花・伊太利

日々の生活に関する備忘録です。

安かろう、悪かろう

2022-02-28 21:32:00 | Weblog
 先日、お昼ごはんをテイクアウトして子どもと食べることになりました。お店は、コスパが良くてこれまで何度も利用したところでした。ところが、買ってきたもののふたを取ってみると、いつもよりかなりチープな見た目。全体的に素材の量をケチっている感じでした。このところの諸色高で牛丼をはじめいろいろな食べ物が値上げされていますが、こちらは値段を据え置いたまま内容を削って対応したものと思われます。

 がっかり気分と、でも仕方ないかなといった気持ちが混ざった中で、子どもに聞きました。「中身キープで値段アップ、値段キープで中身ダウン、どっちがいい?」答えは、「どれくらいのアップかによるけれど、中身キープがいい」でした。私も「中身キープ」と言いたいところですが、懐具合を考えると「どれくらいのダウンによるけれど、値段キープ」になってしまうかもしれません。

 そうは言っても、元々から値段が安く中身が値段相応の貧弱さだった場合、値段をキープして中身がさらに貧弱になってしまえば、せっかくのお昼休みを哀しい気持ちで過ごす羽目になります。例えば、かき揚げそばのかき揚げがほぼほぼ天かすだけになったら、そしてお蕎麦の麺が箸でつまむとブチブチ切れてしまったら、それはそれで辛い感じではあります。

 ところで、滅多に行きませんが、高級店でメニューに時価と書いてあることがあります。お寿司屋ではそもそも値段が書いてないところもあります。こういうお店では、会計が気になって美味しいものも味が分からなくなってしまいそうです。だったら潔く(?)、初めから安かろう悪かろうのお店に行けば、そんなそわそわした気分を味合わなくて済みます。ただ、満足度ではなく、不満足度でモノを見るのは貧乏人の悪い癖のような気もしますが。

 たまたまテイクアウトのお昼になって、たまたま中身がチープだったがために、何とも寂しいお昼ごはんになってしまいました。せめて食後は少しリッチにと思いコーヒー豆をゴリゴリ挽いて、少し粉の量を多めにして、子どもと飲みました。

昔代返、今同時再生

2022-02-17 19:35:00 | Weblog
 早稲田大学の商学部でオンライン授業の不正視聴があったと、朝日新聞デジタルが報じていました。記事によると、「ビジネス法入門」では動画授業をすべて見ることが義務付けられていたものの、一部の学生はパソコンの画面を複数開いて複数回の授業を同時再生させていたそうです。該当する学生は100人もいて、単位がもらえなかったとのこと。

 ある学生は次のように述べています。「視聴期限の前日の時点で未視聴の授業動画が30本以上残っていて、短時間で再生を完了させたかった。初回は動画をきちんと視聴したが、自分で教材を読んで勉強した方が効率がいいと考えた。自分も含めて同学年の学生たちは公然とやっていたが、今は僕たちが完全に悪かったと考えており、反省している」。

 大学入学共通テストでスマホを使って世界史の問題を流出させた行為がひとしきり話題になっていたこともあり、今の世ならではの不正と眉をひそめる人が多いかもしれません。けれども、私は「初回は動画をきちんと視聴したが、自分で教材を読んで勉強した方が効率がいいと考えた」の言葉が気に掛かりました。学生の反省は当然としても、「自分で教材を読んで勉強した方が効率がいい」のなら、学校側も動画の内容がどうだったか、振り返ってみる必要はないでしょうか。

 自分が学生の頃(大昔のことで恐縮ですが)、魅力的な授業は学生が多く詰めかけ熱気にあふれ、真剣にノートを取った一方、退屈な授業では内職、居眠り、代返が多々見られました(授業をしてくださった先生、どうも済みません)。やり口こそ違え、(大)昔の学生も不正視聴をした学生と五十歩百歩です。

 法学者の末弘厳太郎先生は「嘘の効用」と題するエッセイで、「法」がひとたび社会の要求に適合しなくなると、必ずやそこに「嘘」が効用を発揮しはじめる、とおっしゃってます。ざっくり言えば、守る意味が見いだせないルールを強要されると、人は抜け道を探すようになる、そんなところでしょう。不正を一方的に指弾するだけではなく、動画授業の内容やあり方を今一度見直してみるのもアリかと思います。

早大生100人、オンライン不正受講で「不可」 複数授業を同時再生:朝日新聞デジタル

 早稲田大学は、商学部の一部の授業で学生による不正行為があったとして、関わった学生の同授業の成績を「不可」とすることを決めた。オンラインで視...

朝日新聞デジタル

 

2年ぶりのシモバシラ

2022-02-07 19:53:19 | 季節/自然
 1年前の2月6日に植物のシモバシラを見に高尾山へ行きました。でも、この年の1月、2月は暖かい日続きでシモバシラは影も形もありませんでした。梅や桜を毎年楽しみしているように、最近では冬の寒さの中、山へ出掛けてシモバシラを見るのが楽しみでした。合わせた訳ではありませんが、今年の2月6日、高尾山へシモバシラを見に出掛けました。

 連日冷え込みが厳しかったからか、形は小さいものの今年はそれなりの数のシモバシラを見ることが出来ました。2年ぶりのシモバシラに満足して下山。季節季節の植物を目にすることが出来れば、季節季節に句読点が打たれ、心に刻み込まれるような気がします。春になれば、高尾山の先の一丁平、城山に桜を見に行こう、その頃にはコロナの第6波が収まって多少は花見酒が飲めるといいな、と思っています。