国語の問題集だか、模擬試験だかに出てきた文学史の問題について、近頃、子どもと話すことがありました。子ども曰く、「遠藤周作の作品を選ぶ問題があって、答えの『沈黙』が分からなかった。遠藤周作では『海と毒薬』しか知らないしー。」
それを聞いて思い出したのが、曽野綾子さんの「太郎物語 高校編」(新潮文庫)で、主人公の山本太郎が受験の際、文学作品と作者を組み合わせる問題で見事なまでに間違ったことを両親にからかわれる場面です。この時、太郎が間違った組合せとは次の通りです。
・金閣寺-太宰治
・新生-三島由紀夫
・斜陽-島崎藤村
・こころ-武者小路実篤
・真理先生-夏目漱石
「これだけ完全にまちがえるのは、むずかしいやな。よくやった」と、太郎くんは父親にほめられていました。
この類の問題は、知っていれば何ということはないですが、知らなければいろいろと想像を巡らせている間に、どれも「アリ」のような感じがしてくるものかもしれません。試しに、自分でも1問作ってみました。如何でしょうか?
Q:次の中から「源氏物語」の訳を出していない人を選びなさい。
(1)瀬戸内寂聴 (2)円地文子 (3)谷崎潤一郎 (4)正宗白鳥
A:(4)正宗白鳥 ※「白鳥」の名前から雅なイメージを持ち、源氏物語を訳しているように思っってしまう人がいるかも。
それを聞いて思い出したのが、曽野綾子さんの「太郎物語 高校編」(新潮文庫)で、主人公の山本太郎が受験の際、文学作品
・金閣寺-太宰治
・新生-三島由紀夫
・斜陽-島崎藤村
・こころ-武者小路実篤
・真理先生-夏目漱石
「これだけ完全にまちがえるのは、むずかしいやな。よくやった」
この類の問題は、知っていれば何ということはないですが、知らな
Q:次の中から「源氏物語」の訳を出していない人を選びなさい。
(1)瀬戸内寂聴 (2)円地文子 (3)谷崎潤一郎 (4)正宗白鳥
A:(4)正宗白鳥 ※「白鳥」の名前から雅なイメージを持ち、源氏物語を訳している