花・伊太利

日々の生活に関する備忘録です。

阪神の「アレ」に貢献した坂本捕手

2023-09-15 20:09:00 | Sports
(※朝日新聞朝刊連載「折々のことば」風に)

 「次につながる後悔の仕方をしたほうが、自分たちに返ってくるものが大きい」 

 強力投手陣を擁する阪神タイガースが18年ぶりにセ・リーグを制した。女房役の坂本捕手によると、「コントロールのいい投手が多いので、配球の選択肢は多い」そうだ。投手は投げたい球が捕手の要求と違えば、サインに首を振ることがある。首を横に振って打たれることも、うなずいて打たれることもある。どちらにせよ、打たれれば後悔が残るけれど、その後悔が次につながるかどうかが大事だと言う。お互い自分なりに考えて、配球を決めるやり取りを積み重ね、後悔を糧としてきたことが、ペナント奪取に少なからず寄与しているだろう。ところで、私たちがスマホのご推奨に従ってばかりいて、それが習い性になってしまったら、次につながる後悔は生まれるであろうか。

9月15日付 朝日新聞朝刊・スポーツ面から


自分が勝てる駒になる 坂本誠志郎捕手 阪神、リーグ優勝 プロ野球:朝日新聞デジタル

自分が勝てる駒になる 坂本誠志郎捕手 阪神、リーグ優勝 プロ野球:朝日新聞デジタル

 ■坂本誠志郎捕手(29) いやー、うれしい。甲子園で決められたのが一番。 昨秋、岡田監督が梅野さんが正捕手だと発言したという報道がありました。僕からしたら、まだ...

朝日新聞デジタル

 


MGC

2019-09-16 21:50:57 | Sports
 東京五輪のマラソン代表選手を決める日曜日に行われたMGC(マラソン・グランド・チャンピオンシップ)のレースは、日本のマラソン史上、今後長く語り継がれることになるのではないでしょうか。設楽選手の大逃げ、40キロ地点からの3選手によるデッドヒート、五輪への熱い思いが各選手から伝わる、片時も目が離せない熱い闘いでした。私自身、マラソンで手に汗握った度合で言えば、かつて瀬古選手がトラックに入ってからラスト100メートルでイカンガー選手を振り切った福岡国際マラソンに匹敵したのではないかと思います。

 見事1位となった中村選手と優勝候補と目されBig4と呼ばれた4選手のレース後のコメントを、朝日新聞朝刊から拾ってみました。

 優勝した中村選手:「ラスト800メートルのところに上りがある。間違いなくここがポイントになる。夏のレースは大崩れしたことがない。42キロを通して勝負しようと考えていた。」

 2位の服部選手:「流れに身を任せる。絶対に深追いしない。最後は自身があった。まだ足が残っていた。」

 本命と言われながら3位だった大迫選手:「本当にレベルの高い国だと感じた。足が残っていなかった。最後の1キロの短い坂でやられた。」

 スタートからハイペースで後続を引き離し37キロ地点まで1位を走っていた設楽選手:「逃げたことに後悔はしていない。やりきったという思いはある。今は休みたい。何も考えられない。」

 完走中最下位だった井上選手:「頭の中がゴチャゴチャしていて、訳が分からない。」

 勝負の綾が少し変われば結果も違ったものになったかもしれない、それほどハイレベルのレースは見応えがありました。もし、山際淳司さんが生きていれば、どんな文章を紡ぎ出したかと残念に思えるほどでありました。

 ちなみに女子1位の前田穂南選手も素晴らしかった。今回のタフなコースを「夏に!」2時間25分台前半で走ったことは、2007年の東京国際女子マラソンを2時間21分台で走った野口みずき選手に近いものがあると思います。

