花・伊太利

日々の生活に関する備忘録です。

北部九州紀行 「したのうえの佐賀 下」

2008-09-29 22:03:24 | Weblog
「シシリアン」
 かねてより食べてみたいと思っていたのが「シシリアン」。佐賀の喫茶店の定番メニューだそうです。前から話を聞いていて「いつかは」と思っていました。どんな食べ物かと言うと、ごはんの上に焼き肉とレタスサラダがのっていて、サラダにはマヨネーズがかかっています。佐賀のお隣、長崎のご当地メニューとして有名なトルコライスが、濃厚デミケチャカレー味付けメタボ艦隊といった趣なのに対して、シシリアンは一見ヘルシーに見えます。しかしながらレタスをかき分けていくと、やや甘めの味付けの肉汁ジューシな焼肉が現われ、ごはんとの相性バッチリです。レタス、焼肉、ごはんを一緒にスプーンですくって口に放り込むと、「清濁併せ呑む」、いや、「濃淡併せ呑む」ような感じでくせになりそうです。食べながら思ったのは、シシリアンはいろいろなバリエーションが考えられるのではないか、と。例えば、夏場なら焼肉に少しコチュジャンとか豆板醤とかを合わせてみると、喫茶店だろうとなかろうとビールが飲みたくなりそうです。あるいは、ちりめんじゃこをカリカリにしたのとごはんを塩味でチャーハンにして、その上に豚の生姜焼き、そして水菜のサラダをのっけると、「脂っこいものはどうも」みたいな人の口にも合うのでは、などと想像がふくらみます。もし「チューボーですよ」でシシリアンを作ってくれるのなら、街の巨匠をひとり紹介出来るのですが。

北部九州紀行 「したのうえの佐賀 上」

2008-09-26 23:05:59 | Weblog
「炉端焼みさお」
 佐賀市内にある居酒屋さん。刺し盛りを頼んだら、透明なイカの活作りが真ん中にでぇーんと載っかったお刺身の盛り合わせが出てきて、のっけから嬉しかったです。はんなり甘みのあるイカや生きのいいお刺身各種にお酒も進みました。東一、鍋島、能古見と佐賀の地酒を次々と飲んでいったので、最後の方は記憶が怪しいですが、焼トンも美味しかったです。幸運なことに、これまで佐賀で訪れた居酒屋にハズレなしです。

「まねき鮨」
 温泉で有名な武雄にある鮨店。ランチタイムにおまかせの握りを頼みました。九州は近海ものの魚が美味しいですが、ここで食べたネタでもやはりアジが美味しかったです。それから、塩とタレの2種類の穴子、特に塩は特筆もので、穴子の焼き加減が程よく、表面のサックリ感とそれを噛んだ後に広がる脂の香ばしさに、もう一カン別途追加してしまいました。個人的には、トロは要らないから(東京の方がきっと美味しいものが流通してると思う)、その代わりに近海もののネタがもっと多いと良かったのに、と思いました。でも、地元のお客さんからすれば、トロが無いと「どうして?」ってことになるのかもしれないので、仕方ないでしょうね。

北部九州紀行 「車中宴 下」

2008-09-17 21:42:06 | Weblog
 何次会にあたるのかは分かりませんが、ベンチタイプのシートの向かい合わせにめいめいが勝手に座り、鳥栖で買った弁当やシューマイを広げて、本格的な車中宴の始まりです。混んでいる車内でお酒を飲むのは若干気が引けましたが、ここからは全開です。チビチビくんがグイグイくんになりました。どんな話をしたかはすっかり忘れてしまいましたが、大いに盛り上がっているうちに終点の手前の唐津駅に到着。ここで、筑前前原行の筑肥線普通電車に乗り換えました。筑前前原に着いたら、終電まで駅前で露天飲みをしようと勇躍改札を抜けたのですが、そこにはヤンキー風のお兄ちゃんやお姉ちゃんがいっぱいたむろしていました。オヤジ狩りをされてはと、クィックリターンして駅の待合室で飲むことにしました。この頃はみんなだいぶ出来上がってきていました。最後に残っていたシューマイの一箱を平らげて、終電ひとつ前の福岡空港行電車に乗り込み、姪浜駅で解散となりました。飲もうと思えば、姪浜発の最終まであと1時間は飲めたのですが、さすがに最後はみんな大人に戻って、綺麗にバイバイと言って散会しました。酔狂としか言いようのない車中宴でしたが、とっても楽しい同期のもてなしでした。(おわり)

