花・伊太利

日々の生活に関する備忘録です。

頑張れ、太田知事

2006-02-27 20:47:25 | Weblog
 大相撲春場所の番付が発表された。春場所と言えば、太田・大阪府知事が「土俵に女性が上がれないのは差別だ」と闘われていることが思い出される。ただ、太田知事の一人相撲の感がなきにしもあらず、とも見受けられる。思うに、相撲にはいろいろなルールがあるが、それはあくまでも国技館(あるいは大阪府立体育館)の中でだけ通用するルールであり、世の中一般に通用するルールではない。ある意味、角界のしきたりはフィクションなのである。フィクションにどうこう言っても仕方がないだろう。世間の普通の人たちはそれを良く承知しているので、太田知事に同調して相撲協会へ抗議する動きとならないのかもしれない。
 例えば、大相撲では髷を結えなくなった力士は土俵に上がれなくなるそうだが、このルールに対して頭髪の薄い人たちから「差別だ」と声が上がったとは聞いていないし、新弟子検査に関して身長=173㎝以下の人たちから「職業選択の自由を妨げている」と声が上がっているとも聞いていない。大人の反応とはそういうものだと思う。
 しかし、である。仮に、大阪府内で女性が差別されている実態があった時は、太田知事には先ずもってこれと闘って欲しい。断固として頑張って欲しい。

リトミック

2006-02-26 21:18:19 | Weblog
 リトミックは、音楽に合わせて体を動かすことで、幼児の情操面を育む教育法である。今日、子供が通っているリトミック教室の発表会があった。普段、家の中の姿しか目にすることがないので、同年齢の子供たちの間で我が子がどんな様子で振る舞っているのかを見たくて発表会に出掛けた。
 ペンキ屋さんに扮した子供たちが、ピアノをバックに先生の問いかけに答えながら、ペンキを塗る仕草をする趣向であった。最初は、「他のお子さんはどんな感じだろうか」などと先生と子供たちのやりとりを見ていたが、ふと気付くと、自分の子供は楽しそうにしているだろうかとか、自分の子供はちゃんと先生の言うことに合わせているだろうかとか、自分の子供しか見ていない自分に気がついた。
 高浜虚子の「鴨の中の一つの鴨を見てゐたり」の心境とは斯くありなん、と思った。

うなぎの産卵場

2006-02-23 20:39:25 | Weblog
 今朝の朝日新聞にうなぎの産卵場が見つかったとあった。記事によると、うなぎ(ニホンウナギ)はグァム島近海のスルガ海山で産卵するそうだ。卵は受精後1日半で孵化し、海流に乗って数千キロを旅して日本にやってくるらしい。
 受精した1日半後に孵化するのであれば、何もグァム島の近くまで行って産卵することもないのにと思うけれど、グァムから日本へ向かう海流に稚魚の成育に適した秘密の要素があるのかもしれない。
 ともあれ、これから鰻重を食べる時は、脂とタレの旨味に加えて大海原のロマンも味わうことが出来そうだ。
 最後に、商魂逞しき輩がグァム島近海を荒らすことのないよう、貴重な海洋資源が保護されることを切に願う。

生産的な会議

2006-02-21 21:58:36 | Weblog
 高校の倫理社会の授業で、官僚制の特徴のひとつとして「お互いに仕事を作り合う」と習ったような気がする(パーキンソンの法則が下敷きか?※)。ひるがえって自分のまわりを見た時、確かに仕事が作り出される場面に遭遇することがある。例えば、報告を求められる会議がそうである。会議で参加者全員が報告を行う場合、議題と密接な関係がある部門の人はちゃんと報告することがあるだろうが、あまり議題と関連がないけれども取りあえず横並びで呼ばれた部門の報告者は、何か喋ることを作らなければならない(何か喋らないと格好がつかないと思うからだろう)。そのため、部門のメンバーに、報告するネタを集めるために報告を要求したり、報告するためだけに何かアクションを起こしたりする(成果はともかく、これでひとまず「やった」とは言える)。これが一回限りならまだしも、会議の結果によっては、「ためにする」仕事が固定化することもある。
 結局、自分がやろうとしていることの意味よりも、他人からの眼差しの方が、人を行動に駆り立てるということか。

 今国会で民主党・永田議員による堀江メール発言が物議をかもしている。国民の選良である議員が、私たちと同じレベルで「何か言わなきゃ」とばかりに、話しを「作った」のでなければ良いが。

(※)パーキンソンの法則:「官僚の数は仕事の量や重要性に関係なく増え続ける」と官僚制の弊害を揶揄したもの。シリル・ノースコト・パーキンソンはイギリスの経済学者(故人)。