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松岡農相自殺:「政治とカネ」再浮上 参院選戦略に暗雲

2007年05月29日 | 政治経済
 今年最大の政治決戦である参院選まで2カ月を切った中で、松岡利勝農相の自殺が安倍晋三首相の参院選戦略に暗雲を投げかけた。もともと政府・与党にとって「鬼門」とされてきた年金に「政治とカネ」の問題も加わったためだ。

 首相は今年1月4日の年頭記者会見で、憲法改正を選挙の争点に位置づける一方、憲法9条改正などを争点化することに難色を示す公明党に対しては、同党が強く推した政治資金規正法改正案を国会提出することで軟化を促した。

 同改正案の提出によって公明党の納得は得られたとみて、自民党内では「政治とカネ」の問題は決着したという空気さえあった。26、27両日の毎日新聞世論調査での内閣支持率急落を受けても、自民党幹部が「年金問題以外に原因はない。松岡農相の問題などは大した問題じゃない」とうそぶいたほどだった。

 年金給付漏れ救済法案の前倒し提出を指示した首相も同様の認識だったとみられる。年金問題を巡る国民の不安の払しょくに全力をあげ、自らの「美しい国」路線を訴えていこうとしていた矢先の現職閣僚の自殺は衝撃を与えた。

 年金問題だけでも重荷なのに、疑惑の説明責任を果たさずに自殺した松岡農相を任命した首相の責任もついて回る。自民党町村派幹部は「参院選では都市部を中心に自民党には逆風になる。無党派層が安倍自民党から離れる」と指摘した。

 年金救済法案は会期末まで1カ月を切る中で法案成立は微妙な情勢。さらに、政治資金規正法改正案提出で納得したはずの公明党が、一歩進めて成立を求めてくる可能性がある。集団的自衛権行使をめぐる政府解釈の見直し問題での自民、公明両党間の温度差が対立につながることも想定される。

 民主党など野党は04年参院選で年金問題を争点に大躍進したことを踏まえ、残り会期を「年金」と「政治とカネ」で揺さぶる構えだ。首相の「美しい国」路線は参院選を前に埋没しかねない状態になっている。【中川佳昭】

毎日新聞 2007年5月29日 3時00分


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