花・伊太利

日々の生活に関する備忘録です。

何故か不真面目

2022-08-18 22:22:02 | Weblog
 とある夏の一日、子どもと国立西洋美術館へ「自然と人のダイアローグ」展の鑑賞に出掛けました。出展作品中にゴッホの「刈り入れ(刈り入れをする人のいるサン=ポール病院裏の麦畑)」がありました。大地に汗する農民が好きなゴッホにふさわしく、燦々と照る太陽の下、豊作の麦畑で鎌を振る農夫の姿は、人間の営みのひたむきさを印象づけるものでした。

 ところで、この絵を見ていてふと思ったことがあります。絵のタイトル「刈り入れ」が何かの手違いで「借り入れ」になっていたら、受ける印象は変わるものだろうか?借金返済のため嫌々農作業を強いられている絵に見える・・・てなことになるかも。

 真剣な眼差しで絵に見入っている子どもを横に、何と不真面目な親だろうと、すぐに反省しました。ふざけた気持ちで見ている訳ではないのですが、どうしたものか真面目さを欠いてしまいました。

 もっとも、「刈り入れ(刈り入れをする人のいるサン=ポール病院裏の麦畑)」が「借り入れ(借り入れをする人のいるサン=ポール病院裏の麦畑)」になったとしても、絵と真摯に向き合う人なら世界のマスターピースのメッセージをしっかりと受け止めることでしょう。「印象は変わるものだろうか?」などと思うこと自体、真面目な鑑賞者に失礼と、またまた反省しました。

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