「革新」、「考える力」がキーワードなのだそうです。<o:p></o:p>

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