花・伊太利

日々の生活に関する備忘録です。

ルールを守ろう

2006-10-28 09:16:04 | Weblog
 先日、福岡の中学生が自殺した際、文部科学省がいじめによる自殺者をここ何年も「0人」としていたことが問題とされた。おそらく、現場の教師が自分たちに都合の良い報告をあげていたのであろう。それに続いて今度は、必修科目を履修していないのに履修したと、かなりの数の高校が虚偽の報告をしていたことが明らかとなった。両者に共通しているのは、教師自身の保身が根っこにあることだ。いじめによる自殺となれば咎められる、進学実績が芳しくなければ咎められる、そういった中での嘘偽りである。でも、良い方に考えれば、ルールを守ることの大切さを教える格好の機会かもしれない。関係者を厳正に処分して、「ルールを破るとペナルティが待ってるよ」と教えることが出来る。生徒には可哀想だが、今まで受験に必要な課目については余分に勉強してきた訳だから、ここにきて補習を受ける羽目になっても仕方ないと思う。「ルールが正しく運用されているかのチェックを怠ると、自分に火の粉がかかることもある」ことを覚える、これまた良い機会である。でもやっぱり生徒が可哀想となれば、受験が終わってから毎日補習したって良いじゃないか。それがルールに適っていれば。

「是非を論ずる」だって?

2006-10-21 00:35:28 | Weblog
 麻生外相に続いて中川自民党政調会長が、「日本の核保有の是非を議論すべきだ」と発言した。北朝鮮の核実験を受けて、核を持つ、持たないは別として、議論だけはしておかなければならない、そういう趣旨の発言だったそうだ。当然、北朝鮮にどう対応していくかの議論は不可欠だと思う。でも、核保有の是非を議論しようという呼びかけの裏には、核を持とうという意思が隠れているのではないか。「是」だと思っていることを、わざわざ議論しようとする訳がない。北朝鮮を隠れ蓑にして核保有への世論を喚起しようなんてせこいことは考えずに、北朝鮮問題に真正面から向き合ってほしい。

子離れ VS 親離れ

2006-10-18 08:13:23 | Weblog
 「やきぐりを噛んでくれろと出す子哉」 これは、小林一茶の句です。小さな子供がやきぐりを噛みきれなくて、親に「噛んで柔らかくして」と口から出した様子を詠んだものでしょう。実際、我が子も固い食べ物を噛みきれなくて、「代わりに噛んで」と口から出すことがあります。唾液のついた食べ物でも、自分の子供のなら平気です。軽く噛んで、子供の口に戻します。ここでふと思うのは、小学校高学年の子供に同じことを要求されたら、果たしてこちらも同じように返してあげられるでしょうか。ちょっと疑問です。もっとも、その歳になったら、子供の方が口から出したものを親に渡したりはしないでしょうけど。子供が「もうパパとお風呂に入らない」と言い出す時期がありますが、親が「もうおまえの食べかけは嫌だ」と思う時が来るのでしょうか。その時期はどっちが先に来るのでしょう。今の自分を見るに、子離れの方がちょっと分は悪いかな、と思います。

雑感

2006-10-17 21:20:50 | Weblog
 福岡の中学生がいじめを苦にして自殺した。そのいじめのきっかけを作ったのが教師であったという、ひどい話だ。昨晩の報道ステーションでは、自殺した生徒の親がこの教師や校長を徹底的に罵倒するさまを、説明抜きで割と長い時間流していた。と言うより、流しっぱなしにしていた。これは、極めてTV的なやり方だな、と思った。でも、映像のインパクトを全面に出し過ぎると、結局何も残らないのではないだろうか。一瞬、「ひでぇ先生だ」と思うだろうが、次の刺激的な映像を見せられると、前のことはすっかり忘れてしまう。そんなことを考えながら、チャンネルを変えた。

酒を抜いた金曜日に本を買う

2006-10-13 23:48:07 | Book
 飲み会が流れたので、予定していた出費が浮いた。そこで、最近買おうかどうしようか迷っていた本を買った。ウィリアム・バーンスタイン著「『豊かさ』の誕生-成長と発展の文明史-」(日本経済新聞社刊)がその本だ。「はじめに」によると、「なぜ世界経済の成長と、その前提となる技術革新は、一八二〇年前後というタイミングで爆発的に起こったのか」の答えを見つけ、「一九世紀の初頭に合流し、その後の近代世界に飛躍的な経済成長をもたらした文化と歴史の諸潮流を明らかにする」ことが、この本の目的だそうである。3部構成をとっており、「経済成長をもたらす最も根本的な諸要素を特定」する第1部、「それらの要素が各国で、どう展開していったかを検討する」第2部、そして、「爆発的な経済成長が、どのような社会的、政治的、軍事的影響をもたらしたかを論じ」る第3部からなる。勝手な想像だが、マックス・ヴェーバーの「プロ倫」やアンソニー・ギデンスのグローバリゼーション論と重ねて読むと面白いかもしれない。来週からの通勤電車が楽しみだ。