花・伊太利

日々の生活に関する備忘録です。

当たり年

2020-11-20 23:03:58 | Weblog
 11月の第3木曜日はボージョレ・ヌーヴォーの解禁日で、今年は19日がそうでした。「これは年中行事だから」の口実のもと、我が家でも吉例化しています(しました)。過去の日記を繰ってみると、ここ数年「今年は当たり年」的なことが書いてあります。昨日飲んだのは近所のスーパーで買ったもので、ペットボトルに入った安いものでした。それでも、印象は「当たり年」。そんなに毎年当たり年になるのかと思いつつ、ふとある考えが浮かびました。普段飲んでいるワインは、懐具合に見合うone coinものです。一方、安いと言ってもボージョレ・ヌーヴォーはtwo coins(あるいはone note)でした。きっと私にとってはいつもよりランクの高いワインだったのでしょう。思えば毎年11月第3木曜日吉例の日は、「高い」ワインを飲む日であった訳です。「口が奢る」という言葉がありますが、one coinのワインのおかげで私の場合は「謙虚な舌」の恵みを受けることが出来ました。

思案橋ブルース

2020-11-14 09:42:22 | Weblog
 「秋の日は釣瓶落とし」と言いますが、毎年大相撲九州場所(今年は東京ですが)の頃になると私はこの言葉をまさに実感するようになります。今年はコロナ下で出社と在宅勤務が半々くらいです。私は自分の部屋があるので在宅でも生活音に邪魔されず静かに仕事が出来ますが、ただエアコンがないため最近では夕方になると寒さをこらえなければなりません。この夏はガッツで何とか乗り切ったものの、在宅勤務が続くのならエアコンを取り付けたいところです。コロナ次第、会社の方針次第のところがあり、まだ思案中で踏ん切りがつきません。

 5時近くなると急に部屋の温度が下がり、凍える指先でパソコンのキーを打ちながら仕事をしています。在宅勤務時は残業をしないようにと会社からお達しが出ているので、遅くとも7時には仕事を終えてリビングに降りていきます。そこは暖かでホッと人心地つきます。でも、身体の冷えがなかなか収まらず、つい身体の中から温めることになります。若い時分はすぐに体温が戻ったものですが、体内のボイラーが老朽化しているのでしょう、血の巡りを感じるまでに時間が掛かります。

 そんな時はホットジンが良いですね。ジンのお湯割りです。先ず香りが華やかなので、解放感があります。胃の腑にずとんと落ちて、ポッと火がともったかのように体内ボイラーが動き出します。アルコール度数が日本酒や焼酎よりも高いこともあり、効果が表れるのが早いです。仕事が終わった後リビングに入り、「あぁ、身体が芯まで冷えた。内側から温めないと低体温症になってしまう」なんて言えば、お酒を飲む口実にならないでしょうか。エアコンをどうするか、思案が続きます。

blue or red,and transparent

2020-11-05 20:30:08 | Weblog
 今日の朝日新聞朝刊一面の大見出しは「米大統領選 接戦」、決着は郵便投票の開票が終わるまで持ち越されると報じていました。また、トランプ陣営はこれから開票される票(バイデン票が多いと見られる)をカウント外にするよう訴訟に打って出るかもしれず、そうなると勝敗が明らかになるのはもっと先になるとのことです。

 この大統領選に関する報道では、アメリカの分断が大きくクローズアップされ、共和党支持者(党のイメージカラーは赤)と民主党支持者(イメージカラーは青)が真っ向から対立する様子が連日伝えられてきました。投票日が近付くと、それぞれが武装してお互いを威嚇している映像が流れ、一触即発の緊張感の高まりと米国民のヒートアップ具合に、分断の深刻さは相当なものと感じられました。

 ところで、朝日新聞一面の記事には「投票率は67%と、過去100年で最も高くなると予測している」とありました。テレビで見る有権者の過熱度合から、みんなが投票へ行くような印象があったので、67%が過去1番と言われても「えっ!?」と意外な感がありました。銃で武装するほど熱を帯びているのに、棄権する人が3人に1人もいるのですから。これが報道の一面性ということなのでしょう。

 投票率が67%で赤い共和党と青い民主党が拮抗しているなら、アメリカは赤と青とそのどちらでもない無色の三つ巴の状態にある訳です。この盛り上がりの中、投票しなかった人たちにフォーカスした報道を誰かしてくれないものかと思います。有権者の3分の1を占めながら選挙報道においては透明人間になっています。それにしても67%の数字を見て、アメリカの分断にもうひとつ溝のあることが分かり、この先どうなるのか大いに気懸りです。