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年賀状が片付き、新年を迎える準備もほぼ終わり、家族はそれぞれ用事で外出する大晦日前日、登り納めの山歩きをしました。何となく海を目指して歩きたいと思い、山伝いで最後に港街へ降りるコースへ出掛けました。電車を降りた駅から近くに見える山へ向かって歩き始め、ひとつふたつ山を越え、三つめの山がだいたい行程の半分でした。空は快晴、でも空気は冷たく、テルモスの紅茶を飲むと胃の形が分かりました。そこからさらにふたつの山を登り降りするのですが、いったん出た住宅街から次の登り口への道が分からなくなりました。仕方がないので山をひとつパスして、最後の山の登山口まで迂回することにしました。舗装路を離れて再び山道に入りました。山頂に着いた時には空が少し茜を帯びるようになっていました。そこから港町を目指して一気に下り、電車に乗って帰りました。歩いている間、今年を振り返ることもなく、来年に思いを巡らすこともなく、鳥のさえずりを聞きながら、ただ自分の歩調に注意を払って歩き続けました。ただただ歩き続け、心地よい疲労が残りました。家に着いた頃には、夕照がだいぶ色濃くなっていました。用事を済ませた家族もそれぞれ帰ってきました。