 MGCは、私たちの気持ちが東京五輪に向けて大いに盛り上がっていく格好のスタートラインとなったような気がします。

ナイスドロー

2019-04-18 21:56:03 | Sports
 昨晩、神宮球場でスワローズ対タイガース戦をナイター観戦してきました。スワローズの先発投手はブキャナン、長身のオーバーハンドから角度のある球を投げ下ろしてきました。方や、タイガースは青柳が先発、サイドスローから緩急をつけて両サイドに球を散らしていました。序盤は投手戦の様相でしたが、4回表に試合が動きました。タイガースの3番バッター・糸井がヒットで出塁、次の4番・大山がレフトスタンドにホームランを打ち込みました。レフトの守備についていたバレンティンが一歩も動かない、打った瞬間にそれと分かる目の覚めるような一撃でした。このままタイガースが逃げ切るかと思った8回裏、前の回までスワローズ打線を0点に抑えていた青柳に代わってマウンドに上がった2番手の能見が、1、2塁のピンチを招きます。さらに能見を救援した3人目のジョンソンが山田哲人にデッドボールを与え満塁とし、続くバレンティンにレフト前へ運ばれて同点になりました。この瞬間、青柳の勝利が消えました。その後は一進一退の攻防でしたが、どちらかと言えばスワローズが押し気味でした。特に延長に入った10回の裏はノーアウト満塁の絶体絶命のピンチ。ここで、桑原がバレンティンを併殺打に打ち取り、桑原からつないだ岩崎が雄平を内野ゴロに仕留めました。スワローズファンの誰もがサヨナラを思ったでしょうが、タイガースがしのぎ切りました。スワローズ押せ押せの雰囲気に飲まれず、土俵際でこらえたこのイニングが、私としては一番の見どころでした。そして、両者決定打を欠く中、タイガースは12回表もゼロに封じられ、勝ちがなくなり引き分けか負けが残るのみ。ここで、席を立って帰る人たちがパラパラと出ました。きっと勝つことにしか興味がないのでしょう。「引き分けにも負けにもドラマがあるのになぁ」と、選手たちのプレーを見ることをやめた人を見て少し寂しい感じがしました。結局、タイガースが必死の継投で好調スワローズ打線相手に12回裏を守り切り、4時間近くに及んだゲームはドローに終わりました。ゲームセットの時、思わず「ナイスドロー」と声が出ました。タイガースが良く守った姿を楽しみながら、飲んだビールは3杯でした。

取り換えっこ

2015-07-06 21:19:14 | Sports
 今朝、なでしこがバンクーバーに散りました。サッカー女子W杯決勝は、アメリカが日本を5対2と圧倒し、栄冠をつかみました。連覇を期待したなでしこファンは、さぞがっかりしたことだろうと思います。会社へ行くまでの時間、テレビ観戦していた私は、アメリカの速さについていけない日本の選手たちを見て、この4年間、アメリカの進化の方が大きかったんだなと思いながら、後半が始まって早々家を出ました。案の定、負けはしたものの、アメリカが高い壁として屹立してくれたのは、今後のなでしこにとって良い目標になるはずです。アメリカは前回ドイツ大会の決勝で日本に敗れてから、時計の針が止まったままになっていたと、フジテレビのアナウンサーが実況中に言っていました。カナダ大会決勝では、日本とアメリカが杯と時計を取り換えっこしたことになります。そう考えると、気持ちの切り替えも早くなるのではないでしょうか。決勝が始まる前、手に取った朝日新聞朝刊のスポーツ面には、ドイツ相手の3位決定戦に勝ったイングランドのバセット選手の言葉が出ていました。準決勝でオウンゴールをした選手です。「過去は変えられない、前を向かないといけない。」日本戦の後、泣きじゃくっていたバセット選手は、しっかり気持ちを立て直すことが出来たのでしょう。なでしこの各選手も、先ずは身体の疲れを癒して、また上を目指してもらいたいものです。
 ところで、阪神タイガースを応援することで、私には狡猾なる忘却と手前勝手な歓喜が身についています。今日は狡猾なる忘却を発揮しますが、五輪、そして次回W杯では手前勝手な歓喜を味わいたいと思います。

男の花道

2013-11-04 18:40:47 | Sports
 昨晩、日本シリーズをTV観戦していて楽天が3点リードした時、この点差で9回までいけばマー君が投げるかもと思いました。マー君はその前日の試合で9回完投したものの負けてしまい、日本一を決めることは出来ませんでした。しかも投げた球数は160球でした。ふつうに考えればマー君の出番はなさそうですが、オフシーズンには大リーグ移籍が噂されており、日本で投げるのはこの日本シリーズが最後になるかもしれず、そうとなれば星野監督がマー君に男の花道を飾ってあげるのではと思ったからです。日本での最後の試合が負け投手よりも優勝投手となる方が、どれだけマー君へのはなむけになるでしょうか。星野監督の胸の内が分かるはずもありませんが、3対0の楽天リードで9回を迎え、予感通りマー君がマウンドに上がりました。そして、2死をとった後、ジャイアンツの矢野選手を三振に切って取り東北楽天イーグルスが日本一になりました。
 ところで以前、中日の山井投手が日本シリーズで8回まで完全試合を続けていたことがありました。その時、落合監督は9回のマウンドを岩瀬投手に託しました。勝利の方程式に従ったまでと言えばその通りです。楽天も中日も日本シリーズを制したので、どちらの監督の采配も間違ってはいなかったのでしょう。しかしながら、山井投手はその後成績面ではもうひとつの感があります。来季、マー君が果たしてどのチームで投げることになるのか、そしてどのような成績を残すのか、
それが明らかになった時、もしかすると両監督の采配の違いについて何かを語ることが出来るかもしれません。