写真家・土門拳はハート型土偶について、次のように語っています。「この土偶を見た人は誰しもピカソの彫刻みたいだという。十分に近代的であるばかりでなく呪文的な縄文土偶にしてはめずらしく明るくあどけない表情をもっているからであろう。縄文時代中期から後期へかけての制作とすれば、今からほぼ四千年前になる。四千年前のわれわれの先祖の造形が、現代の前衛的芸術家ピカソの作品に似ているとは愉快ではないか。」(「強く美しいもの」小学館文庫所収)
先日、上野の東京国立博物館へ出掛け家族そろって「縄文展」を見て来ました。私はハート型土偶を見た時、岡本太郎さんの「太陽の塔」みたいだと思いました。前衛的芸術家に似ているという点では、土門さんと同じ感想を持った訳です(縄文展の最後のパートは縄文文化から影響を受けた芸術家でしたが、柳宗悦さんらと並んで岡本太郎さんも紹介されていました)。縄文展では土器もたくさん展示されていました。教科書でおなじみの縄目のある土器のほか、取っ手の付いたもの、急須状のもの、漆を塗ったものなどなど、私たちが今使っている器の種類のうちかなりのものが縄文期に出そろっていたことにびっくりしました。土という素材を生かすことに掛けては、縄文人が相当の高みにまで到達していたことに、驚くとともに何だか親近感を覚えました。
10日ほど前、「北海道・北東北の縄文遺跡群」が世界文化遺産推薦候補にノミネートされましたが、見事世界文化遺産に認定され、世界各地の多くの人々が縄文時代の文化に触れ、どのような感想を抱くのか興味がわいてきました。
■縄文展HP → http://jomon-kodo.jp
先日、上野の東京国立博物館へ出掛け家族そろって「縄文展」を見て来ました。私はハート型土偶を見た時、岡本太郎さんの「太陽の塔」みたいだと思いました。前衛的芸術家に似ているという点では、土門さんと同じ感想を持った訳です(縄文展の最後のパートは縄文文化から影響を受けた芸術家でしたが、柳宗悦さんらと並んで岡本太郎さんも紹介されていました)。縄文展では土器もたくさん展示されていました。教科書でおなじみの縄目のある土器のほか、取っ手の付いたもの、急須状のもの、漆を塗ったものなどなど、私たちが今使っている器の種類のうちかなりのものが縄文期に出そろっていたことにびっくりしました。土という素材を生かすことに掛けては、縄文人が相当の高みにまで到達していたことに、驚くとともに何だか親近感を覚えました。
10日ほど前、「北海道・北東北の縄文遺跡群」が世界文化遺産推薦候補にノミネートされましたが、見事世界文化遺産に認定され、世界各地の多くの人々が縄文時代の文化に触れ、どのような感想を抱くのか興味がわいてきました。
■縄文展HP → http://jomon-kodo.jp