(※朝日新聞朝刊連載「折々のことば」風に)
「資本主義がどれほど永続し、マルクス思想が後の思想家たちにどれほど批判されても、資本主義が資本主義である限り死なない思想家、それがマルクスである。」
マルクスは資本主義下において労働力が商品化されたことによって生じた疎外状況から労働者を解き放とうとした。自由を取り戻すための処方箋を描いたが、その後の歴史の中で否定されるに至る。しかし、資本主義に問題がなくならない以上、マルクスの課題を乗り越えたことにはならない。坂本達哉著「社会思想の歴史」(名古屋大学出版会)から。
「資本主義がどれほど永続し、マルクス思想が後の思想家たちにどれほど批判されても、資本主義が資本主義である限り死なない思想家、それがマルクスである。」
マルクスは資本主義下において労働力が商品化されたことによって生じた疎外状況から労働者を解き放とうとした。自由を取り戻すための処方箋を描いたが、その後の歴史の中で否定されるに至る。しかし、資本主義に問題がなくならない以上、マルクスの課題を乗り越えたことにはならない。坂本達哉著「社会思想の歴史」(名古屋大学出版会)から。