今日の朝日新聞朝刊に編集委員・星浩さんのコラムが掲載されていました。福島第一原発の放射線の影響で計画的避難の対象となり、5月中には非難しなければならない飯舘村を歩いて、村民の声を拾ったコラムです。「冬に干して食べる凍み大根がおいしいよ。輪切りにしたのを、昔は『ばばべそ』と呼んでいた。おばあさんのヘソみたいだからね」と言う75歳のおばあさんを紹介しつつ、「山村ののどかな雰囲気が原発事故で吹き飛ばされた。」として、「何も悪いことをしていないのに、ひどい苦痛を強いられる。まさに不条理だ。」と、同情を寄せています。そして、菅総理に次のことを求めています。「いま、首相としてなすべきは、対策本部を次々に作ることでも、参与や顧問を乱発することでもない。被災者を押しつぶそうとしている不条理と向き合い、果敢に戦うことだ。」
大きな問題を抱えて、それをどう解決してよいか分からない‘no idea’の時、対策を講じている振りをするため、あるいは策に窮した苦し紛れで、組織変更や人事発令を打ち出す例は、私たちの組織のトップにも一度ならず見られることです。‘no idea’でも簡単に打てる手には違いありませんが、そういったリーダーは早晩その地位を失い、「○○さんの人事はひどかったね」と後々言われることになります。しかしながら、首相が同じ轍を踏んでよい訳はありません。一日一日、多くの掛けがえのないものが失われているのです。総理の評価は在任期間の長さでなされるものでは、決してありません。菅総理には、保身のために身内を固めるのではなく、「果敢に戦う」姿勢を見せてもらいたいものです。
大きな問題を抱えて、それをどう解決してよいか分からない‘no idea’の時、対策を講じている振りをするため、あるいは策に窮した苦し紛れで、組織変更や人事発令を打ち出す例は、私たちの組織のトップにも一度ならず見られることです。‘no idea’でも簡単に打てる手には違いありませんが、そういったリーダーは早晩その地位を失い、「○○さんの人事はひどかったね」と後々言われることになります。しかしながら、首相が同じ轍を踏んでよい訳はありません。一日一日、多くの掛けがえのないものが失われているのです。総理の評価は在任期間の長さでなされるものでは、決してありません。菅総理には、保身のために身内を固めるのではなく、「果敢に戦う」姿勢を見せてもらいたいものです。