日記

お遍路情報と、日記を綴っております。

増える外国人観光客

2015-07-22 21:36:27 | 日記

  

 山をウロウロしていたら、幸運にも山椒の実を見つけた。充分熟れているからか、一日放置したら緑の外皮が弾けて黒い小さな実が飛び出した。齧ってみると山椒の香りがしない。あの刺激的な芳香は、種を包む緑の皮だった。唇に触れただけで唐辛子のようにヒリヒリする。茹でて醤油に漬けこんだ。炒め物、煮物にこの醤油と山椒を入れると、仄かな香りがシンプルな料理の味を引き立てる。

 山中を歩き回ったけれど、目的の場所に行けなくて、悔しい思いで下ってきたら思いがけずこのような収穫、落ち込んだ気持ちの埋め合わせになった。

 昨日のお客様、カナダ人の歩き遍路、アテナ・ラムさん。日本語がお上手、お父さんが中国人なので中国語もできる。私たちは、ほとんど日本語と、少しの中国語で会話した。英語は、悲しいかな、私がダメである。彼女、お寺の通夜堂や善根宿で泊まって、チープに遍路をしている。私も宿の商売、善根宿のようにはいかないけど、できるだけのお接待をして彼女の遍路旅に協力したいと思っている。雲辺寺に歩いて登りたいというので、登山口まで送った。うちから登山口まで歩いていく時間と体力を節約できるだろう。その後、彼女は寺まで往復し、大興寺まで歩き、財田川に沿って歩き、国道11号線に出て、71番祖谷寺に行ったはずだ。今日はここの通夜堂で泊まる予定だ。雨はポツポツと少し降ったが、蒸し暑い一日だった。長い距離だけど無事着いたか、心配している。

 このところ、しばしば、外国人観光客の増加について報道されている。香川県は、去年と比べて増加率が全国3位だそうだ。1位が東京、2位は山梨である。山梨は富士山周辺かな。香川県がどうして増えているかというと、高松ー台北間の航空路線が週4便になったこと、去年、四国遍路開創1200年の記念の年だったことであろうか。

 こうなると、受け入れ側の準備を整えなくてはいけない。英語は必須である。個人の外国人観光客に好まれる安いゲストハウスを検索してみると、大きな町には結構ある。2段ベッドを置いてあったり、他の人と相部屋だったり、シャワーのみだったり、いままでの旅館やホテルとは少し違う。建物や経営者の老朽化で遍路宿が少しずつ減っていき、ゲストハウスが増えるのかもしれない。時代の流れにうまく乗って行かなくてはいけない。

 2週間ほど前、オーストラリアから一人で観光に来た若い男性がいた。どうして観音寺に来たのか尋ねると、友達の薦めだといった。彼は琴弾公園あたりを観光して、海をみてきたらしい。欧米人はビーチが大好きだ。翌日は今治へ行って、うちで連泊した。彼は日本語ができず、私は英語が苦手、会話はあまりできなかった。やはり交流があってこそ、お客様も宿側も楽しく過ごせると思う。

 知り合いのアメリカ人がairbnbに登録してくれた。二人とも、これを見て来てくれたのだった。外国人の受け入れは、インターネットも必須である。マスコミがいうように、四国のような田舎でも外国人が増えそうだ。うちでさえも。


最新の画像もっと見る