Vision&Education

木村貴志の徒然なるままの日記です。

子宝

2023年04月05日 | Weblog

少子化対策が色々と取り沙汰されています。

人口が減少すれば、日本という国はいずれ消滅するしかありません。

だから少子化対策は大切だと思います。

しかし、お金だけの問題ではないように私は感じています。

貧しさが原因なら、戦後、日本が焼け野原になったときに、

子どもが増えることはなかったはずです。

私が感じていることは、

未来に希望が持てない、志がない人が多くなったこと。

今の自分の豊かさを手放したくないという利己心が強くなったこと。

子どもを宝と思い大切にする心が失われたこと。

そうしたことのように感じるのです。

万葉歌人の一人でもある山上憶良は、次のような歌を歌っています。

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【長歌】

瓜食(は)めば子ども思ほゆ栗食めばまして偲(しぬ)はゆ 

いづくより来りしものそ目交(まなかひ)にもとなかかりて安眠(やすい)しなさぬ

【意味】

瓜を食べれば(残してきた)子どものことが自然に思われる。粟を食べれば、いっそうしのばれる。

いったい子どもたちはどこから来たものなのだろうか(どのような縁で、私の子どもとしてやってきた

のだろうか)。目の前にやたらと(子どもたちの姿が)ちらついて、安眠させてくれないことよ。

【反歌】

銀(しろかね)も金(くがね)も玉も何せむに優れる宝子にしかめやも

【意味】

銀も金も宝石も、どうしてそれらより優れている子ども(という宝)に宝として及ぶだろうか。いや及びはしない。

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自分が美味しいものを食べたときに、

子どもにも食べさせてあげたい、

親や祖父母にも食べさせてあげたい、

そんな心が失われたことや、

子どもを宝と思う心が失われたことが、

問題の根幹にあるのではないかと私は思っています。

結局は、情緒を育む教育を回復することが大切なのだろうと、

私は勝手に考え、勝手に行動するだけです。

 

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愚直に、誠実に、正直に

2023年04月03日 | Weblog

結局、自分を偽り、自分を飾る者は、

人としての成長が出来ずに人生の時を過ごしてしまいます。

出来ないことだらけでも良いし、能力が無くても良いから、

愚直に、正直に、誠実に向き合っていくこと。

それだけが人を伸ばしていく唯一の道であったと思います。

成長できない人は、成長できない者同志で、

愚痴をこぼしたり、陰で文句を言ったり、それに共感してみたり、

そうした傷のなめ合いに時を過ごしていくことになります。

でも、それも仕方のないことだと思います。

自分と向き合わないことを前提にしていれば、

そうしなければ、はけ口がなく辛いのもよくわかります。

しかし、そうした人たちと、

貴重な人生の時間を共に過ごしたくはないと思います。

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