東京多摩借地借家人組合

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家賃の大幅な値上げを請求された、値上げを断ったら契約の更新を拒否すると言われたが、どうしたらよいか

2023年10月18日 | 地代家賃の増減
Q 賃貸人から地価が上がっているので、今度の契約更新で家賃を2割値上げしてほしいと言われています。そんなに値上げはできないと断ったら、値上げに応じなければ契約の更新はできないと言われました。どうしたらよいでしょうか。

A 賃料(家賃)の増額は、当事者である賃貸人と賃借人の協議で決めるもので、賃貸人が一方的に決めるものではありません。確かに地価は物価が上がっていますが、賃金や所得が上がっているわけではなく、近隣の家賃の相場やこれまでの賃貸してきた事情等や長く賃貸している場合には、建物や設備も老朽化していたり、様々な要素を考慮して現在の家賃が適正なのかどうか判断します。賃借人の経済事情もあるかと思います。

 そう考えると賃貸人に2割も家賃を上げる根拠はないのではないかと思います。値上げに応じないからと言って賃貸借契約の更新を拒否したり、解除する理由はなく、契約期間が満了したら、賃借人は従前の家賃を支払い続ければよく、賃料増額と契約の解除にきっぱりと拒否する回答をしましょう。仮に、賃借人が相当と考える賃料の支払いを賃貸人が拒否してきたら、支払い先の管轄の法務局に供託しましょう。

一方、賃貸人が値上げを認めさせるために、簡易裁判所に賃料増額の調停を申立ててくることも考えられます。その時は、組合や顧問弁護士の法律相談に参加しご相談ください。

(東京多摩借組ニュースより)

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