北部九州紀行 「車中宴 中」

2008-09-14 11:56:00 | Weblog
 電車から降りた目の前が、立ち食いのうどんスタンドでした。そこで早速かしわうどんを注文。このうどんはおつゆがなかなか美味しく、つい全部飲んでしまいそうになりましたが、ここでおなかがガボガボになってしまうとお酒が入らなくなるので、途中でぐっとこらえて、今度は太良行の長崎本線普通電車に乗り込みました。電車に乗り込む前には、さっきのうどんスタンドでお弁当と鳥栖名物のシューマイを仕入れました。太良行の普通にも帰宅途中の皆さんが大勢乗っていましたが、程なくボックスシートの4人掛けが空いたので、焼酎の封を切ってチビチビと飲り始めました。佐賀駅に着いたところで途中下車。佐賀では30分だけ飲むことになっているらしく、駅を出て居酒屋を探し、駅のすぐ北側にある金柑という居酒屋で飲むことになりました。店員さんが注文を聞きに来るや否や、「とにかく生ビールを大至急」と頼み、この日初めての乾杯。「30分しか時間がないけれど、おすすめのつまみは何?」と尋ねると、「めんたいこの唐揚げ」との返事。何でもこの店にしかないメニューだそうで、「いいねぇ、いいねぇ」と即座に注文しました。その他イカの刺身やカツオたたきなどを肴に生ビールを2杯。きっちり30分で店を後にしてコンビニで氷を買って、西唐津行の唐津線普通電車が待つホームへダッシュ。既にとっぷり日も暮れており、失礼な言い方ですが夜が早い田舎の、しかもローカル線のことなので車内は空いていました。(つづく)

北部九州紀行 「車中宴 上」

2008-09-12 20:55:58 | Weblog
 この夏、福岡、佐賀、長崎を訪れました。その間で印象に残ったことを何回かに分けて書いてみたいと思います。最初は、変な同期会についてです。
 久しぶりに福岡へ行くということで、福岡在勤の会社の同期と飲むことになりました。最初は、「居酒屋で近海ものの魚をつまみに焼酎を飲もう」と話していましたが、間際になって知らされた集合場所は博多駅のみどりの窓口。飲みに行く待ち合わせならもっと他の場所があるだろうにと思っていたら、遊びごころいっぱいの同期が立てたその夜のプランは、何とJRの車中で飲もうというものでした。先ずは、博多駅のお土産コーナーでお酒の調達。麦焼酎の「やまねこ」や焼き芋焼酎の「鬼火」、それからビールやつまみ類を買い込んで改札を入りました。実は鉄ちゃんやプチ鉄ちゃんであった我が同期、もともと九州の産でもないのに何やらJR九州の各線・各駅に詳しい模様。先ずは鳥栖駅のホームのかしわうどんが美味しいと、鹿児島本線の荒木行快速に乗り込んで鳥栖を目指しました。この日は平日で、夕方6時台の車中はお勤め帰り、学校帰りの皆さんでいっぱいでした。最初はそんな中でビールをプシっとやることがためらわれましたが、途中で誰からともなくプシっとやると、それぞれペットボトルからお茶を飲むような何でもない顔でビールをゴクリ。ロング缶が空いて間もなく鳥栖駅に到着。(つづく)